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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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あるところに、エラという名の少女がいました。外国に仕事に行くお父さんと、優しいお母さん、使用人たちに囲まれて、幸せに暮らしていました。けれどあるとき、お母さんが病気で亡くなってしまいます。お母さんはエラに「優しさと勇気を持つのよ」と教えてくれました。——そして、父が再婚し、継母と二人の姉を迎えたエラは……。

シンデレラの実写版。久しぶりに映画に行ってきましたので、たいへん好みだったので感想を書きます。私が見たのは字幕版。ネタバレです。



シンデレラものといえば私は「エバーアフター」が好きなんですけれども、エバーの方は現実に即した歴史の中にシンデレラの原型となる人がいた、という話でして、この実写版「シンデレラ」は、現実とか関係なく、現世とは異なる世界のとある小国に一人の女の子がいました、という話。時代的に、魔法や異界のものたちの存在は少し遠くなって、田舎の一部で信じられているような感じなのかな。少女小説書きとしてはそういう世界設定に非常に親近感を抱きました。
まずちゃんと主人公に名前がついている。エラという名前と灰(シンダー)を組み合わせて、シンデレラとあだ名されるわけですが、あんまりその呼称は使われない印象でした。エラ、という個人が強く出ていたように思います。いわゆるシンデレラの物語を踏襲しつつも、よりファンタジックに、そしてより大人っぽく仕上がっていたような気がします。
ただ、動物たちと仲がいい、心が通じ合っている、という表現がどうもそのしっかりした世界観にはちぐはぐのように思われて、それを使うならもっと説明するか、後付け的な設定を出した方がよかったんじゃないかなーと思ったのですが、それはまあ、でずにーヒロインのお約束ということで!
ロマンスとしても面白かったです。王子の設定がちゃんとしている。仕事ぶりとかどういう風に思われているかというのは省かれていたんですけれども、国王とのやりとりや、大尉に慕われている感じがすごくよかったです。やっぱり大尉がね! 大尉がすごくいい人! ロマンスの邪魔者として、継母だけじゃなく、王国を憂う大公というキャラクターの配置もいい感じで、王子のことがたいへん面白かったし、よりシンデレラのヒロイン像がしっかりしていて凛としていて可愛くて素敵だった!
プロダクトの面が非常に華やかで個性的、美しい画を作っていて、かつくすっと笑える部分というか、こんな細かいところまでというところまで表現している感じがして、非常に丁寧な作品だわ、と思いました。個人的には随所で見切れるガチョウが好きですね!
ペロー、グリム、そしてでずにーのシンデレラをきちんと踏まえた上で、美しくてわくわくするシンデレラ物語を作ったなーとすごく好感を持ちました。見たのは字幕版だったんですが、吹き替え版でももう一度見たいくらいです。
すごく楽しかった!
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