読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「平和の歌を歌いますよー♪」。あらゆるテロや犯罪が多発し、『ロケットの街』とまで渾名される国際都市ミリオポリス。「黒犬(シュヴァルツ)」「紅犬(ロッター)」「白犬(ヴァイス)」と呼ばれる警察組織MPBの〈ケルベルス〉が治安を守るこの都市に、ロシアの原子炉衛星〈アンタレス〉が墜落した。七つのテログループが暗躍する、この事件を収拾するため壊れかけの〈ケルベルス〉遊撃小隊が、超警戒態勢の街を駆け抜ける——! クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ(オイレンシュピーゲル)”第2幕!(裏表紙より)
第二巻。長編でした。ちょーたぎったああああああ!!!!!
涼月たちの「どうして」や、「死者が生者の道となる」、「三人で一頭の獣である」。熱くたぎったし、悲しかったし、理不尽な思いもたくさん味わったけれど、天国にも地獄にもならない街、かあ……とラストシーンがじいんときた。すごい物語だぞこれ。
また、スプライトの面々がつかの間交差したのにすごい燃えた。うおおおおって頭の中で叫びながら読みました。スプライト側からこの戦いがどんな風に書かれるのかすごく楽しみです。
民族的、人種的な問題や確執から目を背けることなくこのすごく面白い物語を書いている辺りがなんかもうこわい。恐怖心を覚える。面白かった……。
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ヴァンツァーはレティシアに机の上の写真を見るよう、身振りで示した。
大の男が眼を背けるほど凄惨な写真を前にしてもレティシアは顔色一つ変えなかった。
「こりゃまた派手にやったもんだ」
写真の内容に衝撃は受けないにせよ、それ以上の関心もないらしい。
「おまえがやったと思っているらしい」
「俺が!?」
ヴァンツァーは無言で頷いた。
こちらは何やら笑いを噛み殺しているような妙な顔つきだった。
レティシアは逆に茫然と立ちつくしている。
「……嘘だろう?」
連続惨殺事件が起きていた。犯人か?と疑われたレティシアは意外な行動に出て……。各界のプロフェッショナルの活躍を描く中・短篇3本を収録。(裏表紙より)
連続惨殺事件とレティシアの話である「ファロットの美意識」、ジンジャーが巻き起こした一騒動の話「ジンジャーの復讐」、そして暁の天使たちでちょろっと話が出たマース軍の演習の約束が果たされる「深紅の魔女」。
ファロットの話も面白かったですが(女のふりは得意なんだ、という台詞がおなかいたかった)、ジャスミン周りの話はやっぱり面白いというか、ちょっとしか出てこなかったケリーがやっぱりかっこよくて唸りました。財閥総帥をしていたケリーが結構好きだったんだなあ……と自覚した。この「ジンジャーの復讐」に登場する、容姿が独特な映画監督ってあの有名な指環の映画の……と考えつつ、今回も面白かったです。

皇女なのに、離宮で暮らすイリアティーヌ。父の後妻である現皇妃が苦手で、宮廷生活から遠ざかっていたのだ。そこへ結婚相手として紹介されたのが、若き将軍シリウスだった。ところが、彼はこの話を断るつもりだという。イリアティーヌの夫になれば、次期皇帝になれるのに。驚いたイリアティーヌだが、実は彼とは九年前に出会っていたことに気がついて……? 帝国の歴史を変える、運命の恋!(裏表紙より)
これは、いつになく面白かった! ヒーローかヒロイン、どちらかのキャラクターが若干薄くて政治的な面がよく描かれる嫁恋シリーズ、と私は思っているのですが、この興す姫は陰謀面がすごく強くて面白かった。ヒロインが姫としての責任感を最初あまり持っていないのが残念で、けれど少しずつ目覚めていくところは素敵だった。皇妃ファウスタがいい悪女。
でも、やっぱり主役は若干地味な気がする……。その分、かなり王宮陰謀劇が面白かったんですけれども。このくらいの文量で毎回読みたいよー!

うららかな日和のアズベルグ地方で、「春」を謳歌する者が一人……ティルナードとついに婚約することになったメイドのノーラだ。アリシアの怪我も良くなり、全員でレイデン地方へ向かう準備をしていたのだが、そこに王家から「怪奇」を主題にした仮装舞踏会への招待状が送られてくる。様々な仮装に身を包み、王宮へと渋々向かうカシュヴァーンたち一行にゼオルディスが連れてきたのは、スタンバール家の令嬢でティルの婚約者……!? 赦されない贅沢と、あなただけへの「想い」を知る第9弾!!(裏表紙より)
ラブコメに見えて実はどす黒い陰謀劇の物語になっている死神姫シリーズの9巻。アリシアの「おねだり」ににやにやしながらどーっと砂糖を吐くような甘い一面もあれば、ゼオルディスがさらっと非人道的なことを言ったりして、なんだか怖い。怖いと言えば、ゼオルディスの挿絵もこわかった……あれは、おかしい。話がこうなのにおかしい。思わず草が生える勢いだ。
ティルナードの成長が見られて嬉しい限り。ノーラの話はそれだけで少女小説っぽいのに、オチがあれかー!!(ばくしょう)

先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女を務めるマモルの家にやって来た奇妙な下宿人。腰まで届く長髪に和服の着流しの美青年・守山初彦は、山と古墳をレジャーランド開発から守るために動き出す。守山に連れられ、マモルがまみえた太古からの“存在”とは? 第32回講談社児童文学新人賞受賞の著者デビュー作。(裏表紙より)
祖母のもとで育つ少年が、ある日奇妙な下宿人と暮らすことになるが、実はその守山は稲荷神社のお使い様だった。山を守るために大人や社会と戦おうとするマモル。ファンタジーというより、社会の中で何ができることがあり、健やかな心を持つ次代の人間になる、ということを教えてくれるような気がしました。
全体でちょっと急にばたばたっとするところがあって置いていかれないようにしたりもしましたが、マモルと初音のこれからを見守ってみたいなあとも思いました。学園生活気になる!

わたしは、シャイハンを殺すためにここヨギナに来たのだ。——それは、バルアンの妻として何をすべきかと考えた末、出した結論だった。バルアンの野望を叶えるということは、シャイハンの死を望むということ。だが、思いがけずに優しく紳士的なシャイハンの人柄に惹かれ、カリエの心は揺れ動く。しかし、バルアンとシャイハンの対決の時は刻々と迫っている。はたして、エティカヤの運命は!?(カバー折り返しより)
砂の覇王編最終巻。カリエ、運命の入り口に一歩踏み込むのがラスト一ページ。あまりに爆弾過ぎてぶっ飛んだわ! 続きー!!!(絶叫)
この巻が最後近くになってもカリエがまだ戸惑っている感じなのに最後にとんでもない決断を下した、その後がさらっと書かれているので、悲鳴をあげるしかなかった。やっぱりすげーおもしれー……。カリエが運命に飛び込んでいくなら、去っていく者もあり……。オラエン・ヤム登頂の辺りは総毛立った。これこそ信仰。これこそ思い、という感じで。

「——ねえ、歌が聞こえない?」
ケリーもジャスミンもきょとんとなった。
「感応頭脳にしか聞こえない歌?」
そんなものがあるのかと思ったが、ダイアナはそのまま恒星クレイドに向かって猛然と加速を開始したのだ。
ジャスミンは顔色を変えて叫んだ。
「何とかしろ、海賊!」
と言われても、五十年のつきあいのあるケリーもこんなダイアナを見るのは初めてだったのだ。
「なんだかわたし歌いたい気分だわ」
人間二人が自分の耳を疑う中、ダイアナは本当に調子っぱずれに歌い出した。
「きゃはは! 楽しいわねえ!」
——ケリーもジャスミンも凍りついた。
ケリーたちがこの辺境の星系に赴いたのはなぜか? ここに、何が隠されているのか? ダイアナの変調の訳は?
期待の新シリーズ——いよいよ開幕!(裏表紙より)
暁の天使たちシリーズの続き。読み切り連作なんですね。最強な人々が事件に巻き込まれてしまう話。今回は、怪獣夫婦がメイン。
夫婦が、夫婦っぽくないけど通じ合ってる感があるシーンがあってもえるー!!(草冠でも火の方でも)。この夫婦だけでたいへんごちそうさまでした。もうちょっとべたべたしてくれてもいいのよ!笑
挿絵でダイアナのぶっ飛んだところを、ちょっと見たかった。

蒼い空を翔ける三色のライン。
紫の少女——鳳/アゲハ。
蒼の少女——乙/ツバメ。
黄の少女——雛/ヒビナ。
近未来のウィーン、ミリオポリスと呼ばれるその都には、あらゆる言葉が飛び交い、人々はさまざまな神を信じ、そして、くだらない争いに巻き込まれ命を落としていた。日常の間の中で——。
そんな、混沌の中で生きる三人の少女たちがいた。機械化された身体を持ち、最新の官給品として、敵を貫く弾丸。
《炎の妖精》たち。
地下深く静かに流れていた泥流・テロが顕在化した時、三人の弾丸に、命令が下る。敵を貫け! 破砕せよと。
これは、天に唾をしながら、未来をあざけり、日々を生きる妖精と呼ばれた少女たちの物語。(カバー折り返しより)
シュピーゲルシリーズのもう一つの物語。独特な文章なのに読みやすくて面白くてびっくりした! オイレンの方がもうちょっと突っ込んで世界観を書いていたような気がする(曖昧)ので、その前提があるとスプライト1巻はすごく読みやすかった。1話から3話までお約束の流れを踏むのが面白いなあ! すごく分かりやすい。でも短めなせいか、ひとりひとりの話はあんまり突っ込んで書かれていなかった印象でした。とりあえず鳳が最強過ぎる。素敵。

江戸の遊郭——吉原。外道菩薩と呼ばれる美貌の青年・弥太郎には、”死んだ人間が見える”という噂があった。ある日、奇妙な来客を受けた弥太郎は、一人の元遊女の不審な死について調べ始める。その矢先、彼が廓内で唯一気にかける少女に異変が起きて!? 胸に秘めた恋心、愛憎入り混じる肉親への情。吉原に生きる者達が抱える、心の闇に「鬼」が憑く――。死者を映す瞳が暴く、鬼の正体とは? 美しき吉原幻想鬼譚!(裏表紙より)
何故かしばらく前から遊郭ものが大量に積んであって、ようやく読んだ一冊。
世界は変わらないし誰かが救われるわけではないけれど、吉原という場所で生きる人々が繋がり合っているという気がした話でした。恋をするわけじゃないし、むしろその思いが相手を縛って呪ってしまうような世界で、それでも誰かを大切に思うことが誰かを救うかもしれない。
少女小説らしからぬ(?)艶美な雰囲気で、登場する女性たちの美しくかっこいいこと! 密かに夜菊ねえさんが好きです。弱さを自覚しながら無邪気であれるねえさんが大好きです。握り飯のエピソードにきゅんとした……。
