読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
四年前、生まれたばかりの赤ん坊が誘拐された。その子の父親と不倫をしていた野々宮希和子は堕胎をきっかけに不妊となり、彼の妻から詰られたことで衝動的に子どもを誘拐してしまったのだ。実の母と娘のように逃亡する四年間。しかしある出来事をきっかけに希和子は逮捕、薫と呼ばれていた子どもは元の秋山恵理菜に戻るが、一度壊れた家族は元には戻らなかった。そして21歳になった恵理菜は不倫相手の子どもを妊娠していて……。
原作は未読ながら、映画の力強さが印象的でずっとちゃんと見ようと思っていた作品。
因果は巡るというか、母と娘の連鎖が痛いくらいに彼女たちを縛り付けていることが感じられてひりひりしました。誰も悪くないわけではないんだけれど、千草の台詞が象徴するように男性の不在が著しい。登場する男性は彼女たちの人生を狂わせて、不都合が発生すると存在しなかったかのように空気になる。そうしているのは彼女たち自身なのだということも見ていて苦しかった。
調べてみると映画では省かれている設定や話が原作にはたくさんあるんですね。すごく読みたい。テレビ放送時の映画を見ていてすごく気になっていた恵理菜と千草の交流を読みたいし、希和子は最後まで登場しないのかとか。
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