読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
とある地方都市でSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。九人の参加者は別れ際に、これからも創作を続け、十年後に再会する約束を交わした。しかし当日集まったのは五人で、残りが自殺などの不審死を遂げていた。生きることと詩作の両立に悩む僕は、彼らの死にまつわる謎を探り始める。創作に取り憑かれた人々の生きた軌跡を辿り、孤独な探偵が見た光景とは?(裏表紙より)
紅玉さんらしいテーマだなあと思いながら読んでいたんですが、最後にうえっ!? という謎解きが始まり、さらにもうひと展開あってひええーと思いながら読み終わりました。ああ、それは……それは……探らざるを得なかったんだな……ああ……。
十年後に集まった詩人たちだが、以前集まったはずの半分近くが死を遂げていた。創作者としての孤独や自尊心がぐちゃぐちゃしていて、亡くなった方にだいぶ心を傾けて読んでいたんですが、それがやがて不穏な「盗作疑惑」や「不審死」「他殺の可能性」の展開に至ると、心がどっちつかずになって、そこにあの「蓮見、敬一くん」ですよ。完全に黒子だった「僕」に一気に引き込まれてしまって、胸が引き絞られました。本当に、彼は知りたかったんだと思って。
すごかった。すごかったなあ……。
PR