読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

ついにその本性を顕にした言峰綺礼の罠に、敢えて真正面から立ち向かう衛宮切嗣。燃え盛る煉獄の炎の中、絶望に打ち拉がれたセイバーを待ち構えるアーチャー。熾烈な第四次聖杯戦争を生き残った英霊と魔術師は今まさに満身の力を振り絞り、最終決戦に挑む。宿命の対決の火蓋は、切って落とされた――。虚淵ハードボイルドの精華、ここにあり!
これは始まりに至る物語――。慟哭の最終巻!!
解説・奈須きのこ(裏表紙より)
物語はゼロに至り、そして運命が始まる。第四次聖杯戦争の集結。
全員の望みが潰え、あるいは成就した瞬間が、もうぞくぞくっとするくらい面白い。かと思うとウェイバーのように確かな光を与えられた者もいて、このライダー組のエピソードは本当にいいなあ。未来の分まで褒められたんだ、というのは、確かに彼にとって未来を手に入れたも同然の言葉で、ライダーの臣下になったということはつまり、彼は最初の望みであった英雄の座を約束してもらったということなのかもしれないよなあ。
後の出来事であるstay nightのセイバーはまっすぐに、マスターを導き戦う者だったので、Zeroのセイバーは本当に最大の敵と戦ったよなあと思います。バーサーカーのあれそれは、もう本当に痛々しくて、なのに面白くて。絶望に突き落とされる感が面白いと思うのは、その後のことを知っているせいだと思うんですが、最後の最後まで絶望したセイバーがもう本当に、可哀想なのに大好きだと思ってしまう矛盾が……。
士郎の言葉に対して「安心した」と言った切嗣が、本当は何をどう安心したのか。最後まで読んで、やはりこれは「始まり」を巡る物語だったのだなと確信しました。
面白かったです。
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佳境に佳境を極める「第四次聖杯戦争」。衛宮切嗣の謀略と言峰綺礼の暗躍が激しく鬩ぎ合う中で次々と命を散らしていく英霊と魔術師たち…。凄絶な死闘の果て、強敵中の強敵――征服王・イスカンダルとの対決がセイバーの目睫に迫る。VMAX改を駆り、刹那の狭間の“向こう側”を駆け抜けるセイバーに、果たして勝機は見えるのか!?
これは始まりに至る物語――。絶境の五巻!(裏表紙より)
遠坂家、時臣と凛の別れの挨拶と、魔術師という家の因縁がそれぞれの首を絞めたところまで。
切嗣の過去が、案外さらっと語られているのにちょっとびっくりする。原作もこういう構成なのはとても想像をかき立てられて面白いし、アニメでの演出も面白かったよなあ。それぞれの陣営の、特に切嗣の正義とは、願いとは、夢とは、というお話がこのゼロだと思うのですが、過去が明かされたことにによってますます悲劇の予感が強く。誰も人でないことを止められないという話なのかもしれないなあ……。

英霊・キャスターとして現界した聖なる怪物、ジル・ド・レェ伯爵が放つ狂気はこの世ならざる強大な魔物・“海魔”を召喚するに至る。冬木市に、そして世界に壊滅の危機が迫る中、聖杯戦争に集う英霊らは“海魔”の暴走を阻止すべく絶望的な共闘を開始するが……。左手の傷が癒えぬまま奮闘するセイバーに、“約束された勝利の剣”の一閃はあるのか――?
これは始まりに至る物語――。怒濤の四巻!(裏表紙より)
アーチャーによる誘惑から、ランサー組との決着まで。
アニメを見たときにも思いましたが、切嗣の戦法が外道過ぎて……。あのシーンはさすがに目を見開いて笑う顔をしながら「このげどおおおおおおお」と叫びましたからね!
アニメは原作とは若干演出が違いましたが、キャスター戦でのアニメの”約束された勝利の剣”発動のシーンがとても素晴らしかったです。アイリスフィールによるエクスカリバーとアーサー王を讃える言葉は、非常に美しく素晴らしかった。
脱落者が出始めると急速に面白くなってきたなあと思います。それまでも面白かったんですが、それぞれの望みの真意、心の奥底にある夢がどうしても届かないという葛藤は、読んでいて非常にたぎる。


那須舞は飛魚中学校に通う本好きの14歳。
彼女の弱点は、英語読みしたときの自分の名前。
Mai Nasu=マイ・ナス=マイナス。
これって、最悪。
だからそれを吹き飛ばすくらい、明るくふるまってる。
そんな舞だから、つい日常的に人助けをしてしまいがち。
その日も、クラスメイトの唐突な頼みを断りきれず、不思議な伝説のある祠へ行き、ケガをしていた男子学生を助けるはめになる。
だが、それがすべてのはじまりだった……。
「未来を見た」と言う少年が口にした予言が、小さな町を震撼させ、悪意に満ちた事件を引き起こす。
予言は本当なのか?
いったい何が起きているのか?
途方に暮れながらも、舞は真相をつきとめようと奔走する。
少女の揺れ動く心をのびやかに描く、みずみずしい青春ミステリー。(カバー折り返しより)
文庫でも出ているのですが、私が読んだのは単行本。
自分の名前が大嫌い。マイナスな人間だと思われるのが嫌で、校則は堅苦しいほどに守り、人の頼みは断ることができず、自分はそういう役回りなんだと諦めている少女舞。みんなから遠巻きにされている、自分勝手で何にも考えていないような美人のクラスメート、茅香の頼みで、特に親しくもないのにタイムスリップの伝説が残る祠に行くと、そこに学校の先輩が倒れていた。彼の口にしたことが、街を大きく騒がせることに。
誰かを守ろうとする小さな嘘や、気持ちが、取り返しのつかない大きなものに発展していくところが一番恐かったです。舞はそういうところを「自分で決めなさい」という感じで突き放すのですが、それはそれで正しいのだけれどもちょっともぞもぞする。作中の犯人は罰せられてほしいというわけではないけれども、これが現実なんだと分かっているけれども……という気持ちになりました。
このお話、些細なエピソードに心当たりがありすぎる。クラスメートたちのぶしつけで子どもっぽいところを冷めた目で見ていたり、親を評価してみたり、大切なものを蔑ろにされて突然ぶちぎれたり、死んじゃおうかなと考えたり。
けれども少しずつ舞の世界が変わっていく感じが、いいなあと思ったりもして、子どもから大人への過程を踏んでいくところが分かり、マイナスがプラスへと変わっていくのが読んでいて嬉しかったです。

“魔術師殺し”こと衛宮切嗣の悪辣極まる謀略によって、第四次聖杯戦争は早くも佳境を迎えつつあった。その最中、征服王・イスカンダルは“王”たる“格”を自他に問う、真剣勝負の「聖杯問答」を仕掛ける! 英雄王・ギルガメッシュ、そして騎士王・アーサー・ペンドラゴンが全身全霊を懸けて答える“聖杯の王”に相応しき「王の器」とは――!?
これは始まりに至る物語――。白熱の三巻!(裏表紙より)
キャスターによるアインツベルン城襲撃から、三人の王による聖杯問答まで。
アニメでは、割とすんなりアイリは舞弥のことを受け入れてたのかなあと思ったら、実は結構葛藤があったというのをこれを読んで知る。もうちょっと達観しているのかと思っていたけれど、とてもちゃんとした女の人で、しかも切嗣を守るという気持ちが一緒だからという理由で「一緒に守ろうね」と考えられるアイリスフィールまじ聖女。
綺礼の、切嗣への執着もはっきりと分かる。改めて、綺礼は本当に寂しがりやというか、同じところへ堕ちる人が欲しい人というか、歪んでるなあ……と思う。
凛のエピソードはアニメではかなり盛ってあったんだなー。この本では主に葵と雁夜のためのエピソードになっている気がしたので、アニメぐっじょぶ。
聖杯問答は胃に痛かったです。時代が違えば求められる王の器も違うよね……と、思うけれども、stay/nightのセイバーを見ていると痛々しかったので、はやく士郎!(Zeroでは最後にしかいないけど)

リィはその絵の前でぽかんと口を開けていた。横にはシェラもいたが、同じく困惑の表情である。
絵の題は『暁の天使』
「……ルーファだよな?」
「わたしにもそう見えるんですけど……この制作年代を見てください」
ありとあらゆる常識を無視して存在する人だが、三百年も前の絵にその顔が描かれているとなると、いくら何でも理解の範疇を超えてしまう。
三百年前に死んだ画家が残した遺書
《まだ見ぬ黄金と翠緑玉の君へ。
余は『暁の天使』を君に贈る》
絵を見上げて、誰が見ても天使と言うに違いない少年は大真面目に呟いた。
「このまま持って帰ったらだめかな?」
そして、この連邦の至宝は消失する。誰もが、緑に輝く瞳を脳裏に浮かべ、「もしや」と考え、そして——(裏表紙より)
人知を超えたチート登場人物たちゆえの話ですぐにストーリーは展開するんですが、これはシリーズの中でも好きなタイプの話でした。いや、嫌いな話はないんですけれども! オチが好きだこれ!
ルウを描いている三百年前の絵画。文化財級で、当時クーア財閥総帥だったケリーでも購入できなかった絵。しかし謎の遺言に記された《黄金と翠緑玉の君》であるリィはこの絵は自分のものだと主張する。だがその矢先、絵は何者かに盗まれてしまって、という話。ヴァレンタイン卿、父親の面目躍如の巻でもあります。
鈴木理華さんの絵じゃないとだめだなー! というのを強く感じた巻でもありました。最後の挿絵の美しさよ!

サバンナに訪れる四年に一度の赤い月。真っ赤な太陽がぎらぎら輝き、人間も動物も植物も渇きに苦しめられる。マサイ族の伝説では、太陽の化身である赤いライオンのたてがみを取れば、雨を降らすことができるという。
呪われた娘として生まれ、女性としての幸せを奪われ戦士として孤独に生きる美少女・シバは、赤いライオンを探すため、旅に出る決意をする。村人たちを救うため、そして、自分自身の生きる意味を探すため……。
過酷なサバンナを舞台に、勇壮で胸躍る冒険がいま、始まる——。(カバー折り返しより)
アフリカを舞台に、マサイ族の少女を主人公にした物語。戦士として生きる少女シバは夢見を語る異能力を持っているために忌み嫌われていた。日照り続きで危機に瀕した村を救う水がある場所を求めて占った、長老でもある大呪術師レムヤとは異なる予言をしたことで、一族から離れ、ひとり雨を降らすべく旅に出た。それは、伝説でしか語られない太陽の化身である赤いライオンのたてがみを取ることだった。
呪われた身の上、心優しくない人々、過酷な旅と、秘められた過去。決して優しくはないお話なのですが、さっと気持ちのいい風が吹く、そんな印象の物語でした。誰かのために戦う人たちの話だったなあ。あとがきにもあったけれど、マサイ族というあまり知られていない民族の話なので、これがいつの時代なのかというのが分からなくて不思議と面白い。私はなんとなくかなり過去の話だと思っていたのですが、確かに現代にあってもおかしくはないなあ、と。
『碧空の果てに』とかあの辺りの本が好きな方は好きそうだな、という児童書でした。

究極の決闘劇、「聖杯戦争」においても手段を選ばぬ“魔術師殺し”こと魔術師・衛宮切嗣と、あくまで己の騎士道を貫かんとする英霊・セイバーの亀裂は決定的だった。
不協和音を抱えた二人を襲う数多の英霊たち、そして、切嗣の前に妖しく立ちはだかる聖堂教会の求道者・言峰綺礼の影——!
これは始まりに至る物語——。緊迫の二巻!(裏表紙より)
切嗣と舞弥合流から、聖堂教会によるキャスター討伐命令まで。映像とどう違うのだろう、どう文章で表現するのだろうというところが、今この本を読む楽しみ。結末が分かっているだけに痛い痛い痛いというところがいっぱいある。なので、ライダーとウェイバーのパートはちょっと安心して読める……。
やっぱり噴いたのは、英霊参集のシーンかなあ。アニメでも噴いたけれど、膠着状態になってしまったあの瞬間すっごく笑いました。時臣と綺礼の苦悩が手に取るように分かって爆笑。英雄王まじブレない。

「きみはいったい何なんだ?」
慣れているように見えた。銃の扱いも、暴力も、あの異様な状況にも。少年はダグラスを見つめて微笑した。
「賭けをしようか。この連中の仲間がまたダグラスを誘拐しにやって来る」
心底ぞっとした。悪夢がやっと終わったのに、すかさず次の悪夢を強引に見せられている。そんな気分がする。
「だったらなおさら警察に……!」
「保護を求める? 却下。それだと、また狙われるっていう賭けが成立しなくなる」
開いた口がふさがらない。それが仮にも誘拐されそうになった被害者に言う台詞か。
リィのことを「モンドリアン」と呼ぶ少年は何者かに狙われていた。しかもその奇妙な事件はまだ終わっていない。むしろここからが始まりだった。(裏表紙より)
天使回。前々巻『ソフィアの正餐会』にて登場したダグラス少年が、偶然にもリィと再会し、何者かに狙われるという話。
相変わらず天使たちが最強です。今回ダグラスの視点が多かったせいか、天使が意味分からない感じに最強だったのでそれがちょっと不満です。もうちょっと怪傑してくれてよかったのよ! 黒幕、というかその周りの陰謀もさわりだけだったので!
私は演技時のレティがすっごく好きなんですが、もっと出てきませんか。無邪気でちょっと馬鹿っぽい男の子、の皮を被ったすんげー危ないやつという設定がすごく好きだ……。

あらゆる“奇跡”を叶える「聖杯」の力を巡って、七人の魔術師が七人の英霊を召喚して覇を競いあう究極の決闘劇……聖杯戦争。
大人気ゲーム『Fate/stay night』(シナリオライター/奈須きのこ)では断片的に語られるのみだった前日譚「第四次聖杯戦争」の真相のすべてが、虚淵玄の剛筆によって今語られる。
これは始まりに至る物語——。堂々の開幕!(裏表紙より)
Zeroはアニメでしか見ていなかったのですが、原作に手を出しました。第四次聖杯戦争のお話。ちなみに第五次はPS2のゲームでプレイ済み。
アニメではなんとなくでしか感じなかったキャラクターそれぞれの心情が描かれていて、特に切嗣の絶望はあそこへ至るのかと思うと武者震いが止まらない。
アイリとセイバーのきゃっきゃうふふが好きです。でもセイバー陣営だけではなくて他の陣営にも筆が割かれているので、全員が主人公みたいになっていて、それぞれがどんな絶望と希望を見出して終わるのか楽しみです。