読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

ジリオンは14歳の魔女見習い。山深いソーントーンの館から、はじめて下界に下りてきた旅の途中、剣の形をした貴重な魔法石サイトシリンを、青狼の毛皮をまとった男に奪われてしまう。石の行方を追って、ジリオンの孤独な旅がはじまった——。白馬の王子、青い狼、ねじれた城、邪悪な魔王etc.を配してみずみずしいタッチで贈る、著者初の本格異世界冒険ファンタジー・シリーズ第一弾。(裏表紙より)
ソーントーンの魔女は雪の季節には山に帰る。下界に残っている魔女は災いを呼ぶものとして忌避される。そんな中、魔女の石であるサイトシリンを奪われてしまったジリアンは、石を取り戻す旅に出る。
一方、石を奪った男はとある王国の王子ユルスュール。滅んだ国の王女グウェンドリンと彼女にまつわる因縁を断ち切るため、旅に出ていた。
そんなふたりの物語が交差する、その始まりのお話。
とてもしっかりした印象のファンタジーで、本来ならユーリのお話がメインであるところを、ジリアンの物語がかぶさっているのがとても面白いなあ。本格ファンタジーならユーリで、少女向けならジリアンが主人公なんだろうけれど、このふたりがどこにたどり着くのか楽しみだ。
PR

豪商の家に生まれ、天性の商才を持ちながらも、側室の娘ということで疎まれていた香月。
取引先の当主(80歳)に売られたも同然の政略結婚を決められた彼女だったが、その輿入れの道中、悪党集団に攫われてしまう!
頭目である烈英の前に連れられ、すっかり人生を諦めつつあった香月だが、目の前で繰り広げられる悪党どものどんぶり会計に、つい口出しをしてしまったことから、事態は思わぬ方向に進み……。
ソロバン片手に悪党を更生!? 実家に見捨てられた令嬢の逆転劇はここから始まる——!
冒頭3ページ目に誤字があってずっこける。「神」じゃなく「袖」ですよね多分……。
トントン拍子に進んでさっくり読める、中華風ファンタジー。上記の内容紹介はだいぶと盛っているなあという感じがします。というのは、一文が短くて話がさくさく進んでいくからで、香月以外のキャラクターを味わう暇があんまりないんですよね……。
しかし恋なんてお呼びじゃないという感じで、生きるために稼ぐわよ、というたくましい香月はとても賢くて素敵な主人公。結局極南公に封じられたのは香月なのか列英なのか。謎がちょっぴり残っているのも味わいでした。

復活した魔王を倒す勇者になったヨシヒコ。仲間たちとともに病気を治す薬草を探したり、魔王を倒すための装備を集めたり。そうしてようやく魔王に挑むが、魔王がいるそこは豊かな物資にあふれた都市で……?
ヨシヒコは導かれし七人を見たので、第1シリーズのこの作品を見ることに。
随所にちりばめられたパロディネタが楽しい笑 のですが、まだちょっとおとなしいかな? という印象でした。導かれし七人はちょっと予算が増えたのかいろいろネタが豊富だったからね……。
最初は仲が悪かった仲間たちが話の後半、完全に立ち位置が決まって仲良くなっているのがおかしかったです。メレブって最初あんまり突っ込まないの? と思ったんですが、後半は完全にヨシヒコのツッコミ役として完成されていた……笑
しかし時折キャスティングが豪華で噴き出してしまう。OGURIをキャスティングしてくるとは思わず出てきた瞬間ぎゃって言った。OGURIとYAMADAが楽しそうで何よりです。
魔王が現代にいるというのが風刺がきいているなあと思ったり。そうだね我々堕落しているね……。
最後のあたりがとても真面目にいい話で、面白く見ました。楽しかった。

ニューヨークの下町で靴修理店を営むマックスは、老いた母親と二人暮らし。うだつの上がらない中年男のまま、恋人もおらず、単調な毎日を過ごしていた。ある日代々受け継がれてきた旧式ミシンで靴を修理し、試し履きをしたところ、鏡に映っていたのはその靴の持ち主。魔法のミシンで修理した靴を履けば、その靴の持ち主になれるのだった。マックスはその魔法を使って楽しい毎日を過ごし始めるが……。
現代ものなのにきっちりファンタジーの構成で(魔法がらみでおいしい思いをする→やばい事件に巻き込まれる→その能力を使って人助けをする)とても面白かったです。魔法による悲喜こもごも、コメディとシリアス、善と悪みたいなものがうまく対比されていて飽きなかったなあ。しかしニューヨークの下町という舞台設定だからか、絵柄が地味なのがまた面白い笑
女性が本格的に登場するのが中盤以降からなのですが、ここからまたちょっと色が変わって面白くなったなあ。
ラストで真相が明かされて、最後に先祖代々の秘密を明かされたシーンは、主人公の年齢はちょっと上だけれども正しく父親から子へ受け継がれていくものが存在するファンタジーでした。いい話だった。

老舗ホテルの一人娘として生まれた「眠り姫」は、経営不振の実家を救うためにお見合いをすることに。「ヘンゼルとグレーテル」は廃屋から届くケーキの注文に戸惑っていた。自分こそが学年一の美少女だと思っている「白雪姫」は、同じくらい美しい無愛想な少女の存在が気になっていて……。誰もが知る“グリム童話”を大胆にアレンジ! 人気作家の作品、全六編を収録。(裏表紙より)
谷瑞恵「なくしものの名前」ルンペルシュティルツヒェン
白川紺子「白雪姫戦争」白雪姫
響野夏菜「二十年」かえるの王様
松田志乃ぶ「のばらノスタルジア」眠り姫
希多美咲「お菓子の家と廃屋の魔女」ヘンゼルとグレーテル
一原みう「A Cinderella Story」シンデレラ
以上六編の短編集です。甘いばかりだけでなく苦い話もぞっとする話もあるけれど、とてもいい短編集だと思いました。
いちばん好きなのは「のばらノスタルジア」。老舗ホテルの一人娘である寧々(通称のばら姫)は、経営破綻しかけているホテルを救うために政略結婚前提のお見合いをする……んですが、経営破綻の理由が飽き性で数字に弱いけれど魅力的な男性である恋多き父親と、未亡人になったことで破格の資産を持ち手腕を振るう黒蜘蛛夫人こと三輪夫人、そして王子様役であるワーカホリック気味の厳つく手厳しいことを言う直人、というキャラクターがすごく面白くて、ふわふわしたお嬢さんである寧々も実は数字に強くて未来の経営者たる才能が眠っている……という「この続きを読みたい!」と思わせる素敵なロマンスだったんですよね。三十歳の直人とまだ十八歳の寧々、このふたりが進展するところはきっともだもだするんだろうなあ! という可愛らしさで、とても好きなお話でした。

今井健人は息を呑む。入学式を終えて教室に入った健人が教室で見つけたのは、小学校で少しの間だけクラスメイトだった、そして健人がいじめてしまっていた少女、明日葉待夢だった。
忘れられない苦い思い出に直面する健人だが、当時からちょっと不思議な――だから浮いてしまっていた待夢と、改めて仲良くなっていく健人。だが、彼女に対する罪悪感は募っていく。
謝るということは、自分が昔いじめていたと知られてしまうこと。その気持ちを抱えたまま、待夢と過ごす日々は甘くて、でもほろ苦くて――。ピュアストーリー、開幕!(裏表紙より)
小学生の頃彼女をいじめていた健人。だが彼女は健人のことを覚えていなかった。彼女をいじめる原因になったのは、突然幼児返りしたり、かと思えば大人びたりする不思議な言動のせいだったのだが、再び彼女と親しくなっていくうちに、健人は彼女の中で何が起こっていたのかを知る。
ピュアラブストーリー、という感じのさっくり読めるかわいらしいお話でした。時間にまつわる不思議がからめられていて少しだけファンタジー。いじわるな人が出てこないので、バカップルなふたりを堪能しました。ちゃんと謝れてよかったねえ。

ついに反政府ゲリラは政府に宣戦布告。國子はブーメランひとつで戦車部隊に立ち向かう。だが地上の森では政府とゲリラの戦争をあざ笑うかのように、想像を超えた進化が始まっていた。究極のエコロジー社会がもたらす脅威とは? 國子たちは生き残れるのか? アトラス計画の真の目的とは? ゲリラ豪雨、石油価格の高騰、CO2の取引など、2004年に既に現在を予言し、SFを現代小説に転換した傑作長編!(解説・筒井康隆)
近未来もので、神話的な物語だったなあ。
アトラスランクが皇位継承権の保有者を示すランクであったことが明かされ、國子たちの出自が明らかになり、など、混迷を極めていく状況で一気にお話が畳まれていくのにおおっと思う。活躍するほとんどが女性で、女性の話だったというのもとても興味深い。
インパクトの強いシーンが多くて、映像化に向いてるなあと思ったので、アニメも是非見て見たい。

加速する地球温暖化を阻止するため、都市を超高層建造物アトラスへ移して地上を森林化する東京。しかし、そこに生まれたのは理想郷ではなかった! CO2を削減するために、世界は炭素経済へ移行。炭素を吸収削減することで利益を生み出すようになった。一方で、森林化により東京は難民が続出。政府に対する不満が噴き出していた。少年院から戻った反政府ゲリラの総統・北条國子は、格差社会の打破のために立ち上がった!(裏表紙より)
超高層建造物が生まれ、階級社会となった東京。反政府ゲリラの総統であり超常的なほどの直感能力を有する國子、アトラスの奥深くに隠され外に出る日を夢見ながら嘘を厭う美邦。二人の少女の道がどこかで交わろうとするお話、という印象の上巻。
いろんな人がいろんな立場でいろんな事情を話すので、頭の中で話を整理するのが大変だ。まだ全然それらしい謎は明らかになっていないので、ここから先どうなっていくんだろう。アトラスランクの血統ってなんなんだろうか。

ファンタジー小説特有のお約束ごとを、英国のファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズがユーモアたっぷりに解説。「剣」や「指輪」といったおなじみのアイテムから、囚われの身になったときにいつも秘密の抜け道が見つかるのはなぜか、といったファンタジーランドに対する疑問まで、五十音順に紹介します。(カバー折り返しより)
ファンタジー作品のお約束ごとを、五十音順に解説する一冊。
「色彩の法則」とかわかるわかる! あるよねー定番だよねーっていうものが面白おかしく解説されていて、ここが変だよファンタジー、というところもわかり、いたたまれないような笑えるような。王道ファンタジーを書いてみるならこれに即すとそれっぽくできるのかもなあ、などと考えました。

王宮を揺るがす大事件——それは、惚れ薬を飲んだ公爵フィオンが男爵令嬢コレットを見初めてしまったこと!
「僕が君のそばにいることを、どうか許して」
あなたの言葉は薬の効果、それとも本心……?
WEBで累計1290万PVのちょっと変わった溺愛系ラブファンタジー、ついに書籍化!(裏表紙より)
惚れ薬を盛られた王弟殿下、バード公爵フィオン。そんな彼に惚れられてしまった男爵令嬢コレットは、先ごろ結婚するはずだった相手から婚約しない旨を告げられたばかり。果たして惚れ薬をもったのは? フィオンの言葉はどこまで本心か?
地味な性格だけれど心優しいコレットのことを応援したくなります。しかし私はじみーに弟のアンリくんが好きだ!笑 冷静で賢い雰囲気がすごくする。
女の人は怖いよーというラストだったので、コレットは気に入られてよかったね……。しかし親世代が想像以上に根深そうだ。