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 横浜の外れに佇む寂れた美術館に勤める怠惰な学芸員・鷹栖晶には、もうひとつの顔がある。それは悪魔を視認できる唯一の人間として、彼らと交渉し悪魔にまつわる事件を調停すること。
 悪魔交渉人として、ある幽霊マンションの調査を託された晶は、相棒である人間の肉体を着た悪魔・音井、晶の健康管理を担当する森木と3人で現地へ向かう。そこは、悪魔の罠が張り巡らされた違法建築マンションだった。内部で出会った哀れな配達員や五得会の霊能者と共に、悪魔が仕掛ける「脱出ゲーム」に挑む晶だが——。(裏表紙より)

歪な迷宮と悪魔と脱出ゲーム。怖くないはずがない! 普通に死んでる!
こういう状況でヒステリックな人間がいるのは騒がしくてどきどき感が増して良いですね。実際にいたら迷惑この上ないんですけれど。
迷宮の主と生贄が、実は他にも色々な形で関わっていて、謎も迷宮じみて入り組んでいて面白かったなあ。人の気持ちもまったく複雑怪奇で、なのに最後に晶の心の話が出てきて「嘘だろ!?」と爆笑してしまいました。ここにきてまっすぐ。この場でどストレート。音井も悪魔も意表をつかれて当然だわ。
しかし色々気付きがあった晶と音井の関係性。すでにお互いが結構大事にしか見えないけれど、この拗らせが続巻でどう落ち着くのか気になります。
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Author:月子
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