読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
深夜、鉄骨を振るい人を襲う亡霊「鋼人七瀬」。それは単なる都市伝説か、本物の亡霊か? 怪異たちに知恵を与える巫女となった美少女、岩永琴子が立ち向かう。人の想像力が生んだ恐るべき妖怪を退治するため琴子が仕掛けたのは、虚構をもって虚構を制する荒業。琴子の空前絶後な推理は果たして成功するか?(裏表紙より)
現代物で推理ものなんですが、異界のものが普通に出てきたり、何度死んでも生き返る青年がいたりと、ファンタジーの要素あり。
鉄骨を振るう鋼人七瀬は、インターネットの虚構により生み出され強化されたもの。これを退治するには、ネットの大多数が支持する「存在する」という定義を書き換えなければならない。そのために、岩永と九郎、巻き込まれる形で紗季が行動する。
「まとめサイト」がなんたるものかを知っていれば、おおっと思わせる展開で、しかし読みながらネットの存在が怖くなってしまった……。
イワナガヒメに対して岩永琴子、コノハナサクヤビメに対して、紗季(さく)と六花(はな)なのか! という、ラストまでおおっと思わせてくれて面白かったです。
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眉難高校に通う防衛部の五人は、征服部、そしてVEPPerとの戦いを終え、三月を迎えていた。三年生は卒業、残される一年生と二年生たちは、いままでの思い出を振り返り……。
一期も二期も見ているし、なんならHAPPY KISSも見ている。懐かしさを感じさせつつ突っ込みどころ満載の鉄板ネタを堂々とやってくれるところが好きです。
戦いが終わってみんな仲良く平和になった眉難高校。卒業式を控えた面々は、それぞれのキャラソンとともに一期と二期を振り返る……という序盤のMAD的なやつが、非常に地球防衛部らしい構成だなあと笑ってしまった。防衛部五人と生徒会、別府兄弟の全員分あります。キャラソン初めて聞いたけどえんちゃんのやる気なさすぎてめっちゃ笑った。「早く帰らせろ」って笑
先輩後輩みんな仲良くしてたから、卒業ってやっぱり寂しいって思っちゃうんだけど、防衛部らしい前向きな別れでよかった。めんどくさいとかなんだこりゃって言いながら、なんだかんだで一年間、めっちゃ楽しんだんだろうなあってわかったから。
江戸の巷で評判の、悪者を懲らしめる殿様と五人の家臣。場面は変わり、西部の荒野で寿司勝負する面々。また場面は変わり、立てこもり犯に囚われている殿様と、犯人に呼びかける家臣たち。「何か変だぞ?」と気付き始めた彼らは思い出す。自分たちが直前まで戦っていたことを……。
あれ時代劇始まった……と思ったらすごい奇抜な格好をしたシンケンジャーの面々が出てきて笑ってしまった。殺陣、大変だろうけど楽しいシーンだなあ。侍戦隊ならではの盛り上がりがある。
コスプレ回という印象で、時代劇、西部劇、警察もの……と衣装チェンジしたり舞台が変わったりするのが楽しい。馬鹿だなあって笑いながらも、あの俳優さんが! っていう部分が見られて嬉しい……っていうかやっぱり笑ってしまった。女装はやばい。
ドラゴンに生贄として若い女性を捧げていた、とある北国。しかしドラゴンは倒され、その脅威は去った……はずだった。政略結婚に臨むミロスラヴァはその日、先祖を讃えるために歌われたドラゴンを招き寄せる歌のせいで、突如としてドラゴンにさらわれ、絶海の孤島に閉じ込められてしまう。そんな彼女に若い男の声が呼びかけてきて……。
DVDの情報が貼れないので、アマゾンビデオのリンクを貼ります。
異種族恋愛ふおおおおおおおお!!!! という素晴らしくファンタジックな映画でした。これ十代とかに見てたらキュン死してたんだろうなあ。いま見てもだいぶと致死量のときめきを与えられてやばいんですが!
北国の姫の政略結婚。美しい花嫁衣装。絶海の孤島。若く美しい男性。ドラゴン。ときめき要素がてんこもりで、少女小説かよ! っていうミラの言動やストーリーラインで息切れしてしまう。最後の歌のシーン、めちゃくちゃよかった。すばらしかった。これぞ! っていうシーンだったと思います。しぬかと思った。
物語は拙いかもしれませんが、めちゃくちゃ好きな作品でした。はーロマンチックとシリアスを堪能した。
砂漠化が進行した未来の地球で、人間はロボットの「オートマタ」を利用して暮らしていた。オートマタには「生命体に危害を加えてはならない」「自他の改造を行ってはならない」という二つの安全プロトコルが設定されていたが、ある日そのプロトコルに違反したのではないかと思われる事件が起きる。保険調査員のジャックは調査を始めるが……。
保険調査員の主人公が事件を調べていくうちに、深みにはまって同胞たちに追い詰められる。王道なんですが、登場人物がそんなに多くないのとテンポがだいぶとゆっくりめなので、派手ではく、すごく淡々とした人間とロボットのお話で、冒頭から出てくる妊娠中の奥さんがかなり象徴的で、最後まで「命とは」を問いかけてくる。
人類も地球も最終的にはまっさらになって、そこでしか生きることのできないものが生きるんだろう、というのは人間側としては絶望的で、けれどすごくリアルな未来だよなあと思う。
デトロイトで強盗を繰り返している三人組ロッキーとマネーとアレックスは、ある日元軍人の盲目の男の家に、金を奪い取ろうと忍び込んだ。しかしその男は超人的な感覚で三人を追い詰める。果たしてそこから脱出することはできるのか。
強盗するつもりがめちゃくちゃに追い詰められて、精神的にもぎりぎりさせられる、超絶やばい家に侵入してしまった少年少女の話。ホラーだしスリラーだしサイコだった。広くはない家なのにめちゃくちゃ血の気配がして怖かった……。最後まで気が抜けない展開で、あああああーって頭を抱えました。
三人組がそれぞれのっぴきならない事情があったり、強盗が本意ではなかったりというのはわかる。けれど忍び込んだ先の、自分の娘を殺した女性(裁判では無罪)を閉じ込めているところで、「こいつぁやべえや……」って目が離せなくなってしまった。強盗は絶対ダメだけど、弱者であることを理由に強者をぶち殺すあのご老人もだめだよな……。
最後までぞっとした作品でした。
平凡な町娘のリアナは、ある朝目覚めると、なぜか公女ファスと魂が入れ替わっていた!? どうやら何者かに呪術をかけられたらしい。ファス姫には隣国の王子との縁談が来ており、賢者イードの命令で、リアナはファスのふりをする羽目になってしまう。だが、夫となる王子は呪いによって獣の姿に変えられていて!? リアナは、ファスの身代わりとしてイードと共に隣国に嫁ぐ決意を固めるが……!?
どんな姿をしていても、お前を見失わないから。(裏表紙より)
様々な要素に裏表があって、面白い仕掛けの作品だったなあ。
北風とあだ名されている賢者イード。拾われ子の上に正賢者ではないけれど、大切な人、ファス姫と兄弟子のサイルのために尽くしてきた。一方リアナは恵まれない環境で育った少女。このリアナのすごく前向きで、彼女から紡がれるしなやかで優しい言葉が、傷ついているイードにどんどん沁みていくのがわかって、ロマーンス! とにやにやしてしまった。ファスの言動を見ていると、リアナのような考え方って新鮮だったんじゃないかなあ。
あとキナがかわいい。一生懸命な小動物系侍女のキナとファスが結構いい関係だったんだなあというのも最後に見られてよかった。
「どんな姿をしていても」っていうのは、リアナに限らず……っていうのが面白い。こういう話になるとは思わなかった。リアナは今後どうなるのかな。イードにしごかれて頑張っていってほしい。
自らの願いをもとに、強大な力を持つ魔導書と契約する11カ国の王。しかし、リースルイン国の王女シルヴィアは、すべての魔導書を無効化できる【大いなる鍵と虚の書】を所有するも、絶対に契約などしないと決めていた。だが……。「——君のような王を、千年待った」突如現れたのは、美しい人型の眷属。君の願いが欲しいと嘯く彼に、頑ななシルヴィアの心は乱され!?(裏表紙より)
願いを叶えることを誓えばそのための力を貸してくれる魔導書(グリモワール)と契約する11人の王。すべての魔導書を無効化できるほどの力を持つ「大いなる鍵と虚の書」と仮契約することになってしまったシルヴィアだが、過去の出来事を理由に、魔導書に頼らないことを心に決めていた。それがますます書に宿るアルス・ノヴァの関心を呼び。
魔導書とはなんぞや。それと契約する者の覚悟とは。自分の願いは自分だけのもの、どんなにすり減っても何度だって望む強さを試される、というような物語だったなあ。
魔導書を手にしたからには王たちにはそれぞれ強い願いがある。人間としてすごくレベルが高い……というか、志が高くてまさに王族といった感じです。この世界ではきっと魔導書と契約するだけの思いを持たなければならないという縛りが、各国の王族にはあるんだろうなあ。
〈夜の主〉と呼ばれる魔王ウルギスの花嫁に選ばれたロロナ。ウルギス暗殺の密命を受けての嫁入りだが、ロロナは彼が本当に悪い男か、自分の目で確かめるつもりでいた。ところが初対面のウルギスから「必要なのは世継ぎを産む体だけだ」と冷淡に告げられロロナは猛反発! すれ違いの新婚生活が続くが、ある日偶然、夜しか姿を見せないウルギスの昼の姿を知ることに。恐ろしい普段の態度とは正反対の甘さを見せる夫にロロナは大混乱して…!?(裏表紙より)
さすがにヒロインに「お前の世継ぎを産む体にしか興味がない」と言い切るヒーローは少女小説としてはだいぶとアレだと思うんですが、夜ギスくんと昼ギスくんにはそれぞれの良さがあるよなあなどと思ってしまった私は、だいぶと少女小説界に毒されているのかもしれない。
前髪短めのロロナが可愛らしくて、これで国一番の騎士かーきゅんきゅんするわーなどと思っていました。女子っぽいしたたかさも備えていて可愛らしいヒロイン。ウルギスとのいちゃいちゃもっと見たかったなー。
スポーツ解説者のマイクは、シドニーへ向かう飛行機でテリーという歌手の女性に出会う。飛行機トラブルで予定を大幅に変更することになった二人は、お互いに惹かれ合いながら旅を続ける。しかしマイクもテリーも婚約中の身。迷いながらも新しい人生を生きることを決め、エンパイア・ステート・ビルでの再会を誓う二人だったが……。
1994年の作品。
互いに婚約者がいるのに、偶然出会って旅をした相手と惹かれ合う。これが運命と知って、婚約者と別れて新しい人生を生きようとするものの……。事故とかさあ! そういうのやめろよお! 恋愛映画の様式美だけどさあ!
大人の恋という感じで、口が上手くて堂々とした男ぶりのヒーローと、理知的だけれど女性らしいしなやかさを持つヒロインの組み合わせが、時代だなあと思う。
やっぱりすれ違い後の和解っていいなあ。すべてを理解してただ抱きしめるっていうの、品がよくてうっとりする。
リメイクだったりモチーフにした作品など複数あるみたいなので、他のも見てみたい。