読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「さっさと仕事にとりかかれよポンコツメガネ」少女セリアは失踪した父の面影を追って、最年少で超難関の専門職・王宮薬草師となった。ある日、セリアは媚薬師として荒稼ぎする元王宮薬草師のリシャールのもとへ、学生と偽り潜入捜査に行くことに! だけど、極上の美形に見えたリシャールは口も性格も極悪! 初対面から大ゲンカで!? 媚薬を巡る恋と陰謀のラブ・コメディ!! 第13回角川ビーンズ小説大賞〈優秀賞〉受賞。(裏表紙より)
「ついに憧れの職業に就けたわ! でも嫌な先輩が……」という話を想像していたのですが、すでに王宮薬草師としてそれなりの立場を築いていたセリアが、上司の命令で潜入調査を行うことに、という大きな話の中の半ばから始めたような印象のお話でした。
個性豊かな薬室の面々とか出てくると思ってたんですが、ほぼセリアとリシャールとカエトのやりとりだったなあ。人の気持ちを簡単に操ってしまう「媚薬」のせいで、いろんな人の思いの方向性が入り乱れてしまうお話です。「ヒース」という特別な場所がとても幻想的で面白いなあと思いました。
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他人の運気を吸い取り不幸にする——という力を持ってしまったため、貴族の血を引きながらも不遇な扱いを受け、さらには望まない結婚を強いられていたアメリ。しかし結婚式に颯爽と現れ、そんな彼女を救ったのは、〈駿足の悪魔〉と恐れられる、帝国軍の元帥閣下、ロイス・フィングだった! しかし極度の耳フェチである彼は、アメリの耳に恋をしていて……!? 不幸少女×悪魔元帥閣下の略奪婚ラブコメディ、スタート!(裏表紙より)
だいぶと本に厚みがあってめずらしい。1ページ18行で318ページある。
びっくりするくらいかなり不遇なヒロインで、もうちょっとグラスナー伯爵家の人たちはこらしめてやってもよかったのよと思いつつ……。
ガートという能力者がいる世界観が面白い。能力の有無とその正邪の方向性で、身分差や格差が生まれるというのも、なるほどなあと思いました。神眼を持つお兄様レキシード皇帝がめちゃくちゃ好きなんですがこの人の話ちょっと読んでみたい……。
不幸な少女が少しずつ世界を広げて、愛する人や友人たちを得ることができてよかった。アメリには幸せになってほしいです。
魔法少女事変からしばらく。シンフォギア装者たちは、サンジェルマン、カリオストロ、プレラーティと名乗る三人の錬金術師と、その上役アダムと遭遇する。かくして錬金術師組織・パヴァリア光明結社との戦いが始まった。
続きがあるよ! という感じで終わった第4シーズン。相変わらず美来が女神すぎる……。
仲間が一人ずつ脱落する感じでエピソードが進んでいき、最後には響が黄金のシンフォギアをまとう展開は非常に熱かったです。だいぶと仲間が増えたのでお話はキャラ掘り下げと、次のための準備という印象だったんですが、個人的に推したいマリアさんがちょっとずつ活躍し始めたので嬉しかったなあ。
時間をおいて第4シーズンを見たからか、戦いながら歌うときの「ぅんん!!」っていううなり声がやっぱり好きだなあと思いました。
ウルトラマンが地球を守っていた時代が終わってから25年……宇宙怪獣の襲来によりGREW GUYSはアイハラ・リュウ一名を残して全滅、地球が危機に瀕したそのとき、ウルトラマンメビウスが現れた。しかしその戦い方はビルを盾にしたりと人間のことを知らない戦い方。憤ったリュウの叫びに、ウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライはCREW GUYSの一員として人間を知りながら仲間たちとともに戦っていくことになった。
初めてウルトラマン作品を全話視聴。
ピュアでまっすぐなウルトラマンメビウスが、人間の思いの暖かさと醜さを知る、というお話。このミライくんの言動が可愛くてのう……。人間の心の醜悪な部分を知って衝撃を受けつつも、地球人も宇宙人もみんなの絆を信じて戦い抜いた最終三部作は胸が熱かったです。
GUYSのメンバーもそれぞれの個性を生かして活躍していて、いいなあと思いました。ばらばらだったメンバーが話を重ねるごとにまとまっていくのはいい。とてもいい。
メビウスが何故その姿になったのかという話や、宇宙間航行を行うことによって発生する時間の遅れ(ウラシマ要素)の話、ウルトラマンに対する民衆の反応など、難しい設定や要素も取り入れつつうまく話を作ってあるなあと面白く見ました。
「お前の推理は、全ボツだ」——駅前からゆるやかに続く神戸北野坂。その途中に佇むカフェ「徒然珈琲」には、ちょっと気になる二人の“探偵さん”がいる。元編集者でお菓子作りが趣味の佐々波さんと、天才的な作家だけどいつも眠たげな雨坂さん。彼らは現実の状況を「設定」として、まるで物語を創るように議論しながら事件を推理する。私は、そんな二人に「死んだ親友の幽霊が探している本をみつけて欲しい」と依頼して……。(裏表紙より)
長いお話の中の、一つの物語を抽出したような一冊で、序盤はちょっとついていきにくかったのですが登場人物の推理の仕方が面白く、ドラマチックというか漫画的だなあと思った作品でした。
編集者でカフェのオーナー佐々波は幽霊が見える。何故出版社をやめたのか、どうして探偵をしているのかは「紫色の指先」なるものが関わっているらしい。佐々波と雨坂はそれを追って幽霊の事件を解決している。探偵役は雨坂。彼は小説を綴るように、点在する事件の情報や手がかりに「描写」を行ってエンディングへと導く。
ばらばらなものが「描写」によって導かれる推理と、一度結末を見つけたと思ったものに新たな「描写」を加えて推理し直すところが、面白いなあ。
そんな二人にどんな過去があったのかすごく気になる……。
待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲——。この事件を解決して古典部の知名度を上げよう! 目指すは文集の完売だ!! 盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は事件の謎に挑むはめに……。大人気〈古典部〉シリーズ第3弾!(裏表紙より)
ホータローは今回かなり安楽椅子的な感じで、古典部の売り場から動かない。いろんな人の視点から神高の文化祭とその事件を追っていく。
謎の部分が気になりすぎたけど、文化祭のだしものそのものがすごーく漫画チックというか、ここまで無茶苦茶なのはないだろー!笑 っていうもので楽しかった。
摩耶花の話がどうしてここまで熱く語られるんだろうと思っていたら、ああーそういう……。すごく胸にきたし、いろいろ思ったけれども、そうかー……好きだからこそ辛いものもあるよね……。
しかし同人誌で200部刷るって結構売れてるね!? とそこに驚いたりもした。
無法地帯シークレット・ガーデンで仲間たちと暮らす少年ユキノジョウは、街で不思議な少女を見かける。カラーコーンを被り、包帯で上半身をぐるぐる巻きにして、執事を従えた魔女ルックの少女だ。
非日常が日常の街で育ったユキノジョウは見なかったことにするのだが、ある日、仲間で同居人でもあるハイドが自称魔女の彼女を拾ってきて!!
シークレット・ガーデンに魔女、現れる!?(裏表紙より)
『アリス イン サスペンス』に続くシークレット・ガーデンの二作目。これがホワイトハートから出たっていうことがすごいよなあ(2011年の本です)。
日常から離れた場所、普通とは違う少年少女たち。世界に弾かれながらも自分の力で生きていくみんなのたくましさと、そこにちらりと顔をみせる寂しさがなんとも言えないなあ。
(仮)の旦那様クロウに対し、“嫌われて離婚してこい”から“ベタ惚れさせて離婚しろ”と命令変更を受けた身代わり花嫁のフェル。それってどうやんの——!? と悩みながらもクロウと距離を縮めていく中、突然「来ちゃった☆」と、クロウの長兄ジルフォードがやってきた! しかも彼はフェルに「愚弟が本当に君の正体に気づいてないと思う?」と言い出し……!? ニセ新婚生活、爆弾投下の第6弾!(裏表紙より)
セタンタ王とシレイネ姫とも合意(?)したものの、真相を知らないフェルは「ベタ惚れさせて離婚しろ」との命を受けてクロウに接近中。そこへジルフォードが現れ、クロウが実は身代わりに気付いていることを匂わせてきた。さらに紫龍公の弟まで巻き込んで。
箸休め的なお話かつフェルが「クロウは気付いている」と確信する巻でした。うわーどうなるんだろう! 次でついに身代わり告白か!? もうちょっと波乱がありそうだけどどうなるんだろう。
かっこよくて可愛いジルフォード付きのミゼルカの今後も気になります。お互いに好き合っているのに知らないふりをして割り切っている関係、好きだわあ。
元婚約者にだまされ仕事も家も失った菓子職人のマリエル。助けてくれたのは謎めく青年ジルだった。家事をひきうける条件で小屋暮らしのジルと同居生活を始めたマリエルだが、女嫌いなジルはぶっきらぼうで素っ気ない態度ばかり。ある日、菓子職人復帰のチャンスを掴むため、「若き経済王」と呼ばれる青年実業家の屋敷へ向かうことになったマリエル。ところが彼は、なぜかジルにそっくり!! しかも甘い言葉で接近してきて!? 極上スイーツ・ロマンス!(裏表紙より)
男に騙され何もかも奪われてしまったお人好しの菓子職人の少女と、人間不信と女性嫌いをこじらせた実業家の、べたべたロマンス。あまーい! と叫びました。
実業家のジルベールは、人間嫌いの挙句、隠遁者のジルとして粗末な小屋で暮らしている。孤児の双子を養育しているそこへ、マリエルを助けたことによって疑似家族的に暮らし始めた。このジル=ジルベールの、いつ気付く、どこで気付く? というもだもだが!
マリエルは抜けているようにみえて自分の気持ちをはっきりわかっている子なので、ジルベールにふらつくことなくジルが好きだと思っているところが、非常に好感度高かったなあ。
ちょこちょこ登場する双子の、全部わかってる言動にまたにやにやさせられて、楽しい作品でした。
19世紀英国——エリックになりすまし、名門男子校に転入したお嬢様アイル。男子として振る舞っているが、理想の男性“父親”に似た先輩ケネスのことが気になっていて……。
さっそく旧図書館を根城に発明に勤しむ彼の手伝いを申し出たアイルだが、逆に発明品を暴走させてしまう。そして崩壊した壁から現れたのは……白骨死体!?
お目付役のウィルの制止も振り切り、真相解明に乗り出すアイル。一方、アイルの恋心を知ったデレクは妙に不機嫌で——。アイルの事件と恋の行方はどうなる?(裏表紙より)
言うほど恋のから騒ぎじゃないですが、少年としてパブリックスクールに引き続き潜入中のアイルは、また事件に遭遇。七人委員会に解決を依頼するも、頼りにならない! と突っ走る。
学校の問題は生徒が解決する。目を瞑ることで穏当にすむのならそれでいい。という考え方もわかるし、アイルの正義感もわかるのですが、若干アイルは自分を認めて欲しいという欲があるからなあ。結果的に白骨死体を見つけたことでひとり犯罪者が裁かれたので、よかったけれども……。
もう少しバレるかバレないかどきどきしたかったなあと思いつつ、学園ものの雰囲気を楽しみました。