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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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女王の化粧師 (ビーズログ文庫)
五人の候補者が次期女王の座を競う小国デルリゲイリア。ある日、花街の化粧師であるダイの下に、女王候補の遣いと称する男ヒースが現れる。ダイの腕を見込んだ男は、専属の職人にとダイを誘うが、主となる娘は“最も玉座から遠い”と言われていて!?「わたしにできることはただひとつ。あなたを、あなたが望むように美しくするだけ」グランドロマン開幕!(裏表紙より)

序盤も序盤で、もっと先が読みたい! と思わせる作品でした。面白い!
花街の娼婦の子どもとして生まれて化粧師として生きるダイは、女王候補の使いであるヒースに引き抜かれ、ミズウィーリ家の女王候補マリアージュの化粧師となる。だが癇癪持ちでわがまま、世間知らずのマリアージュは容姿のこともあって誰からも期待されていない。もちろん自身も失意の底にいる……。だがダイの化粧と言葉が少しずつ彼女を変えていこうとする。
大きな物語の一部だけなのでもうほんと、もうちょっと分厚くして出してくれないか!? という気持ち。ここからじゃないですか! ここからめっちゃ面白くなるやつ! もおおお!!(だんだん!)って感じです。
ここまででも長期シリーズになってほしいなあという面白さなので、次巻めっちゃ待ってます。
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ひきこもり姫と腹黒王子 vsヒミツの巫女と目の上のたんこぶ (コバルト文庫)
闇の精霊だけに心を許し、長年引きこもりを貫いてきた魔術師の少女ビオレッタは、突然「光の巫女」に選出される。しかも巫女修行をサポートするのは……並外れた腹黒さを秘めたアレサンドリ神国王子・エミディオで!? 目指せ、任期最短の「光の巫女」!? そのうえ……ゆくゆくは王子様と政略結婚することに!? うしろ向きに前向きな、ザンネン姫の奮闘・成長・時々涙のラブ・コメディ。
王子様(注:腹黒)と、今日も今日とて巫女修行……(涙)(裏表紙より)

不思議な弾け具合のラブコメ……でいいのかな。コメディなのは確かです。
ひきこもりという割に結構いろんな人と交流しているビオレッタと、腹黒にしてはわかりやすいエミディオ王子。エミディオに振り回されまくり、精霊たちに好かれる彼に嫉妬するビオレッタは、知らず知らずにうちにこの国の秘密に関わっていて。
全体的に短編や小さいエピソードをつないだような話なので、ブツ切れ感が読みづらかったのですが、軽くて可愛いお話でした。
しかしタイトル……ちょっとなんかもっとなかったのか笑
なぜデパ地下には人が集まるのか (PHP新書)
常に人でにぎわうデパートの食品フロア=「デパ地下」。老舗の伝統に最新の流行、昔ながらの定番もあれば、各デパートが知恵をしぼり工夫をこらした「ここでしか買えないもの」もある。絶えずリニューアルが繰り返され、トレンドを発信し続けるデパ地下は、人々の生活に密着しながら、ファッション化・カジュアル化してきた。時代のニーズに合わせて進化を続け、訪れた人をわくわくさせる売り場、その人気の秘密はどこにあるのか? 消費者の視点から見た「活用法」も織り交ぜながら、デパ地下の魅力に迫る。(カバー折り返しより)

デパートについて知りたくて読んだのですが、エッセイみたいな読み心地。著者紹介を見たら、もっと特定のブランド一つに絞った専門書も書かれているんですね。この本は全体的にあっさり目で、消費者から見たデパートの変遷という印象が強かった。
([こ]1-2)ウッドストックの森の日々 (ポプラ文庫)
アメリカ在住の小説家である著者が、ニューヨーク州の郊外、ウッドストックでの緑あふれる暮らしをつづる。ハプニングも、楽しいこともたくさんある日々。軽やかな語り口でありながら、自然や周囲の人々への愛とともに、本当の豊かさとは何かを感じさせる、温かなエッセイ。解説/金原瑞人(裏表紙より)

アメリカ、ニューヨーク郊外のウッドストックで暮らす日々を綴ったエッセイ。外国の田舎暮らしって大変だなあと思わせる数々の出来事が記されているのですが、自然賛美や環境問題への提起がなされているので、自然を愛し、どのように守り、どう生きていくかを考えたいときに読みたい本だなと思いました。
森の描写や緑の描き方が素敵なんだよなあ。実際に見てみたい。
レシピブログで夢をかなえた人たち (ヴィレッジブックス新書)
料理ブログからレシピ本を出版したブロガー6人の軌跡をまとめました。「料理ブログをステップに本を出したい」「料理を仕事にしたい」という方たちにうれしいブログの書き方から夢に近づくための方法を含めて、一人ひとりの個性あふれるストーリーが詰まっています。本書がみなさまの夢をかなえるきっかけとなりますように……(カバー折り返しより)

料理ブログからレシピ本を出したブロガーたちの成功体験のお話。2009年の本です。
こういう感じで書籍化になるんだなあとか、料理が好きだったり、意識が高い人たちが料理ブログをやるんだろうかと感じたりなど、知らない世界の話で面白かった。みんなこつこつと「こうやってみたらどうだろう?」「こういう人たちに届けたい」っていうビジョンがあって続けてるんだなあ。勉強になりました。
文官令嬢の恋愛録 公爵閣下と封じた記憶 (一迅社文庫アイリス)
マリーは、由緒ある伯爵家の令嬢なのに、社交界デビューもせず官僚生活を満喫中。だが、メルトレファス公爵ユージンが上司になって、その人生は急変! 彼はマリーすら知らない過去をちらつかせ、迫ってきて……!? ネット発! 乙女心を捨てた官僚とクールな上司の織りなす秘密の恋の駆け引き開始!!(裏表紙より)

中盤までは、お仕事大好き! なしっかり者のご令嬢と公爵閣下の恋の話だと思っていたんですが、だんだんと話が込み入ってきて、着地までがきりもみって感じでちょっとびっくりしてしまいました。仕事をしているマリーの言動が小気味よく楽しく読んでいたんですが、後半にかけて視点人物がめっちゃ増えたんですよね……。絞ってもよかったのでは……。
とにかくマリーが非常に有能で仕事をしている様子が楽しく、公爵閣下も男前で楽しかったです。しかし結婚歴があって死別とは思わなかった。怪我人のマリーの横に寝そべって「抱きたい」っていうのはちょっとあれだなあ笑
わたしの町は戦場になった (シリア内戦下を生きた少女の四年間)
2016年12月、ジャーナリストのフィリップ・ロブジョワはシリア内戦の取材のため、経済の中心地アレッポを訪れた。
かつて美しい街並みで知られていたが、政府軍と反体制派のあいだの内戦で廃墟と化していたアレッポ。そこで彼は、ミリアムという13才の少女に出会った。
彼女は内戦下で起きた出来事を日記に綴っており、それを世界の人々に伝えることを望んでいた。

戦闘の影に覆われていく平和な日常。
学校の近くに落ちる爆弾、地下への避難。
スナイパーが潜む通学路。

いま、子どもたちが戦争を生きていくとはどういうことなのか。

一人の少女が、内戦下の日々を曇りなき目で綴った21世紀版『アンネの日記』(カバー折り返しより)

平和な日常を綴っていた日記は、次第に戦争に染まっていく。けれどミリアムは家族の導きを得ながら、努めて冷静に日々を、思いを綴る。
危険にさらされながらも懸命に助け合いながら生きる人たちのことが書かれているなあ……と思いながら読み終わりました。すごく静かな文章なんだけれど、彼女たちはどれだけ毎日怯えて、失われていくことを恐れただろうと想像するとたまらなくなる。優しく賢いお母さんが時が経つにつれてミサイルに向かって悲鳴をあげるようになっているのが、本当にもう……。
外から見ているとそこに生きる人たちの気持ちなんて全然わからないものなんだなということにも打ちのめされた。誰が正しいなんて誰にもわからないと思うけれど、誰も利用されてほしくないし傷ついてほしくないよ。
「女子」という呪い
すべての生きづらい女子たちへ。夫の不倫を謝罪する妻、男以上に成功するなというダブルスタンダード、女子力や女性の活躍という言葉に覚える違和感。日本に生まれた女子たちが生まれながらにかけられた呪いを紐解く。

すげえ本を読んだぞ……という気持ち。ジェンダーに関する私自身のもやもやをすごく的確に語ってくれていて、ああーそうなんだよーそうなんだよー! とぶんぶん頷いてしまう。
この国の中にある「女だからなんとかかんとか」っていうのがずっと昔から違和感で、同時に「男だからなんとかかんとか」もすごく嫌悪感があって。個人を尊重される時代だからこその何かにならなければいけない閉塞感はあるけれど、生まれついた性別だからこうしなければならない、ああしなければならないって変じゃない? って思う人はやっぱり増えているんだなあ。
すごく印象的で象徴的なエピソードとして「生まれ変わったら男になりたい? 女になりたい?」という問いかけのやりとりが書かれているんですが、ここで「女! だって男って大変そうじゃないですかー」と答えて男性を頑張っていると持ち上げてあげなければならないのだというのが、もうすっごくすっごく気持ち悪かった。なんだそれ。なんだそれー!!(地団駄)
龍にたずねよ
戦国時代、青海の国。末娘の八姫は、男勝りな十四歳。人質として、龍の伝説がある萩生へ送られ、苦労がたえない。隠居した大殿と、その雑用を一手に引き受ける謎の少年だけが味方だが、その少年には、どうやら不思議な力があるようで……? ある日、萩生が大国から急襲されてしまう。密書を届けるため、そして戦によって荒れゆく山を守るために、姫と少年が立ち上がる……!(裏表紙より)

YA系の戦国もの。後半、というか全体的にもそうなんですけれども、急にノリが(台詞が)現代っぽくライトになったので、ずるっとなってしまいましたが、中高生が面白く読めるソフトカバー版の本だなあと思いました。
戦国時代、男勝りでまったく少女らしくない姫君が、人質にやられた国で自らの行動力と機転で神に見え国を守る。美味しい要素がいっぱいあるので、もっと書き込んでほしかったなあと思う部分が多かったんですが、主人公が大それたことを達成する展開は読んでいて心地がよかったです。最後のまとめが好きでした。
これが最後の異世界トリップ (レジーナブックス)
理由はわからないものの、なぜかしょっちゅう異世界トリップをしてしまう香織。今回もようやく日本に帰ってこられたと思ったのも束の間、あっという間に新しい世界にトリップしてしまった。しかも今度は、美貌の陛下(但しオカマ)の花嫁候補として召喚されたらしい。新しい世界はもうこりごり! 一ヶ所で安定した生活を送りたい! そう思った香織は、その後の生活保障と引き換えに、一年間限定で、陛下と偽装結婚をすることに。ところが後宮の女性たちに喧嘩を売られたり、食べ物に毒を盛られたりと、今回もなにやら波乱万丈で……。ベテラン異世界トリッパーが、平凡生活を目指して大奮闘!? 新感覚・中華風異世界ファンタジー!(カバー折り返しより)

久しぶりにトリップものを読んだ気がする。
中華風異世界にトリップした香織。ただ彼女にとってトリップはこれで五度目であり、大学受験をきっかけに始まったその現象のせいで精神年齢は実年齢+10歳、つまり二十八歳。ようやく大学に入学し友人たちがいるはずなのに現代日本での居場所を見失いつつあるという状況。
この現象をなんとかしたいと思う香織の願いは、はっきりとは書かれていないんですが居場所が欲しい、平和で心穏やかな日々を取り戻したいということで、前半のコメディな部分やベテラントリップゆえのチートに隠されているんですけれど、だいぶと切ないです。どんなに異世界を渡ることが上手くなっても、強制的に世界から引き剥がされてリセットされる感覚、香織は諦めている節があるけれどだいぶと辛かっただろうなあ……。
中華風異世界の後宮で、何もかもわかっているという感じで立ち振る舞うシーンがめちゃくちゃかっこよかったです。こういうのもチートなんだな。勉強になりました。
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Author:月子
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