読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
夢で他人の記憶を見る異能を持つ“夢視者”の笹川硝子は、特殊捜査官として京都府警に勤めていた。遺体に触れるとその者の死の瞬間を追体験できる能力を活かし、事件を解決に導いている。そんな中、同じ特殊捜査官で先輩でもあった川上未和が、硝子に「ナイトメアはもう見ない」という謎のメッセージを残して行方不明になってしまう。さらに未和の汚職疑惑が発覚し…?
「硝子。……あんたはそのままでいてな」(裏表紙より)
面白かった! サスペンス系ファンタジー? 社会派にファンタジー要素が入ったもの? とにかく現代ものなんですが、すごくリアリティがあって、なのに少女向けっぽい雰囲気も残しつつ、お仕事ものの要素もあってすごくバランスが取れた話だなあと思いました。
夢視者という存在が現代にいて、これをどのように取り扱っていくかという思惑が裏で動いているのですが、現場は現場で事件が起こっていて硝子はその毎日を、自分にできることをやろうと頑張っている。怯えて泣いたって何にも解決しないと豪語する彼女は、その強さでもって日々を生きる。また彼女の原動力となるのが美味しいご飯と素敵なマスターというのが、すごく身近でにやっとしちゃう設定。
最後も爽やかに、希望が持てるラストで、ご飯をちゃんと食べて頑張る彼女が眩しかった。かっこよくて素敵なお話でした。
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