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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「大家さんと僕」の番外編的な一冊。手塚治虫文化賞のこと、漫画家さんたちの応援イラストやコメント、あちこちに掲載されたものをまとめたり、こぼれ話を収録したり。
みんな、大家さんと矢部さんの関係にほっとした人たちなんだろうなあ、と微笑ましく読みました。こういう作品って、想像力だけでは多分書けなかったと思うんですよね。実際に出会った人だったから、素敵な一冊になった、という感じがしています。
次の2巻で終わります、ということと、大家さんが亡くなられたことが書いてあって、2巻がどんな内容になっているのか、ちょっとどきどきしています。
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ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は? 感動のボーイ・ミーツ・ガール!
忘れない、未来よりも遠い場所にいる君を。(裏表紙より)

進学率が高い島の高校は外部性が多く、和希もその一人だ。かつての校長によって島を盛り上げるプロジェクトが成功し、テレビ番組で特集もされた。それを見て入学した者もいる。そんな島で、不思議な少女を助けた和希。この島の秘密とは?
閉ざされたような、けれど不思議と伸びやかで自由な島、寮生活、秘密の過去、そしてマレビトの存在。とってもとっても青春ぽいです。後半から、和希の過去にまつわる話と、それを広めようとした犯人という緊迫した話になるんですが、このちょっとピリッとした展開がまた面白くて。そうだったらいいなーと思っていたオチの読後感も含めて、とても爽やかで、青春の影も感じられて、楽しかったです。
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ブルーインパルスに乗る、その夢のために走ってきた空井大祐は、不慮の事故によってパイロット罷免となり、航空自衛隊航空幕僚監部広報室に転属される。詐欺師とも呼ばれる手腕を持つ鷺坂室長の下、広報室の面々と日々業務をこなしていたが、ある日テレビ局のディレクター・稲葉リカとの出会ったことで、彼の心情に変化が……。

ドラマが大好きで大好きで、ずっと大事にしたいと思っているくらい好きで。やっと原作を読めました。なんだか怖くてなかなか読めなかったんですよね。
原作がすごいし、それをちゃんとドラマらしくしてアレンジしたのもすごかったんだな、と再認識しました。知っているエピソードなんだけれど小説でも面白かった。
メインの視点となるのは、稲葉リカではなく空井なので物語はお仕事ものの色合いが強いです。一緒になって空井と広報の仕事について考えられるなーと、読みながら考えていました。大事な台詞がたくさんあって、見方や考え方を変えるとまったく異なるものが見えてくると、多くの人にわかってほしいな、と思いました。
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ラスト、読む人全ての心を揺さぶる。衝撃の”愛”の物語。
『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後にあなたは——』
 突然見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女、大野千草と夫婦になった。
 互いを何も知らない僕らを結ぶのは、三つ目の質問だけ。まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過去を追憶させていく——大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。
 これは、誰も愛せなくなった僕が君と出会い、“愛”を知る物語だ。(裏表紙より)

メディアワークス文庫はボディブローみたいにがつんとくるシリアスな話を出すよなあ。
ひきこもりの、当人ではなく弟を主人公に、家族を描いた作品。歪な家庭に育ち、どこか心が壊れたまま、おかしな家庭を築くことになった啓太、そして千草。優しいけれどいまにも崩れてしまいそうな夫婦の日常が、読んでいて切ない。また合間に挟まる過去が、すごくすごく胸に痛い。お母さん、あなたのそれは、優しさではなく虐待なんだよ……。
ラストは、ちょっと、報われない人のことを思って、じたばたしてしまった。ここは御都合主義でもよかったのではないかな、と思ってしまった。
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「あの、私と婚約して頂けませんか!?」
ウェルベザ王国で、長年虐げられた貧乏令嬢・アリスの一世一代の告白――受け入れたのは、初対面のはずの次期公爵だった! 眉目秀麗なアーサー・グリンデルバルドは自信のない彼女を優しい笑顔でなぜか全肯定、「君のためなら何でもする」と誓ってくれて? そんな僥倖に、アリスは公爵夫人への道を歩み出す。道は険しく、気弱な彼女に付け込む者は後を絶たない。だが、どんな窮地にもアーサーの愛は益々燃え上がり……登下校は毎日付きっきり、屋敷に住まわせ、彼女の部屋に鍵までつけてしまう始末で!?
「安心して。もう誰も君に触れさせはしない」
(……どうしてこんなに愛してくれるの?)
2人の秘められた過去が甘くて重い(?)奇跡を起こす、王道シンデレラストーリー!(裏表紙より)

会うたびに嫌がらせをしてくる将来の結婚相手から長年のモラハラを受けて、すっかり自信をなくしていたアリス。実家の経済状況が悪いため、この結婚からは逃れられない。付き合っている人がいるという嘘を本当にするために、思い切って通りかかった人に婚約を申し込んでみたら、なんとそれは公爵家令息アーサーだった。
優しく弱々しく可憐なご令嬢が、愛されて愛されて幸せになる話、でいいのかな。しかしずっと彼女が好きだったというアーサーの執着が加速し、部屋に外鍵をつけられて外出を制限されるというヤンデレエピソードがあり、愛が重いなあと笑ってしまった。笑えるのは、「嫌なら嫌と言いなさい」と言ってくれた彼の友人たちの存在と、アリスがちゃんとそれを言えたこと、アーサーが聞く耳を持っていたから。
イラストがすごく少女小説、少女漫画できらきら。カラーピンナップ、めちゃくちゃ綺麗だなあ。
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グラハム家の祖母エレンが亡くなり、娘のアニーはグループ・カウンセリングで話したように、自分の家系は先天性遺伝で精神疾患を発症することを案じていた。アニーの息子ピーターは高校の友人宅のパーティに行くつもりだったが、お目付役として妹のチャーリーを連れて行くように言われる。だがその日、事件が起こる。そしてそれをきっかけに次々と恐ろしい出来事が起き始め……。

「ミッドサマー」のアリ・アスター監督作品。むしろこの「ヘレディタリー」があったから「ミッドサマー」が期待されてそれに裏切らないホラーだったという感じなんでしょうね。むちゃくちゃグロくて悪趣味でぞくぞくしました(褒めています)。
冒頭から不穏な空気が漂っていて、チャーリーの首が飛んだときは「始まったぞ……」感がすごかったです。やばいことが襲ってくるのが目にも明らかで。家庭が崩壊し、ギスギスした食事の席や、どんどん心が離れていく家族と、それに付け入る他人、そして終盤にちらちら姿を見せるようになる怪しい集団。ただのホラー映画と違うのは、凄まじく狂信的な人々がいて、それに巻き込まれていく登場人物たちへの没流感と、恐ろしい存在がもたらす容赦ない悲劇と苦痛がものすごく常識はずれなのにセンスがよいところ。ホラー映画としてこんな風にただグロいのではなくて、理解できなくて気持ち悪くて怖い、というのが味なんだと思います。
ちょっと検索してみたらネタバレ解説のページを見つけたので、面白く読みました。いやあ、何度も見たいと思わないけれど見なくちゃなという気にさせるホラーだなあほんとに。
「アニメ世界への扉」
森下孝三、高橋洋子、荒牧伸志、神山健治ら日本のアニメ制作に携わる人々へのインタビューを試みるドキュメンタリー。

アメリカの番組なので、日本はこんな風に見えるんだなあ、という画面が面白かった。「独特な」「不思議な」文化があると感じられるように描かれているのはわざとなのかな。それともそんな風に感じるのは私が日本人だからだろうか。
日本のアニメの世界を知るための入り口という感じで、深く突っ込んだ話はあまりなかったのですが、Netflixでこれを見た人が続いて、この番組に登場した作品を見て感じるものがあったら嬉しい、などと思ったのでした。
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詐欺師の枝村真人は外国人観光客から金を盗むつもりが、逆に自分が騙されていることに気付く。獲物にした観光客はローランと言い、真人を信用詐欺師集団コンフィデンスマンとして利用するつもりだった。こうして真人は巻き込まれる形で彼らに協力することになり……。

「コンフィデンスマンJP」というドラマがあったけれど、信用詐欺師って流行ってるのかなと思ったら、同じ脚本家の方がアニメもドラマも書いていたんですね。アニメはアニメで、ド派手な詐欺が大変楽しい。また映像やデザインがかっこいいんだ。
コンフィデンスマンたちをそれぞれ主役にする形のエピソードが四つ。全世界を股にかけるとはまさにこのことで、ロサンゼルス、シンガポール、ロンドン、そして日本と中国を舞台に、FBIに成りすましたり、王女になってみたり、ハリボテのビルを建ててみたりとすごい。
四つ目のエピソードは、真人の葛藤と成長、仲間たちの絆を感じさせてよかったなあ。ローランや初期メンバーの悲しい過去や、獲物である朱雀から信頼を受ける痛快さと切なさ、そして仲間同士で騙し合いのようになりつつも大団円(?)に向かっていって、とても楽しかった。
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北海道☆テレビの報道部に配属された雪丸花子は、社内外の人間に『バカ』と評されるとんでもないトラブル体質。特に同期入社の山根は最も迷惑を被っている。しかしある日上役たちが『バカ枠』という採用枠で雪丸を採ったことを聞いてしまう。地方テレビ局の仕事とドタバタ劇を描くドラマ。

佐々木倫子『チャンネルはそのまま!』が原作。確か一巻は読んだはず。
バカ枠の雪丸とバカ係の山根を中心に、テレビ局の裏側や仕事におけるドタバタ劇を描くコメディ作品。佐々木倫子作品はあの独特の書き文字が有名だと思うんですが、ドラマ内でも心の声やツッコミや説明文がその独特の文字で浮かぶ形で描写されていて、めちゃくちゃ笑いました。
HTVの制作なので北海道ゆかりの芸能人が出演していて、TEAM NACSのメンバーがちゃんと登場しているのを見つけるのは楽しかったです。
ストーリーは「バカは世界を救う」という感じの、何にも考えていないがゆえに裏表のない言動で人の懐に飛び込んでしまう雪丸がいろんな騒動と奇跡を起こすもの。どのエピソードもきっちりと面白く、全編を通じて描かれるスプラウトまいんどの事件が終わる最終話はとてもよかった。とてもおもしろかたです。
「水曜どうでしょう 北海道で家、建てます」
2019年の作品。北海道で家を建てる。
相変わらずのだべりっぷりと自由さ。そこから生まれる事故みたいな笑い。
数年がかりで雪国に家を建てるって無謀だなあと思ったら、やっぱり無謀だった笑 でも無理だろーって言いながらどたばたするの、どうでしょうらしくて好き。
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Author:月子
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