読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
2016年12月、ジャーナリストのフィリップ・ロブジョワはシリア内戦の取材のため、経済の中心地アレッポを訪れた。
かつて美しい街並みで知られていたが、政府軍と反体制派のあいだの内戦で廃墟と化していたアレッポ。そこで彼は、ミリアムという13才の少女に出会った。
彼女は内戦下で起きた出来事を日記に綴っており、それを世界の人々に伝えることを望んでいた。
戦闘の影に覆われていく平和な日常。
学校の近くに落ちる爆弾、地下への避難。
スナイパーが潜む通学路。
いま、子どもたちが戦争を生きていくとはどういうことなのか。
一人の少女が、内戦下の日々を曇りなき目で綴った21世紀版『アンネの日記』(カバー折り返しより)
平和な日常を綴っていた日記は、次第に戦争に染まっていく。けれどミリアムは家族の導きを得ながら、努めて冷静に日々を、思いを綴る。
危険にさらされながらも懸命に助け合いながら生きる人たちのことが書かれているなあ……と思いながら読み終わりました。すごく静かな文章なんだけれど、彼女たちはどれだけ毎日怯えて、失われていくことを恐れただろうと想像するとたまらなくなる。優しく賢いお母さんが時が経つにつれてミサイルに向かって悲鳴をあげるようになっているのが、本当にもう……。
外から見ているとそこに生きる人たちの気持ちなんて全然わからないものなんだなということにも打ちのめされた。誰が正しいなんて誰にもわからないと思うけれど、誰も利用されてほしくないし傷ついてほしくないよ。
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