読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
夏のある日、二人の少年がリサの通う学校に転校してきた。同じ頃、二人の若者が犯行声明を出していた通りに都庁が爆破テロに遭う。偶然居合わせたリサは、その犯人たちの手を取ることに決めた。九重新と久見冬二、彼らに関わることで世界が変わることを期待して。
めちゃくちゃ好みの作品でした。実験体だった二人の天才少年による復習。隠された国家の陰謀。彼らを追うはぐれ者の刑事。そしてそんな事件に巻き込まれることになった鬱屈した少女。この組み合わせで悲しく切ない結末に至るのは予想できるわけで。一夏の冒険的な始まりもまた別れを予期させて、とても良い。少年少女の犯罪が絡む物語に特有の連帯感っていいよなあ。
大人が追い詰めてくる感、そしてはぐれ者の刑事が一番彼らを理解しようとして周囲と反発を起こし、というのも切ない。柴崎とリサの最後の会話が、なんだかじわっときました。
PR