読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
感染から数週間で確実に死に至る、その驚異的なウイルスの感染ルートはただひとつ、唇を合わせること。
昔は愛情を示すとされたその行為は禁じられ、封印されたはずだった。
外界から隔絶され、純血を尊ぶ全寮制の学園、リセ・アルビュス。
一人の女生徒の死をきっかけに、不穏な噂がささやかれはじめる。
彼女の死は、あの病によるものらしい、と。
学園は静かな衝撃に包まれた。
不安と疑いが増殖する中、風変わりな犯人探しが始まった……。(カバー折り返しより)
全寮制女子校で百合な話だと思っていたら、百合は百合でも共学だったのでちょっとしょんぼりしました。が、面白かったです。この疑心暗鬼とダークさが!
誰がウイルスのキャリアなのかというのは読み始めた時点で大体分かるのですが、物語のきっかけになった女生徒の死の原因は? 犯人は? を探していくのにどきどきしました。ヤングアダルト向けにしてあるせいか、それほどミステリーものとして濃いわけではなく、一つずつあっさりと謎が解明されていく。
何よりも、『キス』という行為の描写の背徳感やエロスが滲み出ていて、ついぞくぞくっとしてしまう。
雰囲気はにおってましたが、オチがそうくるかー! 男女の睦み合いを汚らわしく感じたこともある彼女が、『キス』を武器にするかー……。とてもダークでいいと思いました。
私が読んだのは旧版なんですが、新装版が出ていて、しかもサイドストーリーが収録されているなんて! 読みたいなー。
PR
この記事にコメントする