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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「シターラ 夢を抱け、少女たち」

幼くして結婚する少女、シターラ。相手は父親ほどの年の男性。パキスタンの少女を描く15分のアニメ。

パキスタンを舞台にした、現在も1200万人の子どもが児童婚で夢を断たれている、ということを知ってもらうための作品。
世界中にインターネットが普及した現代で、これを見ることのできる子どもたちが、少しでもこういう国がある、こういう子どもたちがいるってことを覚えていてくれたら、と思います。知っていると知らないとでは大違いなんですよね。
台詞はついていませんが、温かみのある色彩や絵柄が素敵で、結婚式のシーンはとても美しかっただけに……。どうか、女性が、女性だけでなくすべての人が、自らの生き方を選べる世界となりますように、と祈る。
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「あら、目覚めましたね、姉様」「そうね、目覚めたわね、レム」王都での『死のループ』を抜け出したスバル。目覚めたのは豪華な屋敷の一室。目の前に現れたのは――双子の美少女毒舌メイド・ラム&レムだった。(Amazonより)

第二巻。最初のループから抜け出したものの、第二のループが始まる。エミリアの味方となりうる双子のメイド、ラムとレム。今度の死の原因はいったいなんだ。
現在放送中のアニメを見ていると、このときロズワールやベアトが何を考えていたのか想像して、なんだかぎゅっとなるな。特にベアトは。
心を折られるスバルを見ていると、人間臭くて応援したくなります。物語の主人公がループするとどんどん心が摩耗して人外になっていくんだけれど、そう簡単に心を虚無に染められない絶望感の深まりがこの作品の魅力だと思います。何度迎えても死は苦痛。積み上げたものが無に帰すのは絶望。
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ヴィクトリア朝ロンドンで知らぬ人はいない心霊マニア、その名も“幽霊男爵”エリオット。今夜も死者のベルに誘われて墓地に足を踏み入れるのだが、そこにいたのは10年前にエリオットが恋した女性で……。幽霊男爵のもとにもクリスマスはやってくる。過去という名の亡霊を連れて——。若き日のエリオットと助手コニーに迫る、ゴシック・ミステリー待望の第2弾!!
僕は、あのひとの、奥さんを殺しました!!(裏表紙より)

エリオットと初恋の君の幽霊の謎を追う「初恋の君は棺桶のベルを鳴らす」。
精神科医とその弟と出会ったエリオット。弟は魔法殺人の犯人だという「最新式魔法による殺人」。
行方不明だという従姉妹アレクサンドラの消息を訪ねたエリオットたちが見たのは、異国の地で神と呼ばれたものたちの存在の証で。「方舟の切符は売り切れ」。
思い悩んでいる様子のエリオットに何かしたいと、コニーは周りの者たちからヒントをもらい、クリスマス怪談を仕入れるが。「魔女の家にもクリスマスは来る」。
今回も19世紀イギリスらしい、オカルトや怪奇や科学が入り混じるミステリー。栗原さんは混沌とした時代を活き活きと書くのがお上手だなあ。ちょっと物悲しさを感じられるところも含めて大好きだ。
コニーが主人公となる「魔女の家にもクリスマスは来る」がほろっとしたなあ。エリオットのために何かしたいと思ってくれたんだよな。クリスマスは家族が集まるものなので、この日一緒に過ごした人たちはきっとエリオットにとって大事な人たちばかり。そう思うと、物悲しさもちょっと和らいだ。
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神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の幕開けだった! 奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作!(裏表紙より)

発売後すごく話題になり、積んだもののなかなか読めないながらネタバレを踏まないようにしていたんですが、踏まなくてよかった。その要素入れる!? みたいな展開になってぶっ飛びました。面白かった。これで続きの話が出るからすごいわあ。
ミステリ愛好者の明智、それに対するワトソン的立ち位置の葉村。そこへ本物の名探偵という噂の女子大生・剣崎比留子が加わり、思いがけない事件によって謎解きとサバイバルを同時進行させなければならなくなる。
殺人の動機がそれって、この設定じゃないと実現し得ないことだったので大興奮でした。そして葉村の罪。語り手側に何かあるとは思っていましたが、こういう形かあ。語り手はだいたい善人であるものですけれど、葉村くんは人間性が強くて好きだな。その分比留子さんが超然としているけれど、彼女の暗い部分も見てみたい。
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 日々の生活に疲れ、働く意味を見失ってしまった綾瀬葵は、ある日、紅葉の美しい坂の途中にある小さな店にふらりと立ち寄った。この「紅葉坂萬年堂」は、筆記具を専門に扱う店で、年若い店主の宗方志貴はペンの知識が豊富な人物。彼から手ほどきを受けるうちに万年筆の世界に魅せられた葵は、店のスタッフに加わる決心をする。
「もし、あなたがいまの生活を変えたいとお思いなら、この万年筆は、きっとあなたのお役に立ちますよ」
 新米店員として奮闘する葵のもとには、今日もさまざまな思いを抱えたお客様がやってくるのだが……。(裏表紙より)

かく言う私も、万年筆は扱いづらい文房具でなかなか……と思っていたくち。でも最近、ちょっと思い立ってリーズナブルなものを使ってみたら、すごく楽しくて、ただいま勉強中です。
そんな、万年筆ビギナーを応援してくれるような作品。裏表紙のあらすじだと謎解きもの、日常の事件を解決するものという雰囲気ですが、どちらかというと万年筆の魅力、それを手に取る人たちのことを描写した、お仕事ものという感じ。ひたすら万年筆の話をして、万年筆が大好きで不器用な店長・宗方と葵のじれじれな交流が微笑ましい。万年筆を販売する人は、きっとみんなこういう人たちなのかなあ、と想像するとほっこりしますね。不器用だけれど愛しいものへの思いは強く、お客さんに好きになってもらいたいと願っている人たち。
葵が恩人の正体を知ることができるのか、気になるので続きが読みたいなあ!
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今回も引き続きなんもしてません。亡くなったお祖父ちゃんの生家を一緒に探してほしい、惚気話を聞いてほしい、降りられない駅に行ってほしい、アンドロイドの練習に付き合ってほしい、呪いの人形と一晩過ごしてほしい、ヘルプマークを付けて外出するのに同行してほしい——2019年2月から2020年1月のドラマ化決定までの約1年間に起こった出来事を時系列で紹介。【こちらも(実は)ドラマの原作です!】(カバー折り返しより)

レンタルさんのまとめ本(という認識でいる)の二冊目。ちょうどドラマを見ていたところだったので、あーこれが元ネタなんだーという話が読めて楽しかった。ドラマ、うまいこと脚色してあるなあ。
認知度が上がってきていて、依頼中に差し入れが入るの、めっちゃびっくりするだろうけれど聞く分にはすごく面白い。なんもしない人になんかしたい人がいっぱいいるんだなっていう。というか、みんな結構なんかしたい人なんだな、みたいな。
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『僕の職業は『声優』です。僕が「声優になろう」と心に決めたのは。皆さんと同じ14歳のときでした。この本を通じて「夢を持つこと」、それによって「人生の見方が変わる可能性がある」ということを知っていただけたら幸いです。』(カバー折り返しより)

14歳の世渡り術シリーズ。声優の梶裕貴さんが、自分が声優になるまでの話をざっくり書かれておられます。
夢を持ち、夢を叶えた後それをどのように続けていくか、という希望を語る内容なので、苦労話をしてもしょうがないという感じなんでしょうが、これまでいくつかの書籍で声優さんたちがどのように頑張ってきたかというのを読んできたので、梶さんも相当努力なさったんだろうなあ、と想像できて。
プロとして「自分がいま何を必要とされてここにいるのか」、オーダーに対して相手が何を伝えようとし、自分はそれにどう向き合ってどのように行動するのか、という言葉はすごく響きました。うん、そうだよなあって。求められたとき好きなことができれば理想だけれど、向こうが「こういうことをしてほしい」というのを汲み取って、自分の表現を加えて提出するって、プロとしての心構えですね。
また音響監督の三間雅文さんが、自分の立場から見た梶裕貴さん、声優の仕事について語っているのが印象的でした。こういう屋台骨を支えている人たちの声、もっと読んでみたいなあ。
「バード・ボックス」

「これから長い旅に出る。目隠しは絶対に外してはいけない。声を出してはいけない。守れなければ死ぬ。いいわね?」マロリーは小さな少年少女たちに言い聞かせ、視界を覆い、ボートに乗って川を下り始める。何故、そんなことになってしまったのか? それは五年前、「何か」を見た人々が突然自傷行為や殺人に走り、世界が変わったあの日から始まる。

見えない「何か」を見ると、正気を失い、自殺、殺人などを始めてしまうことで、あっという間に世界中が終末へと向かおうとする。何かを見なければ大丈夫だと、当時妊娠中だったマロリーをはじめ、とある家に避難して来た人々だったが、閉じこもる生活が長く続くはずもない。危険を冒して食料を求めて外に出たり、新しい逃亡者を迎え入れるなどしたことで、仲間が減っていく。
何かに似ているぞーと思ったら「ハプニング」ですね。何かに襲われて突然世界が終わるという。こういうのってその「何か」がなんなのかはどうでもよくって、ある日死に追いかけられたとき、人間の恐ろしさと真の強さが見えてくるというか。この作品は多分「見えるものがすべてではない」ということだったのかなあという気がしました。見えないからこそ恐ろしい、見えないからこそ、強い。そんな感じ。
途中、話の展開のスピードを上げるために投入された新しい登場人物ゲイリーと、「それ」を目にしても普通に行動できる人々の設定、そして最後の約束の地の種明かしが、おおっと思いました。面白かったです。
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月海原学園に通う岸浪ハクノは、ぼんやりと流されるような日々を過ごす中で「この月のすべてが憎い」という憎悪に襲われることがままあった。平穏な日常が終わりを告げたとき、彼に前に剣を手にし赤いドレスを身にまとった少女が現れ、告げる。「答えよ。汝が余の奏者(マスター)か?」かくして、月における聖杯戦争の幕が上がる。

EXTRAは未プレイなのであんまり知識がなかったのですが、おお、FGOに登場するサーヴァントの出典はここなんかな? という驚きがあり、楽しかったです。EDの変化がとってもとってもよかったです。変化するOPやEDが好きなもので。
無気力でいて、心の奥に闇や狂ったものを抱えている主人公が、どこまでもまっすぐながら寄り添おうとしてくれるサーヴァントと心を通わせ、戦っていく展開は、王道だからこそやっぱりよき。設定や関係性がFateならではという感じがします。何が一番よかったかというと、ハクノとセイバーの最後な。ハクノの選択が実に「主人公」で胸熱でした。
「夫のちんぽが入らない」

大学時代に出会い、卒業と同時にその彼と結婚した久美子。しかし、付き合っていた当初から夫・研一との夫婦生活は上手くいっていなかった……夜の営みで、彼女の中に彼が入れないのだ。そのことが久美子と研一の人生を少しずつ歪ませていくが……。

原作は読了済。タイトルとその内容の強烈さに、惹きつけられる一方で、性をタブー視しがちな価値観を持つ環境で育ってきた人間としてはあんまり大きな声でその内容を話せない感じがしたり。でも、淡々とした文章の中に悲痛さと定款が滲んでいて読んでいて苦しかったんですが、ドラマもまた、その空気が非常に濃い。俳優さんたちの表情や声に現れる分、見ていて常に息苦しい。「生きづらい」という言葉が浮かびます。
そんな感じで最終話まで進んでいくので、途中でくじけそうになったんですが、最終話、ふわっと解放された感じがあって、ほっとしました。同じ悩みを抱えている人はこの世界のどこかに必ずいて、このドラマのように楽になれることはないかもしれないけれど、幸せであってほしいし、夫婦の愛情について他のことで悩んでいる人たちも幸せあれ、と思いました。
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Author:月子
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