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反逆の花嫁 (ルルル文庫)
父王の再婚で居場所をなくしたジークリンデは、神様の花嫁である〈聖剣の巫女〉となるべく聖地へ渡った。巫女仲間との日々は、王宮とは違い楽しく穏やかなものだったが、ディーハルトの登場により突然破られた。ディーハルトは、王国で謀反が起こり、ジークリンデは新しい王の息子である自分の婚約者になれと告げたのだ。強引な結婚は“悲劇の王女”の立場を利用するため? ジークリンデはディーハルトに絶対に心を許すまいと誓うが……!?(裏表紙より)

横柄巫女シリーズと同一世界観。横柄巫女の開始より約五十年くらい前の話なんだろうかと見当をつける。レグルス王国の王女ジークリンデと、彼女付きの貴族の娘カリンは、共に聖地に渡り、巫女として修行していたが、故国の革命によって呼び戻され、利用されることになる。
ジークリンデの腹黒さとディーハルトのあくどさを楽しむ話なので、横柄巫女のように宗教はがっつり絡んでこないのですが、王国内の陰謀はやっぱり込み入りつつも面白いなあと思います。鮎川はぎのさんは、そういう作中の世界情勢を楽しめる作家さんだなあ。
ジークリンデが、腹黒と言われつつも、しっかりした賢い姫君なのと、何より口調が男らしいのでとてもかっこよかった。自分の目的のために人を観察したり立ち回ったりするのは性格が悪いと感じてしまうこともあると思うのですが、彼女はそういうところが許される悪っぽさがありました。
面白かった。
そういえば、グリセルダも同一世界観なんですよね。なんとかして読んでみたい。
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