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紫蝶の紡ぐ夢―女神の刻印〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
女剣士シィンはフォビナ家の依頼を受け、悪魔伯爵に囚われた令嬢ミルーシュラを取り戻すために館に赴く。しかし伯爵と令嬢は仲睦まじく、囚われたという様子が全くない。使用人たちは皆不満もなく仕事をし、中庭には薔薇が咲き誇る。しかし館は静かすぎる。そしてこの甘い香りはなにか。

ファンタジーでホラーな話だった。ずっとどろどろな雰囲気が流れていた。
冒頭はラダストールの状況から始まるわけだが、なんでこいつはこんなに不器用なんだろう! ともだえる。そんなにシィンが好きならもっとそういう態度を取れよ! と。ひねくれてるなあ。
伯爵アスランがかなり病んでた。そして令嬢ミルーシュラもなかなかきてた。ラストの実は死者でしたはびっくりしたけど、その辺りの台詞とか展開がものすごく好きだった。
「祈りを」感情のうかがえない声でラダストールは告げた。「あなたの言葉で祈りなさい、ミルーシュラ。どんな神でもいい。あなた自身のためにお祈りなさい」
 まるで彼の言葉は、どんな神も信じていないように聞こえた。
(中略)
「それでも生き残りたいのなら、わたしを殺して生き残りなさい」
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