読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
元気にけなげにピチピチと、そんな“キトキトの魚”みたいになりたい——。自意識過剰な一人っ子時代の赤面メモリー、痛恨のフライデー事件の顛末など「事件を呼ぶ女」ムロイが体験したアヤシイ出来事の数々。面白すぎるエピソード満載のベストセラー、ついに文庫化! あなたも読後は“キトキト”になることうけあいです。(裏表紙より)
もうすでにお仕事をされている内容あり。でもやっぱりご自身も周囲も個性的すぎないか! というエッセイでした。「可愛いあの子は誰のもの」が、なんだか短編小説みたいな内容で、くすっと笑いました。それから、子ども時代の話がいいなあ。友達と、今思うと何やってるんだろうってことで遊んだり、喧嘩したり。
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カノンとノトは、新王と新王巫女として儀式に望むため、リリィ一族の領地にある神殿へと旅立った。領地の舞踊祭で舞姫となるリリィも連れて。町中が沸き立つ舞踊祭の当日、ノトとリリィが忽然と消えた! リリィ一族のお家騒動に巻き込まれたのか、それとも……!? カノンは冷静になろうとするものの、ノトを思うと今までにない気持ちを感じてしまい……!? 二人の絆が深まる華やかロマンファンタジー! リリィも犬も事件解決に大活躍!(裏表紙より)
人物紹介を見ながら、リリィは毎回ポーズが違うし枠外に出てるし……とおかしい。
というわけで、今回は新王と巫女の儀式のついでに、リリィの一族の領地に行くの巻。浅はかな人たちばっかりで大丈夫か! というリリィたちランダルセ一族ですが、親類縁者がああいうことばっかりになって、リリィは大丈夫なのかなあ。まあ、太くたくましく生きていくんでしょうが、リリィ自身の挽回の機会を見たいものです。
そして! 自覚したー!! カノンが、自覚したー!!! 最後がああってことは、二人で夜を明かした時にはすでになんとなく分かっててくっついたんだろうか! って思うと萌える! くっついて眠るのって萌えるわー……はー……カノンはもっともっとノトを押してほしい。
電車に揺られている私の膝の上には、楽譜が入ったキャンバストート。懐かしい旋律を奏でる彼の指が、私にたくさんのことを教えてくれる。雨の日に出逢った先生のもとへ通うのは、週に一度の金曜日。哀しく甘い、二人だけのレッスン。(帯より)
傷ついた女子大生、苑子は、誰も自分を知らないところへ行きたいとふらりと途中下車した駅の街で、懐かしい曲を奏でるピアノの音を聞く。誘われるように近付いたその家で、弾き手であった聡と出会い、不思議なことにピアノのレッスンを約束する。
雨の気配と、寂しさ、ほの暗さ。恋というよりも愛に近い、どろついた感情。雰囲気に満ちていて、すごくいい恋愛小説でした。こういう一人称、すごくいいなあ。読みやすいし、すごく綺麗。
アルファポリスさんのエタニティはライトですが、エタニティじゃない発行物は雰囲気あってセンスいいなあ。
晩夏のシリウス王宮に、大国サディルの王子が突然やってきた。カノンの妹に求婚しにきたというが、カノンはその意図を計りかねていた。そんな王子を歓迎する宴の最中、恐ろしい事件が起こる。そして容疑が思わぬ人物達にかかり……!? 騒然とする王宮でカノンは冷静に事件に対処し、ノトは王巫女としてカノンを助け、シリウスの窮地を救うため二人は共に奔走することに! 事件に隠された秘密とは? 恋に揺れる王宮ロマン!(裏表紙より)
徐々に登場人物が多くなってきました、という三巻目。人があっさり死んだのでええーっ!? ってなった。外交やら宗教やらが絡んでいるけど、ライトな話じゃなかったのか!? でもそれはそれで面白いです。
政略結婚の弊害、別の国から嫁いできた王太后(カノンの実母)の存在というのは、だいたいアレな感じですが、この方もたいがいアレでしたね……。まだヒロインであるノトに直接手を下さないだけましだったかなー。
どうやらカノン側の障害としては国政、ノト側の障害としてはシリウスやポウレアといった神話が絡んだ事情のようなので、二人がどうやって乗り越えていくか楽しみです。
聖地の地下神殿での試練を乗り越え、宰相だったカノンは王に、巫女〈見習〉だったノトは王巫女となった。シリウス王国に戻った二人は華やかな儀式や舞踏会で迎えられるが、カノンが王となったことに不満を持つ大貴族もいて……。一方ノトは立派な王巫女になろうと頑張るが、相変わらずの不器用ぶりから横柄だと誤解されいじめられてしまう。そんな中、王を狙う陰謀にノトが巻き込まれ……!! カノン、ノトを守れるか!?(裏表紙より)
シリウス王国の王宮に入り、〈聖剣の巫女〉としてカノンの側に立つことになったノト。けれどやっぱり言葉が足りず、周囲から横柄巫女と呼ばれることに。
理解してくれるカノンやその周りの人はたいへんいい人でほっとします。少しずつ理解を示してくれるようになった神殿女官たちや、特にリリィ様がいい味だしてきてますね! これからもどんどん状況を引っ掻き回して、彼女自身も成長してほしいです。
先代、先々代の巫女たちの「王を愛した巫女」の結末にどきりとする。そうか、聖職者だから王と結ばれるわけにはいかないんだな……。ノトとカノンはどういう選択をするんだろう。
そしてこの巻、いい終わり方だったなあ! 感動してぞくっとした。
故郷の富山から上京し、東京で初めて借りた部屋の家賃は二万五千円。あの頃の私は、とてもお人好しで、全く人を疑うことを知らなかった……。引き受けたバイトは表札売り、うぐいす嬢、ホステス、そして謎の「お運びさん」!? 大都市・東京の片隅で、おずおずと、けれど生き生きと花開いた、大学生ムロイの愚かしくも愛しい日々。(裏表紙より)
友人に「おすすめのエッセイってある?」と聞いたら、室井滋さんが面白いよーと言ってもらえたので、やっと読んでみた。
お、おもしろー! 東京に上京した室井さんの、学生生活……とはあんまり関係のない生活の記録。すごいむちゃくちゃなんだけど、あーあるある……みたいに思ってしまうのは、自分にも起こりうることだからだ。日常の方がやっぱりミラクル。面白い人の周りには、面白い人が集まっている。
近未来都市ウィーン——ミリオポリスと呼ばれるその都に、機械化された身体を持ち、治安を司る組織MSSに所属する三人の少女がいた。
「やめて、お願い!」鳳/アゲハ。
「絶対に守るって……」乙/ツバメ。
「みんな死んじゃう!!」雛/ヒビナ。
とある戦犯法廷に立つ被告と七人の証人を保護する任に就いた三人だが、運命は、少女たちに未曾有の嵐をもたらす。
一人ずつ訪れる死。
二人目のリヒャルト・トラクル。
己を進化させる禁断の果実。
それでも、夢を抱いて嵐を飛び越え、蝶は真実の地平に舞い降りる——。
天と地の間に生きる妖精たちの物語!(カバー折り返しより)
オイレンと重なるもう一つの事件。なんだかとってもライトノベル! な、戦う女の子たちの話になっていましたが、状況が進むにつれて鳳が「止めて!」と叫び声をあげる事態になっていくのが辛い……。明るく希望に満ちた展開から、一気に加速する戦いというめまぐるしさが、辛いけれど、本当に面白い!
TRPGが出てくるとは思わなかったけれど、すごいゲーム展開で面白かった……。こんな風に世界が動くのが見えたら、面白いだろうなあ。
そして、冬真どうした!? と目を剥く成長ぶりで、お姉さんびっくりです。いきなり包容力が高まったぞ! このまま折れずにみんなを支えてくれ! というまだまだ予断を許さない展開が続きそうなので、応援する。
空港で旅客機が占拠された。首謀者の男——パトリックを捕らえ空港内留置所に拘束するも、中国服の武装集団に襲撃される。いきがかり上、パトリックと共闘することになる涼月。一方、テロリストが市民200名を人質に、空港の一角を占拠。陽炎も人質となり、両手に爆弾のスイッチを握らされる。テロリストの中には、〈レベル3〉の特甲児童、双子の兄弟の姿もあった……。クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ”、第4幕!(裏表紙より)
スプライトと重なるというので、どっちを先に読もうかなーと思い、涼月のことをもっと知りたいのでこっちにしました。やっぱり、すげーーーーー面白かったーーーーー!!
グロくてきついしえげつない描写は多いんだけれども、そうじゃないと描けないものがある、というのをひしひし感じて、すっごく楽しんでしまった。
涼月はもちろん、今回陽炎がすごく頑張った! 辛かったけど、頑張った……。ケルベルスの三人は、傷つきやすい女の子たちの集まりだよなあ。かつ、その周りの大人たちの魅力がね! いいよね! 悪い大人のことを、理解して、それを知らないふりをする女の子、でも大人は気付いてるよ! という関係性が、陽炎とミハエルは大変美味しいです。
夕霧の成長も目覚ましく(いや、もともと彼女は誰よりも俯瞰する立場にいることが多いんですが)、徐々に少女から女性になりつつある包容力だなあと思いました。
最後のビデオレターにすごく和みました。
幼い頃、一度会っただけの美しい少年フェリクスに、唯一の財産である壮麗な館と莫大な借金ごと買われることになったグレーテル。「可愛いよ、触られただけでこんなに感じてくれたんだ」再会したその日にベッドに引き込まれ、与えられる優しい愛撫と恋の囁き。豪奢な婚礼の準備に迫われる夢のような日々の中、彼よりも多額な金を積んで館を入手したいという別の男が現れ———!?(裏表紙より)
穏やかな恋のお話。妖精の城と呼ばれる絢爛豪華な『エーヴィヒトラウム』という城に住むグレーテルは、裕福な商人の後継者である年下の少年フェリクスに、城ごと買われてしまう。
そういう城っていうと、城じゃないけどサグラダ・ファミリアを想像したんですが、どうやらもっと迷宮的で箱庭っぽいお城なんだなと思いました。そういうの大好き!
もっとすれ違いやら険悪になるのかと思いきや、グレーテルはずっと寂しそうにしているし、フェリクスは歳の割にはチャーミングで思いやりのある男の子なので、二人が寄り添っていく穏やかさがなんだか心地いい。城に住む女の子の、おとぎ話のような恋のお話だなあと思いました。
「初めて仕事で人を殺したときのこと、覚えてるか?」。国際都市ミリオポリスの治安を守る、警察組織MPBの機械化された3人の少女、涼月・陽炎・夕霧。ある日、涼月は、初出撃時の記憶がないことに、あらためて疑問を抱く。彼女たちは、人殺しでトラウマを背負わぬよう、“人格改変プログラム”を適用されていた。あのとき、本当は何が起こったのか? クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ”(オイレンシュピーゲル)、核心に迫る第3幕!(裏表紙より)
スプライトより、ちょっと前の時間軸。MPBとMSSが微妙に平行を辿っている感じ。私はこの三人の方が好きなので、楽しかったし、はらはらした。特甲児童の秘密にどんどん近付くところが、ほんっとどきどきするし、続きを読みたい! ってなる。
リヒャルト・トラクルの逮捕の直前、別の特甲児童の存在が明らかになる。また、特甲児童の六人が何故交差しているのかという真実に近付きつつある三巻。
涼月と吹雪のやり取りに、にやにやしたり、はらはらしたり、ぶーって噴いたり。本当は何があったんだろう!? ちょっとずつずれている感じもあって、これからどうなるんだろうと心配になる。
次の巻は二つの作品で交差するんだよな。早く読もう。