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まだ古き世の名残が尾を引く開明の時代、明治45年。横濱。女学生の紅の父親が持つ長屋には、いつの頃からか、ひょろりと痩せた京訛りの青年絵師が住みついていた。紅が幼い頃から長屋に暮らす時川草介というその青年は、幼い頃に神隠しにあったことがあり、そのせいか怪異を見ることができるという。あるとき、紅の許嫁だった好青年・一谷誠一郎が行方不明となり、草介に助力を求めたが……?(Amazonより)

明治の末、庭師の父を持つ女学生の紅は、長屋に住む売れない絵師の草介に助けを求めた。消えてしまった許嫁はどうやら椿にかどわかされたらしく、怪異を見ることができる草介ならと思ったのだった。
まっすぐで世間知らず、心優しい女学生が、のらくらと生きる風変わりな訳あり絵師とともに身近な謎を解く。謎は、怪異のせいのように描かれているものの実際はもっと恐ろしいものによる仕業。紅の言動と振り回される草介のやりとりが楽しい分、真相や、隠された草介の過去なんかの影が黒々と深くなっていて、とても明治モダンらしさが詰まっている。
時川という名前から、過去作の『モノノケ踊りて、絵師が狩る。』に繋がる人物なんだなあと想像するのも楽しい。時川の人だから、なんとも形容しがたい、固く結びついて離れがたい関係を形成するのは当然のことなんだなあと思ったりなどして、今後の二人をもっと見ていたいなと思いました。
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Author:月子
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