忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[354]  [355]  [356]  [357]  [358]  [359]  [360]  [361]  [362]  [363]  [364
思春期ってなんだろう (岩波ジュニア新書)
養護教諭として、保健室で、思春期を生きる生徒たちの悩みと長年向き合ってきた著者は、教室では「からだ・こころ・性の学習」に積極的に取り組んでいます。成長による変化を自ら知り、心身の成熟を喜べる感性をつちかうことが生きる力につながると考えるからです。思春期をより豊かに生きる知恵や考え方をアドバイスします。(裏表紙より)

2008年の本。
岩波ジュニア新書なので、子どもに向けての本。養護教諭として見てきた子どもたちのことを書いているところがあるので、リアルに感じられました。からだの変化、こころの変化、性への目覚め、友達関係、家族、社会などを感じ取り、疑問を持つ子どもの心にアドバイスをする、といった形の本でしたが、子どもの悩みのひとつひとつが、本当にささいなんだけれど、自分も悩んだよなあと思ったりも。読み物として面白かった。
PR
片想いには秘密がある (もえぎ文庫ピュアリー)
モデル界のプリンス白鳥麗音には悩みがある。「月夜の宮の猛者姫」と恐れられる幼馴染みの姫宮綾斗のことだ。美少女のような容姿なのに武芸百般の綾斗は、麗音が不純同性交遊で傷つかないようにと全力でガード(交遊の邪魔)を宣言する。昔告白して、あっさり振られた後もずっと密かに片想いし続けている愛しい綾斗にベッドの中にまで潜りこまれて、麗音の我慢も爆発寸前(もちろん性的な意味で)!(裏表紙より)

フェアリーな男子たち(私感)の物語『男の子には秘密ある♥』の続編です。今回は千早と輝夜の友人、麗音と綾斗のお話。
相変わらず妖精さんたちだな、この子たちは……という可愛らしさでした。オトコ臭さが全然ないので、これがBLなのかなんなのか分からなくなってきた。高校二年生なのに汗臭くない! 挿絵も相まってまじ妖精さん。
前巻は王道なカップリングでしたが、今回は美形男子・麗音(でもどこか軟弱)と美少女系男子・綾斗(武道の達人)の二人で、この二人の執着、葛藤とすれ違いが、今まで読んできたBL(少ないけど)の中で面白かったです。麗音は綾斗のことが好きなのに相手は不純同性交遊を嫌っていて、綾斗は綾斗で麗音を守らなくてはと思っていて……。これが高校二年生だとは思えないのでとてもファンタジーでフェアリーです。しつこいですね。
可愛らしかったです。
少女マンガジェンダー表象論―“男装の少女”の造形とアイデンティティ
「リボンの騎士」「ベルサイユのばら」「少女革命ウテナ」の三作を主流に、傍流としていくつかの作品を取り上げながら『男装の少女』について論じる。
読み応えあったー。ジェンターの問題に触れながら、男装の少女の描き方について論じてあって、上記三作の違いが分かって面白かった。特に面白いなと思ったのは、雑誌本体を当たっていることで、作品を論じながら雑誌のお便りコーナーの投稿にも触れながら、男装の少女がどう読者に捉えられていたかというのを考えているところが興味深かった。
男の子には秘密がある (もえぎ文庫ピュアリー)
男子高校生の有栖川千早には人に言えない秘密がある。なんと訳ありで少女服のモデルをしているのだ。謎の美人モデルのセレーネにキスされて揺れる乙女心ならぬ男心。そんなさなか全寮制男子校の月夜の宮学園に転入した千早は同じクラスにモデル仲間の白鳥麗音の姿を見つけてどっきり。おまけに気になる意地悪な美形生徒会長の月城輝夜との間に新たなる秘密が……。(裏表紙より)

イラストがかわいい。中高生が好きそうな絵だわあ。そして作中の男子たち、みんなフェアリーだよ! 妖精さんすぎるよ! かわいらしいなあ。
全体的にもうちょっと学園ものをー! という気持ちでした。女装男子のバレる?バレない?の学園生活が見たかったよー。上記の紹介文だけで全編の説明がされてしまっているので、ちょっと残念。本編もシーンや話を細切れにしてしまっていて、小説というよりはショートショートを繋ぎ合わせただけの話みたいだったなあ。でもフェアリー。妖精すぎるのでそれはそれでありかもしれない!
暗く、深い、夜の泉。―蛇々哩姫 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 父を亡くし、天涯孤独となった佐原左記子は全寮制の谷津柱高校に編入した。
 理事長の娘・倉宮凪に学園を案内されるのだが、ここには、なんとも奇異な規則が! ——この地に伝わる怪談の噂話をしてはいけない。破った者には不幸が訪れる、と。
 やがて、自身の中に潜む不可思議な力が呼応しはじめていることに気付いた左記子は、既のところで甲斐に助けられるのだが……。
 禁忌の扉を開く、本格学園ホラー登場!!(裏表紙より)

全寮制学園もの。ホラーなの、ミステリーなの? とわくわくして読みました。そうか、その方向の話か!
怪談と謎の校則、持ち込めるものは限られている学園、洋館の校舎、訳ありな生徒たち、お茶会、不思議な力などなど、閉鎖的な学園での要素がたっぷりでした。楽しかったー。でももっと学園してもいいのよ。
登場人物たちも一癖二癖あって面白かった。できることならこの学園で全部を解決してほしかった気もするけれど(学園ものが好きすぎて……)、続きはエージェントものになるんだろうか。できることなら、凪と対照する女の子に蛇多哩姫に勝ってほしかったなあ……。左記子はロストしてしまって。
氷雪王の求婚 ~春にとけゆくものの名は~ (コバルト文庫)
冷酷さから〈氷雪王〉とも渾名される、皇帝エドリックが皇后に選んだのは、地方伯の娘にすぎないアイリス。逆らうことなどできるはずもなく、アイリスは幼馴染みへの淡い恋心を殺し、皇帝との華燭の典に臨んだ。しかし皇帝は渾名通り情のない男だった。互いを名前で呼ぶことすら許さず、〈皇后〉として公務を果たし、世継ぎをもうけることだけを要求し…!? 2010年度ロマン大賞受賞作!(裏表紙より)

色んなところ評判をお聞きするので、読んでみた。
はー……面白かったぁ……。
タイトルやイラストのふんわり感に騙されてしまいますが、内容はとても大きな歴史の一部を覗き見るもので、『雄大なる時間』を感じる、儚くも美しい歴史の物語でした。これ、味付けが違ったら普通の政略結婚小説になると思うのだけれど、構成がすごい! 悲劇的な結末を予感させながらも、歴史が「語る」部分と「語らない」部分が、もう見事で! 結末は後世の人々や読者しか知り得ないというのは、ぞくぞくときます。面白かった。
アイリスは、最後まで自分らしさを失わない、可憐なヒロインで。嫌みっぽいところがないのが好きでした! 本当に、下手するとこれはうっとうしくなる気がするので、さらっとしながらも心をつかんでいく様が描かれていてにやにや読んでしまった。
面白かった!
時計塔の怪盗-黒き救いの御手 (一迅社文庫 アイリス り 1-2)
時計塔に住む純白の少女怪盗・クリスは、永遠の魂をもつ青年・クリストルとともに美術品を盗み、名作に残る悲しみを救っていた。幼なじみの少年探偵・ササラと敵対し、誰にも言えない秘密をかかえながら、罪を重ねるクリス。そんな中、警察から挑戦状を受け、危険な勝負がはじまる——!
少女が隠し続けた真実と選択した答えとは!?
WEBで人気の小説が、大幅加筆に10年後の未来編書き下ろしを加え、完全版として登場★(裏表紙より)

いいお話だった! 本当に、「物語の世界」という感じだったな。不思議で、でも心地よい世界のお話だった。
最後まで怪盗と探偵で突き進むのかと思ったら、そっち方面には行かず、街(世界)を救うというお話になっていって……。悪役の存在が突然で戸惑ってしまった。意外な真実に驚きもしたけれど、主人公が秘密を抱えている人物だというのはすごく面白いな。時計塔の怪盗という名前は誰のものだったのか、というのを考えるのが、すごく楽しい。
ハッピーエンドで終わってよかったー。
少女マンガの愛のゆくえ (光栄カルト倶楽部)
少女マンガ雑誌の当時の掲載作品を振り返りつつ、作品を論じたり、作家を論じたり。どちらかというと、風俗的なこと、読者層や掲載誌についての話が印象的でした。章ごとに作品の印象的な台詞を用いて、「男なら女の成長をさまたげるような愛し方はするな!」[宗方仁 『エースをねらえ!』]、読者たる少女がどういう風に読んでいたかというのに触れています。それから時代をどんどん経て……と現代になっていくにしたがってちょっと内容が薄くなっていっている気がするんですが、池田理代子とか山本鈴美香から24年組、吉田秋生の章は面白かったです。
コミケが報道で取り上げられる今、どんな風にマンガが受け止められているか知りたいなあと思うので、また探してみよう。
時計塔の怪盗―白き月の乙女 (一迅社文庫 アイリス り 1-1)
白い時計塔に住む純白の少女怪盗クリスは、呪いによって永遠を生きる青年・大怪盗クリストルと共に月夜を舞って美術品を盗む。そんなクリスを、漆黒の少年・ササラは恋愛感情を隠しながら探偵として追いかけていた。幼なじみの彼の制止をふりきって、怪盗を続けるのは——ある目的のため。
あなたは自らが呪われ孤独になると知りながら、ひとの悲しみを救えますか? 残酷な運命に立ち向かうピュアな怪盗が華麗に登場!!(裏表紙より)

てっきり西洋風世界観のファンタジーなのかと思ったら! 独特の価値観のある世界で面白いなあ。これだったら15歳の怪盗、15歳の少年探偵が警察に協力している、という設定が少女漫画みたく無茶でなくて不自然でないなあ。面白いなあ!
幼なじみ少年少女の距離感とか、子どもを見る大人の目とか、それでもひたむきに己の思いに生きていく人たちとか、読んでいて自然と応援したくなる登場人物たちだな、と思います。恋愛に重きが置かれていない感じがいいなあ。ちょっとだけ児童文学寄りのような。でも設定は非常にマンガ的で、その比重が心地いい。
マンガの社会学
マンガと社会学についての論文集。筆者はばらばらです。マンガで卒論を書くにあたってという話、少女漫画の読者に焦点を当ててみたり、少女漫画に描かれる「もう一人の私」について論じてたり。マンガで卒論を書く場合、作品論的なものが多いことを指摘されて、若干身につまされる思いがしながらも、読む。
藤本由香里さんの「分身——少女マンガの中の「もう一人の私」」というのが面白かったなあ。双子マンガについて論じているのですが(この場合、同性の少女たちの双子)、双子マンガって、確かに子どもの頃すごく多かった気がする。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2
13 14 15 16
25 26
27 28 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]