読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
君の役に立ちたい。好きな人の役に立ちたいんだ――。入院した店主・道信に代わり、休業中の店舗で子ども食堂を続ける隆二の前に現れたのは、家出中と宣う大企業の跡取り息子の春川。その妙な迫力に押し切られ、中卒の隆二と御曹司の同居が始まってしまう。子ども食堂を手伝わせてみたり、お取り寄せの相伴にあずかったり、誰かが身近にいる安心感を知らず覚え始める隆二。しかし隆二は春川にも言えない事情を抱え、心を抑え込んでいて…。(裏表紙より)
ネグレクトを受け、中学卒業後に働くようになり、ブラック企業で搾取され、逃げ出して……という隆二。子ども食堂を続けるためがむしゃらに働く隆二のもとに、大企業の跡取り息子である春川が家出をしたので助けてほしいと言ってくる。
生まれ育った環境がまったく違う二人、悩みも全然違って、だから寄り添っていけるのだとしみじみ感じられたお話。同時に貧困家庭の問題や行政を頼ることや支援の存在を知らない社会問題、子ども食堂にやってくる子どもたちにどこまで関わっていいのかという問題もちらちらと描かれている。こういうことがあるんだよ、と知れることが大事なんだよなあと読みながら考えていました。読書のいいところってこういうところだ。
二人の恋の進展はもだもだじれじれで、隆二の環境が過酷すぎたので、途中本当に幸せになってくれーと叫んでいました。幸せになってくれそうで本当に嬉しかった。よかった。
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