読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
海外転勤となった両親と離れ、ライトノベル作家になるという夢を抱えたまま、高校入学と同時に一人暮らしをはじめた久坂縁。そんな彼が引っ越し当日に出会った美少女は、辞書と正しい日本語を愛しすぎる変人で!?(Amazonより)
海外を飛び回る母について外国で暮らしていた縁は、そこで出会った日本の漫画やアニメ、ライトノベルに傾倒し、心から愛するがゆえに、次の転勤を拒否して高校は寮生として通うことになる。そして同じ新入生に「言葉」を心から愛し、辞書を愛読する蒼井葉留がいた。そんな鳩居寮で暮らす個性豊かな生徒たちの、新学期が始まるまでの賑やかな日々と事件のお話。
ライトノベル作家になる、というところで、またこの手のやつなのかなあ? とぼんやり想像していたものとは違う方向に舵を切ってくれて、面白く読みました。葉留とのきっかけは未熟な原稿に、彼女が興味を抱いて無断に赤を入れたこと、というシーンはあるものの、この巻ではさほど作家になる話は掘り下げられず。ただただ縁が、未熟ながら小説を書くことを愛し、のめり込んでいることが伝わってきます。
事件解決や謎解きのきっかけが「日本語の使い方」になるのが面白いな。新学期が始まる前のことなので学校生活が見えないところも、非日常感が感じられて好きな雰囲気。
ところでこの本、2014年の発行なんですが、あとがきにあった竹岡さんが最近ご飯作りがブームになっている話。もしかして……と思ったら、その翌年に「おいしいベランダ。」シリーズが出ているんですね。なるほどなあ。
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