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県庁おもてなし課
高知県観光部おもてなし課。課内で最も若い掛水は、観光特使の一人に任命された高知県出身の作家・吉門喬介の問い合わせメールに応じたところ、壮絶なダメを出される。吉門とのつながりをきっかけに、お役所体勢、民間視点の欠如など、なかなか突破できない壁を前に奔走する掛水たちおもてなし課だったが……。

県を元気にしようとするものの、なかなか突破できないお役所的な考え方を、びしびしと指摘し壊そうとしていく作家の吉門。言葉には厳しいものがあって正しすぎるがゆえに痛いところもありましたが、最初からそれを聞こうとする掛水はとてもえらい。最初からかっこいい片鱗があるじゃないか! と思いました。
そんな風にして最初はすごく痛くて辛いのですが、だんだんとみんなが見ている同じ「光」を目指していくところは楽しかったです。人が変わっていくところを見るのは楽しいし気持ちがいい。
巻末には実際のおもてなし課の方をまじえた対談があり、実際に高知県がおもてなし課として取り組んでいることが少し分かって、私が高知県の特使なら小説を書くことで貢献しよう、という有川さんの戦略にまんまとはまっているなあと思いました。
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