読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
日本SF大賞受賞『マルドゥック・スクランブル』から、吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞した時代小説『天地明察』まで、エンタテイメントの最前線で活躍し続ける冲方丁の細心短篇集。『天地明察』の原型短篇「日本改暦事情」、親から子どもへの普遍的な愛情をSF設定の中で描いた「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」、著者自身を思わせる作家の一夜を疾走感溢れる七でつづる異色の表題作など、全7篇を収録(裏表紙より)
「スタンド・アウト」「まあこ」「箱」「日本改暦事情」「デストピア」「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」「OUT OF CONTROL」の七編。ホラーあり、SFあり、『天地明察』の原型短編あり。
冲方さんのホラー恐すぎる。「まあこ」の設定にひいっ! ってなってしまった。髪と女と性にまつわるホラーの組み合わせは最悪なほど恐かった。
全体的に薄暗い感じ、ちょっと不穏さが感じられる短編ばかりで、「日本改暦事情」の清々しさがすごく際立っている。一人称の作品が多いのは、意図的なものがあるのだろうか。『天地明察』まだ読んでないので、早く読もう。
「OUT OF CONTROL」はぞっとするホラーみたいな作品だったけれど、これまでの冲方作品を知っていると、覚えのあるフレーズがあちこちに出てきてにやっとしてしまった。読めてない作品もあるので、多分私の知らない作品のフレーズもあるのかな。
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