読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
大事な探しものがある人だけがたどり着ける、不思議なコンビニたそがれ堂。ミステリアスな店長が笑顔で迎えるのは、大好きな友だちに会いたいと願う10歳のさゆき、あるきっかけからひきこもりになってしまった17歳の真衣、学生時代の恋をふと思い出した作家の薫子……そこで彼女たちが見つけるものとは? ほのかに懐かしくて限りなくあたたかい4編を収録したシリーズ第2弾、文庫書き下ろしで登場。〈解説・三村美衣〉(裏表紙より)
一巻目が生きる希望や何か暖かいものを見いだしていったのに比べて、この巻はもうちょっと暗い、死の気配が濃い巻でした。ちゃんとその影や闇の先に、生きるための力を見いだしていくのですが、それに至るまでの色々が、三者とも辛い。避けられないことだとは思うのですが、継母に愛されるかどうかの不安、引きこもりから脱出できるかどうかの不安、帰ってこない淡い恋の相手の行方を思う不安など、これは救われるお話だということが分かっていても、辛いものがありました。
でも三編目の「魔法の振り子」、作家の薫子のコンビニでのシーンはちょっとうるっとしてしまいました。ああ言われたら、きっと、作家冥利につきるだろうな……。
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