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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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陽なたのアオシグレ DVD通常版
内気でどじな少年・陽向は、同じクラスのおっとりした女の子・時雨が好き。そんな時雨から鳥小屋の世話に誘われたことで、二人は距離を縮めていく。絵が得意な陽向は、その気持ちを絵に込めたり、学校でいろいろなことを頑張ったりと、毎日楽しい。けれど、ある日突然時雨が転校することになって……。

短編アニメーション。絵が得意で人と話すのが苦手でどじな少年が、初恋の女の子の元へ走っていく話です。たったそれだけなのに、とってもドラマチック! 心の中の風景がさわやかで楽しくて、がんばれーって思いながら見てました。
最後にはちょっと大人になったような陽向でしたが、最後の時雨のモノローグがいいなあ。時雨ちゃんは、ずっと陽向の本質を見ていて、その記憶が褪せないまま、彼はどんな素敵な男の子になってるんだろうって思ってるのかなあと思って。
子どもたちがとてもかわいくって、色彩がポップであったかくって、とてもきれいでした。
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ロッタちゃん はじめてのおつかい [DVD]
スウェーデンの女の子ロッタは五歳。両親と兄と姉と、友達のぶたのぬいぐるみバムセと暮らしている。お隣のベルイおばさんの家にある物置の二階に住もうとしたり、クリスマスツリーを探したり、復活祭の前の日にお菓子をもらったりする。癇癪持ちで自己主張の激しいロッタちゃんのおはなし。

五歳の女の子の、聞いていて賢いなあと思うんだけれどいらっとする言動とか、子どもらしい言い方、喋り方、内容なんかがぎゅっと詰まっていて、「あー……」と半笑いになりながら見てしまいましたが、クリスマスツリーを買おうとしたロッタに、雑貨店の店主が「なんて運のいい子だ」と言った、その台詞にすべてが込められているように思います。
腹たつしこまっしゃくれた言動でいらっとすることもあるけれど、周りの大人はロッタを暖かく見守ってるんだなあという。それから、復活祭のお菓子を飾った庭。こういうところがあるから、みんなロッタのことをにくめないし、かわいいなあと思っちゃうんだろうなあと、ころっと「ロッタちゃんかわいい」と思った私でした。
イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 [DVD]
イギリスがドイツに宣戦布告した1939年、ナチスの暗号機エニグマを解読するために集められた中に、数学者アラン・チューリングがいた。エニグマを解読するためだけに、自分の暗号解読機の製作ばかりにのめり込むチューリングに、チームの仲間たちは不満を訴える。だが、チャーチルへの直訴によって新たにチームリーダーに任命されたチューリングは、チームを再編成することに。それは、「クリストファー」と名付けられた暗号解読機の開発成功へとつながるが……。

最終的に、同性愛者ということでわいせつ罪により裁かれ、ホルモン剤による化学的去勢がきっかけで自殺してしまった、アラン・チューリング。のちに恩赦されたという彼の、ある時代の物語です。暗号解読の戦争映画かと思ったら、LGBTQ問題に関わる作品でちょっとびっくりしました。そうかあ……イギリスでもこういうことが起こってたのか。知らなかった。
解読機につけられた「クリストファー」という名前は、チューリングが最初に愛した少年の名前なのですが、晩年の彼が「彼を取り上げられてしまうのはいやだ」「独りにしないでくれ」と泣くシーンは、切なかった……。チューリングは、クリストファーにそれを言う間もなく永遠に別れてしまったんだと思うと。
戦争の只中で、銃をとって戦うのではなく、とある田舎町で暗号と戦っていた人たちがいた。そのことだけを書いているので、余計に、これは戦争の断片で一部でしかないのだなあと思いました。
テラビシアにかける橋 [DVD]
とある田舎町に住む少年ジェス。貧しい家で、父は仕事で忙しくすぐ下の妹ばかりを可愛がり、母は末っ子の赤ん坊ばかりに構い、二人の姉たちからは意地悪をされ、妹のメイベルにはまとわりつかれいつも面倒をかけられる。学校では貧乏の子とからかわれ、居場所がない。ただひとつ、絵を描くのだけは得意……。そんなある日、クラスに転校してきたレスリー。両親が作家だという彼女は、賢く、偏見を持たない、自由な発想ができる女の子だった。彼女と親友になったジェスは、小川を超えた森の向こうに空想の国「テラビシア」を作り、二人で遊び始める。

児童文学が原作。空想の国で遊ぶ二人だけれど、別れの時が……と、展開は分かっているものの、やっぱり辛かった……。
レスリーの言動が、もうほんと、こんな子が側にいたら救われるよ! という感じで。閉塞感を感じて、居場所がなくて、もがいて苦しんでいるのに誰もそれを知らないという状況で、レスリーのような子が現れたら、世界が変わるだろう。少しずついろいろなことがうまく回って、けれどそんな彼女を一瞬でも邪険にしたことによって、別れてしまうことになったジェスの痛みと苦しみが、本当に見ていて辛かった。でも、ずっときつく当たられていたお父さんに抱きとめてもらえてほっとしました。
最後に橋をかけるのは、とても暗示的だなあと思いました。閉ざされた世界が開かれたのだろうし、その向こうではジェスはレスリーに会うことができるということかもしれない。とてもいい映画でした。
寫眞館 DVD通常版
とある丘の上にある写真館。一組の夫婦がやってきた。やがて夫婦には娘が生まれ、同じように寫眞を撮りに訪れる。けれど少しも笑わない彼女は、成長して学校を卒業しても結婚しても笑わず、戦争で息子を失っても泣かず……。短編アニメーション。

台詞はなくて、映像だけ。ピアノ曲がずっと流れています。短いけれど、とてもとても、優しくて切なくて、あたたかい作品でした。写真館のご主人が、とても優しい人で、最後までにこにこしていて、いい人だというのがにじみ出ていてそれだけでうれしい。そして、ずっとむすっとしている娘さんが、すごくすごくかわいいし、切ない。笑わないけれど泣きもしないんですよね。強いというのか、なんというか、見ていて「どんな気持ちなのかなあ……」と想像すると切なくなるんです。
映像がとても綺麗で、アニメーションなのになんだか絵本や写真のような印象の作品でした。
発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由
8歳で発達障害と診断された僕が、なぜ自分の才能を生かす場所をみつけて輝けるようになったのか。同じ障害がありながら、いつも僕を信じて導いてくれた母。そしてアメリカの「発達障害」に対するおおらかな環境と、学んだ英語が自信を持たせてくれたこと。されて嫌なことを人にはしないと決めた、人として愛される生き方など。ADDの特徴である衝動性を抑え、苦手なコミュ力を克服し、モデル・タレント・役者として歩んできたこれまでの道のりを語る。母、主治医、友人・又吉直樹氏のインタビューも収録。(カバー折り返しより)

発達障害があると公表した栗原類さんの、幼少期から今までの生活や取り組み、家族からの支援などについて書かれています。どう生活していくか、何に気をつけていくか、というのを自分のことをよく知って、周囲も知ってもらっている、ということがよくわかりました。よく分かったからこそ、すごいなあ……と思う。疲れると判断力が鈍るからなるべく早く切り上げなければ、周りに迷惑をかけてしまう。だからちゃんと気をつける、と誰にとってもすごく難しいことをちゃんとするって、すごい。
ADHDのお母様もすごい。息子にとって何を伸ばせばいいのかを見極めて、やらせて、見守って、社会生活において重要なことはミミにタコができるほど繰り返す。理解と、支援と、見守ってくれる人の存在があれば、発達障害の人は自分の努力でもって苦手の大部分は克服できるんだな。
私の夢は (幻冬舎文庫)
カナダのカフェで食べたふわふわのワッフル。モンゴルの青空の下、遊牧民と調理した羊のドラム缶蒸し。旅の最終日にバーテンダーが作ってくれたコーヒー味のオリジナルカクテル。石垣島での真夜中の潮干狩りや、ベスト・オブ・クラムチャウダーを決めるべくした飲み歩き。旅先で出会った忘れられない味と人々。美味しい旅の記録満載のエッセイ。(裏表紙より)

小川糸さんは、なぜか分からないけれどエッセイばっかり読んでいる……。小川さんのエッセイって、なんだかほっこり、かわいい。美味しいものと、綺麗な景色と、心根の優しい人たちで世界ができている感じがする。
この本は、たくさん旅に行っていらっしゃる。モンゴル、沖縄、カナダ。特にカナダの長期滞在がうらやましかったなあ! 異国の地でおいしいご飯を食べて過ごすって、いいなあと思いました。
何度でもオールライトと歌え
俺たちの時代で、断絶を起こしたくない。
『THE FUTURE TIMES』編集長として、ASIAN KUNG-FU GENERATION のゴッチとして、市井に生きる一人の阿呆として――
書かずにはいられなかった魂の言葉たち。
2011.3.9以降、書きためた日記を待望の書籍化。(帯より)

こんなところでこういう人がいたよ、というエッセイから、脱原発、憲法改正、デモについてなどを綴ったエッセイ。アジカンのゴッチって、こういうこと考えてたんだ、と初めて知りました。どの文章もなんだかぎらぎらしていて、秘めたエネルギーを感じて、読みながらちょっと呑まれました。
そうだよなーと思ったのは、「テレビ出演について——露出狂の詩」。ミュージシャン側は、相手の顔も名前も知らないのに、相手は自分のことを知っている。そして突然怒りをぶつけられたりする。それは呪いでしかない、という。ほんと、そうだよなあと思いました。自分は知ってるけれど相手は知らない、という状況を、よく考えてみる必要があると思う。
2016年に読んだ本(今年発刊にあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。

かなり少なくなりましたが、今年読了したのは334冊。以下内訳。
小説73冊。絵本65冊。エッセイ17冊。漫画137冊。その他39冊。画集・写真集1冊。レシピ本1冊。雑誌等1冊。

かなり活字を読む率が減ってきているのは、通勤電車の中で本を読む気力がわかないから、だったりします。もう寝たい……って思いながら満員電車に揺られてます。
そんな話はともかく、今年読んだ中で、面白かった! 好き! っていう作品は以下の通り。

高田郁「みをつくし料理帖」シリーズ
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)
やっと最終巻を読みました。もう泣いた泣いた。よかったねえって、つる家の人たちと一緒になって澪の肩を叩いていた気がする。最後まで本当に面白かった。

野梨原花南「還るマルドールの月 The Return of the Mardore Moon」
還るマルドールの月 The Return of the Mardore Moon (コバルト文庫)
すっごくすっごく面白かった! ダリアードがすっごく可愛くって賢くって、作中の女性たちが軽快に進んでいくところが、とってもかっこよくって楽しかった。

竹岡葉月「おいしいベランダ」シリーズ
おいしいベランダ。 午前1時のお隣ごはん (富士見L文庫)
読んでてほっこりするというか、ほっとするというか。あーおもしろいなーって思って読んでました。やりとりが自然体で楽しくて、楽しみにしているシリーズ。

辻村七子「螺旋時空のラビリンス」
螺旋時空のラビリンス (集英社オレンジ文庫)
タイムループもので、ずたぼろになっていく過程が好きなんですが(性格を疑われる発言だろうか……)、必死になって繰り返しながら君を救うという話で、とても面白かったです。

深緑野分「オーブランの少女」
オーブランの少女 (創元推理文庫)
すごい短編ばかりで全部面白かった。こういう短編が読めると、うれしいなあって思います。
「氷の皇国」はファンタジー好きにおすすめです。

久世番子「パレス・メイヂ」
パレス・メイヂ 1 (花とゆめCOMICS)パレス・メイヂ 6 (花とゆめコミックス)
明慈帝が崩御されてのち即位した女帝・彰子と、彼女の近侍として傍に上がった少年・御園の近代宮中ロマンス。
そろそろクライマックス? 新刊を楽しみにしています。

藤原ここあ「かつて魔法少女と悪は敵対していた」
かつて魔法少女と悪は敵対していた。(1) (ガンガンコミックスJOKER)かつて魔法少女と悪は敵対していた。(2) (ガンガンコミックスJOKER)かつて魔法少女と悪は敵対していた。(3)(完) (ガンガンコミックスJOKER)
悪の参謀とそれに敵対する魔法少女の、ゆるふわっとしたお話。
すごーくすごーく面白かったのに、もう続きが読めなくなってしまって悲しい……。

映像は「機動戦士ガンダムUC」(映画版と放送版)がとても面白かった。
あと「SHERLOCK」も映画公開時に見に行ってました。ドラマ新作が楽しみです。
「君の名は。」の大ヒットも記憶に新しい。正直、ここまで盛り上がるとは思ってもみなかったです。個人的には「言の葉の庭」が一番好きです。
ANNIE/アニー [SPE BEST] [DVD]
NY市長選を控えたスタックス氏は、極度の潔癖症。家族はおらず、人を寄せ付けず広い家に一人で住んでいる。アニーは里親の元で暮らす孤児。両親が残してくれたペンダントと手紙を大事にしながら、手紙が書かれたレシートのレストランに毎週金曜日通っている。それでもアニーは暗くなったりせず、いつか両親が迎えに来る、明日が来ると歌う。そんな二人は、アニーが道路に飛び出したところをスタックス氏が助けてくれたことをきっかけに、イメージアップのため、同居することに……。

2014年のアニーです。実は今まで見たことがないので、すごく現代的にアレンジされているであろうあれこれが分からなくて悔しい思いをしました。
いい話だなあ……。前向きで物怖じしない、賢いアニーが、スタックスの心を溶かす、というベタな展開。大好きです。二人の出来事がメインだったのですが、周りの反応とかもうちょっと見たかったし、一緒に暮らしていた孤児たちが何を考えているかというのももう少し知りたかったなあ。
一番グッときたのは、飲んだくれの里親ハニガンが、アニーと仲良しの雑貨店の店主ルーから「アニーが君を尊敬していると言っていた。励まされるって」というようなことを聞かされるところ。それをきっかけに、ハニガンは「変わりたい」「もう一度始めたい」と、アニーとスタックスとの三人の曲で歌うんですよね。自分の知らないところで、自分を褒めてもらっていたというのは、力になるよな……とじんわりしました。
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Author:月子
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