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精霊の木
環境破壊で地球に住めなくなった人類は、さまざまな星へ移住した。
少年ヤマノシンの住むナイラ星も人類が移り住んでから二百年をむかえようとしていた。
ところが、シンの従妹リシアが突然、滅びたと伝えられるナイラ星の民「ロシュナール」の〈時の夢見師〉の力にめざめてしまう。

SFファンタジー。上橋さんのよく描かれる、淘汰される種族と征服者の現状がストレートに描かれている感じ。少年少女の冒険譚な要素もあり、少年少女の出生の秘密や、大人たちの思惑なんかもいっぱいに詰め込まれてる。時間とか、大人とか、思い通りにならない現実があって、それを越えて道を踏みしめて歩いていくシンとリシアがいいなあと思った。
ひとつのシーンを見たために、物語が姿を現すことってあるよね! と上橋さんのあとがきを読んでいつも思う。
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