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完璧な涙 (ハヤカワ文庫JA)
生まれつき喜怒哀楽のあらゆる感情をもたない少年・宥現。現実社会に適応できない彼は、警備の職についた砂漠の遺跡発掘現場で、旅賊の女性。魔姫と出会う。だがその時、発掘された戦闘機械が数百年の眠りから覚め、その場の人間すべてを殺戮する。以来、未来と過去が干渉しあう不思議な時空間で、宥現と殺戮機械の終わりなき戦い、そして、幾度とない魔姫との邂逅が繰り返されていく——宥現の感情の在りかはいずこに?(裏表紙より)

銀妖子なる、人類の生活の基盤となる妖精めいた何者かが人間を支えている世界で、という話だったので、旅賊に会ったときには「これ都市に挑むやつだー!」と思ったのに、見事にまったく違いました! まったく違いすぎて、ちょっとついていけなかったぜ……。
過去と未来が干渉しあって、あらゆる時空にある世界が、宥現と魔姫と戦車の存在によって無茶苦茶に破壊されていってしまうのですが、その戦いが永劫に続くし、繰り返し何度も魔姫は死ぬし、最後はもう戻れないところに辿り着いてしまう。最後まで読んで、冒頭の文章に戻ってくると、ぶわっとなりました。言いようのないものが、こう……。
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