読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
季節が春から夏へと移ろい始める如月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?——(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾!!(裏表紙より)
様々な出会いも形を変える五巻目。同じく叶わぬ恋をしている美緒の恋の行方は。身分差という言葉を強く感じる時代です。従順とは違う、生きていく覚悟というのか。手に手を取って逃げたいという気持ちを固める強さもあるけれど、しっかりと地に足をつけていく生き方もあるよなと思う。
種市とおつるの悲しい過去もあり、澪が再び迷うところもあり。何よりよかったのは、謎の浪人小松原のことが分かる『嘉祥』! そんな風にして生活してるのか! という驚きと、いい家族に恵まれている嬉しさと。妹の早帆さんが何かしてくれそうでわくわく。
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