読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
輪廻の失われた世界で、残虐な幽鬼と必死に戦う「義人」の幽冥。最後の砦、贄人・繭の純粋さにふれ、命をかけて彼を守ろうとするが、神の復活を望む人々との間に衝突がうまれる。さらに、巧妙に仕掛けられた罠に仲間の義人たちがはめられていく。自分のなくした記憶こそが世界を護る鍵を握ると気づいた幽冥は——!?「——今度は、どうか私の手を放さないで」
台湾から日本初上陸!! 四百年の時を越えた純愛ファンタジー!(裏表紙より)
とてもいいファンタジーでした。こういう話、あんまり読んだことがないから楽しかった。私が読むと独特だと感じるんだけど、これは台湾だと一般的なファンタジー観なのかなあというのが気になる。
神と世界を書く、という印象で、登場人物たちの内心がさらっと触れられているだけだったのが残念だったのですが、それでもなんとなくそれぞれのことが想像できる設定で、上手いなあと思う。なので、上巻から打って変わって、下巻で義人たちのことに触れられはじめて、「これは、最終決戦で一人ずつ消えていくやつか……」と思ったら案の定でしたよ! 辛いわ!
だから後半の展開は、熱く、悲しく、そしてとてもいい終幕に繋がっていたと思います。こういう終わり方好きだー。同じことを繰り返すだけかもしれないけれど、何かが違う、という形で、歩んでいくひとたちが好きです。輪廻が失われた世界で、巡ったものがある、というのがいいよなあ。
面白かったです。私これ好きです。
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