読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
佑河樹里の家族は色々と問題がある。無職の父、ニートの兄、シングルマザーの妹と母と隠居した祖父は幼い樹里の甥だけがまともに育てばいいと諦めモード。樹里自身も就職活動が上手くいかず行き詰まっている。だがある日甥とそれを迎えに行った兄が誘拐される。身代金を要求されるも受け渡しの時間には間に合わない。甥と兄の命が危ぶまれたそのとき、祖父は不思議な力を用いて時間が止まった世界『止界』に樹里たちを連れていくが……。
時間が止まった世界がそう簡単なものではないし、維持するにはルールがあって、そこに入った人間の行動がどんな風に世界に影響を及ぼすか、複雑な設定を敷いた部分が面白い作品。その分、止界術を狙う宗教団体との戦いが人間くさいのと面倒臭いのがただではいかなくて、終始不気味な雰囲気が独特。
最後の樹里と赤ん坊の暮らしは、だんだん追い詰められている感が増してきてどうなるかずっとはらはらしていたんですが、最初の謎の女性のシーンがここで繋がるの!? というのが面白かった。ちゃんと帰還できてよかった本当に。
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