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群青 (小学館文庫)
 ピアニストの由起子は、病気療養のために訪れた沖縄の離島で漁師の龍二に出会い、恋に落ち、やがて女の子を身篭もる。
 しかし、娘・涼子を産んだ後、由起子は他界。やがて涼子は美しく成長し、島の幼馴染の漁師・一也と愛し合うようになる。だが、一也は結婚に反対する龍二に反発。漁師のプライドを賭けて深く海に潜り、帰らぬ人に。ショックで心を病んだ涼子は、心を閉ざしてしまう……。
『花宵道中』で鮮烈なデビューを果たし、“新官能派”の旗手として活躍中の著者が等身大の若者の愛と苦悩、親子の愛情を描ききった意欲作。(裏表紙より)

宮木さんイコールえろいみたいな刷り込みがあって、初めて読む宮木作品である。余所者の娘め、余所者が産んだ娘め、この売女! みたいな展開があるのかしらと思っていたら、全然違う話でした。
遥か南、南風原島。有名ピアニストだった由起子と、彼女が産んだ娘・涼子を中心にした、女の物語でした。海に囲まれた島は異界、海の底もまた。そういう世界で、十歳の涼子が、世界には海と南風原島しかないと信じたがっているところに、ぎゅんとする。そうです、私は十歳の涼子の話、三原色の章がとても好きです。
この、閉塞感ともつかない、でも内地の人間とはまったく違う世界の話という、不思議な場所の話。こう、めっちゃ好きだー! という感じではなく、ふとした瞬間に「あのシーン好きだったなあ」と思うような話でした。
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