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碧空の果てに (カドカワ銀のさじシリーズ)
十七歳のメイリン姫は、並はずれた大力の持ち主。
心配した父は早く婿をとろうとするが、自分がもっと自由に生きられる場所を求め、男のふりをして国を飛び出す。
たどり着いたのは賢者の国シーハン。そこで彼女は、足が不自由だが鋭い頭脳で国を守る、美貌の青年首長ターリと出会う。
「わたしがあなたの『足』になります」孤独なターリのもとで、大力をかくし従者として仕えるメイリン。やがて心を通わせた二人は、シーハンの侵略をねらう大国アインスと対決することになる!(カバー折り返しより)

草原の香りのするファンタジーでした。さっぱりした文章で展開もあっさりめですが、なぜだかとても好きだわ! と思いました。メイリンは女らしくもなく、かというと男らしいわけでもなく、優しさと賢さを備え持った主人公で、読んでいて清々しい人だなあと思う。もっと心理描写があったら男らしい女らしいどちらかの印象の針がどっちかにふれたかもしれない。
鋭くも嫌みで意地悪なターリは、最初から「こりゃすぐ落ちるな」と思わせるほどのツン具合だったんですが、デレがまさにデレでしたね! メイリンにメロメロという感じで、それでも彼女を風に解き放ったのだから、この人はやはり懐の深い人だったんだなと思いました。
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