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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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子どもの対象喪失―その悲しみの世界
1990年の本。
内的外的問わず、愛着や依存する対象を何らかの理由で失うことを「対象喪失」という。子ども大人問わず起こることで、人間が生きることにおいて、大小問わず必ず起こっていることである。
という愛着と依存対象の喪失について、事例を提示しつつ書いています。「対象喪失の心的世界」「対象喪失による病理現象」の二部構成です。中では、童謡や、児童文学などの文学作品の対象喪失について論じているところもあり、読み物として面白く、非常に興味深い分野だった。
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よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり
よしながふみさんとマンガに造詣の深い方々の対談集。対談相手は、やまだないと×福田里香、三浦しをん、こだか和麻、羽海野チカ、志村貴子、萩尾望都。
面白かった! マンガについて語っているのもそうだけれど、オタクについて、BLについて、作家活動についてなど、オタクにとっては面白い読み物でした。
BL事情、どうしてBLじゃないといけないのか、というような話がすごく面白かった。やおいっていうのは関係性なのかなあと思った。百合であってもやおいの関係であるという指摘がすごく納得した。一方が好きなんだけど一方は特にそうでもなくて、お互いの才能を認め合って相手が困難に陥ったときに手助けする関係なんだけれど、男女なんだけれど、才能が拮抗している。やおいに近い関係である。という。のだめと千秋の関係もやおいなんだ、とか、トリックの山田と上田とか。恋愛関係にないんだけど、という。そうかーそういうくくりなのかーとすごく興味深かった。
この本では、特に羽海野チカさんとの対談のところが好きだな! なんだろう、創作する人間としてお二人の話はすごくすごく……きゅんとしたというか、大切な会話だと思う。お互いを尊敬し合ってて、相手の作品や相手について語れるというのはすごく大事なことだなとか、すてきだなと思いました。
子どもの昭和史少女マンガの世界 2 昭和38年~64年 (別冊太陽)
1に引き続き、昭和38年から64年の漫画作品を、カラー写真とコラムで紹介するムックの二巻。当時雑誌に掲載された表紙(あおり文入り)が見られたりして面白いです。巻末に「平成に読める昭和のマンガ ベスト百」と昭和39年から64年の少女マンガ史年表あり。
知っているマンガがあるとうれしいなあ。
子どもの昭和史少女マンガの世界 1 昭和20年~37年 (別冊太陽)
昭和20年から37年の少女漫画を、カラー写真とコラムつきでまとめてある一冊。少女漫画だけでなくて、それの前身であろう少女雑誌にも触れています。カラー付きなのがいいな。巻末に少女マンガ史年表(昭和20年から38年)と貸本少女マンガ年表(昭和32年から44年)あり。
目が大きくて外国人のような顔立ちの少女たちがいっぱいいるのは時代なんだろうなあ。ちょっとレトロででも乙女ちっくで好きだな。
男の子って、どうしてこうなの?―まっとうに育つ九つのポイント
男の子を持つ父親の育児書、という感じでした。子ども、特に男の子とはこう接したらいいというような育児指南書。でも2002年の本なのでちょっと古いかな?
子どもは親を見て育つというような話から、思春期の、特に性知識と子どもをどう結びつけるのかという話もあったり、子どもと親の関係だけではなく周囲の環境についても少し書かれていたでしょうか。なかなか興味深かったです。
少女まんが ゆめ王国―ファンタジーとロマンの世界を訪ねて (Moe books)
1997年のMOE特別編集のムック。
カラーイラストが掲載されていたり、インタビューがあったりとかなり豪華! インタビューは、一条ゆかり、萩尾望都、成田美名子、樹なつみ、清水玲子、由貴香織里、坂田靖子、羅川真里茂、山田南平。ちょっと古い物だけどすごく豪華。
短かったけれど、『ぼくの地球をまもって』に荻原規子、清水玲子に氷室冴子、川原泉に酒見賢一が文章を寄せているのがすごい!
思春期ってなんだろう (岩波ジュニア新書)
養護教諭として、保健室で、思春期を生きる生徒たちの悩みと長年向き合ってきた著者は、教室では「からだ・こころ・性の学習」に積極的に取り組んでいます。成長による変化を自ら知り、心身の成熟を喜べる感性をつちかうことが生きる力につながると考えるからです。思春期をより豊かに生きる知恵や考え方をアドバイスします。(裏表紙より)

2008年の本。
岩波ジュニア新書なので、子どもに向けての本。養護教諭として見てきた子どもたちのことを書いているところがあるので、リアルに感じられました。からだの変化、こころの変化、性への目覚め、友達関係、家族、社会などを感じ取り、疑問を持つ子どもの心にアドバイスをする、といった形の本でしたが、子どもの悩みのひとつひとつが、本当にささいなんだけれど、自分も悩んだよなあと思ったりも。読み物として面白かった。
片想いには秘密がある (もえぎ文庫ピュアリー)
モデル界のプリンス白鳥麗音には悩みがある。「月夜の宮の猛者姫」と恐れられる幼馴染みの姫宮綾斗のことだ。美少女のような容姿なのに武芸百般の綾斗は、麗音が不純同性交遊で傷つかないようにと全力でガード(交遊の邪魔)を宣言する。昔告白して、あっさり振られた後もずっと密かに片想いし続けている愛しい綾斗にベッドの中にまで潜りこまれて、麗音の我慢も爆発寸前(もちろん性的な意味で)!(裏表紙より)

フェアリーな男子たち(私感)の物語『男の子には秘密ある♥』の続編です。今回は千早と輝夜の友人、麗音と綾斗のお話。
相変わらず妖精さんたちだな、この子たちは……という可愛らしさでした。オトコ臭さが全然ないので、これがBLなのかなんなのか分からなくなってきた。高校二年生なのに汗臭くない! 挿絵も相まってまじ妖精さん。
前巻は王道なカップリングでしたが、今回は美形男子・麗音(でもどこか軟弱)と美少女系男子・綾斗(武道の達人)の二人で、この二人の執着、葛藤とすれ違いが、今まで読んできたBL(少ないけど)の中で面白かったです。麗音は綾斗のことが好きなのに相手は不純同性交遊を嫌っていて、綾斗は綾斗で麗音を守らなくてはと思っていて……。これが高校二年生だとは思えないのでとてもファンタジーでフェアリーです。しつこいですね。
可愛らしかったです。
少女マンガジェンダー表象論―“男装の少女”の造形とアイデンティティ
「リボンの騎士」「ベルサイユのばら」「少女革命ウテナ」の三作を主流に、傍流としていくつかの作品を取り上げながら『男装の少女』について論じる。
読み応えあったー。ジェンターの問題に触れながら、男装の少女の描き方について論じてあって、上記三作の違いが分かって面白かった。特に面白いなと思ったのは、雑誌本体を当たっていることで、作品を論じながら雑誌のお便りコーナーの投稿にも触れながら、男装の少女がどう読者に捉えられていたかというのを考えているところが興味深かった。
男の子には秘密がある (もえぎ文庫ピュアリー)
男子高校生の有栖川千早には人に言えない秘密がある。なんと訳ありで少女服のモデルをしているのだ。謎の美人モデルのセレーネにキスされて揺れる乙女心ならぬ男心。そんなさなか全寮制男子校の月夜の宮学園に転入した千早は同じクラスにモデル仲間の白鳥麗音の姿を見つけてどっきり。おまけに気になる意地悪な美形生徒会長の月城輝夜との間に新たなる秘密が……。(裏表紙より)

イラストがかわいい。中高生が好きそうな絵だわあ。そして作中の男子たち、みんなフェアリーだよ! 妖精さんすぎるよ! かわいらしいなあ。
全体的にもうちょっと学園ものをー! という気持ちでした。女装男子のバレる?バレない?の学園生活が見たかったよー。上記の紹介文だけで全編の説明がされてしまっているので、ちょっと残念。本編もシーンや話を細切れにしてしまっていて、小説というよりはショートショートを繋ぎ合わせただけの話みたいだったなあ。でもフェアリー。妖精すぎるのでそれはそれでありかもしれない!
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Author:月子
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