読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「とつくにの少女」
ある日呪われた外つ国の人外である「先生」は、内つ国の人間の少女シーヴァを保護する。捨てられたと思しきシーヴァはもう内つ国には戻れない。異形を恐れないシーヴァと暮らしをともにする先生。異形と人、相容れない存在同士は、しかし穏やかな日々を送り……。
モノクロで描かれた絵本のような作品。原作は未読。優しい雰囲気なんですがずっと寂しくて、いまにも割れてしまいそうなガラスみたいなお話だなあと思って見てました。ずっと怖いことが起こりそうで……。最終話の曖昧さは、触れてはいけないもの、世界の秘密や真実や、明らかにしてはいけない先生やシーヴァの心の本質に触れるようなもののような気がして、優しいのに怖かった。とても。
とても美しいアニメーションで、原作の世界を表現したかったのだと伝わるようでした。
ある日呪われた外つ国の人外である「先生」は、内つ国の人間の少女シーヴァを保護する。捨てられたと思しきシーヴァはもう内つ国には戻れない。異形を恐れないシーヴァと暮らしをともにする先生。異形と人、相容れない存在同士は、しかし穏やかな日々を送り……。
モノクロで描かれた絵本のような作品。原作は未読。優しい雰囲気なんですがずっと寂しくて、いまにも割れてしまいそうなガラスみたいなお話だなあと思って見てました。ずっと怖いことが起こりそうで……。最終話の曖昧さは、触れてはいけないもの、世界の秘密や真実や、明らかにしてはいけない先生やシーヴァの心の本質に触れるようなもののような気がして、優しいのに怖かった。とても。
とても美しいアニメーションで、原作の世界を表現したかったのだと伝わるようでした。

天久鷹央。天医会総合病院、統括診断部の部長を務める彼女は、明晰な頭脳と圧倒的な知識で、あらゆる疾患を看破する。そんな天才医師の元には各科で「診療困難」となった患者が集まり……。原因不明の意識障害。河童を目撃した少年。人魂に怯える看護師。その「謎」に秘められた「病」とは? 現役医師が描く本格医療ミステリー、ここに開幕 書き下ろし掌編「蜜柑と真鶴」収録。(Amazonより)
ずっと気になっていたんですがアニメを機に読みました。ミステリーはやっぱりいいなあ。面白い。
天才医師の天久鷹央と、彼女に振り回されるワトソン役は部下である小鳥こと小鳥遊優。鷹央の推理力に圧倒されるけれども、彼女自身が「空気が読めない」「人の心の機微をすくいとるのが不得手」という自覚があって、小鳥に頼り、時に傷つき、という関係性がなんだかいい。天才でも凄腕医師でもやっぱり人なんだよなあ。
病院という世界で患者と看護師、医師と医師など、人の心も絡んでいるお話で面白かった。

十一歳で親子ほども年の離れた次期侯爵トレバーと結婚した男爵令嬢ルイーザ。家族を守るための政略結婚だからと覚悟するも彼は一切手を出さず、幼い彼女を飾り立てては愛妻だと自慢し周囲にドン引かれる始末。ルイーザは悟る。夫はそういう嗜好を持つ変態なのだと。それでも次第に彼の誠実さや包容力に惹かれてしまい、同時に大人になれば捨てられるのではと不安も抱く。そして成人後、思わずその葛藤をぶつけた時、彼が初めてベッドに誘ってきて——?(裏表紙より)
『結婚できずにいたら、年下王子に捕まっていました』スピンオフ。前巻は年上ヒロインと年下ヒーローでしたが、こちらは年上ヒーローと年下ヒロイン。身分差のある政略結婚をして「この人はロリコンなんだ」と理解したヒロインは、外交官の夫を支えるのが仕事と割り切ってそれなりに上手くやっていたけれど、そういう嗜好なら成人したら別れるはずと考え、それが夫にバレてしまい……というTL作品。
作品内の恋愛があまりに歳の差があってどちらかが子どもだと気持ちが引いてしまいがちなんですが、これはそういう作品だと思って読むからかさほど抵抗感はなかったな。ルイーザが子ども扱いしないでと言いながら怖気付いてそんな自分を奮い立たせたり、トレバーが余裕ぶっているけれど実は余裕がなくてでも最後まで大人として導いたり、という関係性の描写がメインだったこともありそう。
ルイーザの方が身分が低く、幼くして結婚したからか、素の態度がだいぶ軽くて言葉もストレート。だいぶ気が強い。それが彼女らしい頭の良さを象徴しているようで微笑ましい。もう何年かすれば落ち着くかな。そうだったらそれで美味しいな。

「お前が色づいていくところが見たい」
目立つ左頬の痣のせいで、顔を隠して生きている王女ファウナ。彼女は海神に身も心も捧げる聖王女とは名ばかりの、いてもいなくてもいい存在になっていた。そんなある日、ファウナは母から死んでくれと言われ、彼女の望み通り、海に身を投げた。もう、生きている意味なんてないと思ったから……。
ところが、なぜか海神に助けられ、海底で彼と暮らすことに!しかも、ことあるごとに彼から口づけられて!?
すべてを諦めていた死に損ない王女と海神の純愛ラブファンタジー。(裏表紙より)
次期国王の兄と身分の低い母の足を引っ張るまいと、母の希望通りに死ぬことを決めた王女ファウナ。祭りの日、事故に見せかけて海へ身を投げたけれど、目が覚めたらそこは海の中。ファウナを助けたのは国が祀る海神で。
あちこちに散りばめられている設定が特に深掘りされず話が進んで終わってしまい、こんなところでいきなり都合のいい設定が明かされるのか……みたいなものが多くて消化不良。頬の痣はなんだったの? 守り石ってそれだけの役割? 穢れってどうにもできないの? ノクト周りのあれそれってアリなのか? ミロスの感情が見える設定ってもうちょっと何かなかったの? 死を命じた実母が改心するような展開もなし……? 二人は幸せな結婚をしたようだけれどちょっと他人事のように読み終わってしまいました。

文具メーカーに勤める児島あかねはBL大好き腐女子。ある日国民的格闘漫画『グラップラー刃牙』と出会い、「刃牙さん」や他の登場人物のBLの可能性について日々考えるようになる。しかしその妄想は日に日に強くなり、日常生活に支障をきたすようにもなっていくが……。
こうして人は沼に落ちるのだ……というのを表現したようなドラマ。火のないところに煙を立たせる作業はこうして行われるのか……心当たりがありすぎる……。腐女子への偏見や十代の子どもの残酷さは、いまは少しましになっていると思いたいけれど。
どういうオチに持っていくのかと思ったら、いいところに落ち着いて楽しかった。みんながそうやって、周りに迷惑をかけないようにしつつ、好きなものを好きと言える世界であってほしい。

冬と春の間のこと。今日もなでしこやリンたちはアウトドア活動を満喫中。ツーリングをしたり、電車で旅をしたり、バスに乗ったり。色々なものを見て、食べて、楽しんで。時にちょっとしたピンチを乗り越えながら、思い思いのキャンプをする。女子高生たちのアウトドアストーリー。
ソロキャンもすっかり定着しましたが、そうなるのもわかるくらい、楽しそうにアウトドアするなあと思える作品。ちょっとした失敗もだいぶ危ない失敗も含めて、キャンパーにはあるあるなんだろうな。温泉に入った後のツーリング、考えてみればわかることなんだけれど、なるほどなあと思っておかしかった。
一人でキャンプをするのも楽しそうだけれど、みんなでわいわいも楽しい。ひとりになりたいときはそうできる、そういう気分になったら集まれるって大事だよなと思いながら見てました。

物語を生み出す裏側、教えます
書下ろし短編、全作品解説インタビュー、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談も収録。永久保存版ガイドブック。(帯より)
著者インタビュー、作品紹介、対談、著者に縁深い人たちの書評などとまとめたムック本。寄稿したあとがきまで載っているのはすごい。
私は発売されたばかりの『冷たい校舎の時は止まる』をリアルタイムで読んで、めちゃくちゃすごい作家さんに出会った! と感動してずっと追いかけている読者です。辻村作品だけを追いかけているだけでなくなったいまも、ほぼ漏れなく読んでいることにこのムックを読んで気付いて笑ってしまいました。好きなものって多分そうやって気付いたら傍らにある。
インタビューにも作品紹介にも、人から人へ、仕事から仕事へ繋がっているエピソードが見え隠れしていて、どうすればそうやって真摯に人と向き合えるんだろうか……と読みながらぼんやり考えていました。その真心が伝わらなければ生み出されなかった作品や仕事がたくさんあると思うと、本当にすごい。その真っ直ぐな眼差しが感じられるような良いムック本でした。

かつて神官の一族が聞いていたという神の声。しかしその記録は八十年前の火事によって失われ、今、神の声を聞く者はいない。そんな話を耳にした直後、淡雪は火事の現場だった社で、まるで誰かに操られるかのように「過去」を見、火事で亡くなった人物の身に起きたことを体感する。
数日後、塗籠にしまわれていた不思議な書画を見つけた淡雪。拙い筆による風景とともに書かれていたのは、読むことはできるがどうにも意味が通らない古歌だった。淡雪は古歌に込められた意味を探ろうとするが……。
八家に隠された謎を描く、王宮ファンタジー第五弾!(裏表紙より)
そろそろ敵味方がはっきりしてきた第5巻、なんですが、なんだろう、いろんな人の思惑が絡み合っているせいかもっと大きな視点の何者かがそれを見下ろしているような気がしてならない。神、と呼ばれるものとか。
そんな状況で香野や真照の離反フラグがびんびんでめちゃくちゃ辛い。鳴矢や淡雪の性格上、疎んじているとかそういうのではないんだろうけれど、二人がどう受け取るかは別の話で。有能でいて親身な人間が近くにいるだけに、幼馴染がどうの同族がどうのという関係性に囚われないことが、この世界の一般的常識を持つ香野と真照には通じなさそうな感じが……。
本編は終わりに向けて動き出した感じでしょうか。神の声とは何か。千和の民は何を受け取り損ねたのか。鳴矢と淡雪は王と后としてそれを取り戻す、って、大仕事だなあ。いかにも和風ファンタジーという感じでどきどきする。続きも楽しみ。

