読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
出版社で編集の仕事をしている真也は、昔から触れたものの思いを読める能力の持ち主。強ければ強い思いほど鮮やかに読み取ることができる。ある日、会社の同僚のカオルに、アメリカで映画の仕事をしている父が帰国するから、迎えにいってほしいと言われる。父親が現れるものの、そのとき真也が触れたものからは、まったく別の光景が見えていた。
有川さんの『ヒア・カムズ〜』、キャラメルボックスの『ヒア・カムズ〜』のパラレルストーリー、という二つのお話が収録されています。どちらの家族のお話でした。
思ったより短いなというのが読了後の最初の印象でした。それでもじんわり面白かったですが、スパスパっとしたお話ではあんまりない、でしょうか。有川さんのお話は、どちらかというとちょっとミステリっぽく、いわゆる「いいお話」。パラレルストーリーの方こそ、有川さんの独壇場という感じのお話だった気がします。
パラレルストーリーの、「嘘をつく子」の話が、痛くて痛くて。だめな大人って、痛いけれど、こういう見方をすれば愛おしいのだな、と感じました。私はこっちも好みです。
PR
この記事にコメントする