読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「なにか楽しいことはないのかな」それがおれたちの口癖だった。親を知らず、無法地帯シークレット・ガーデンで生まれ育った十四歳のヒツジコには、仲間がいた。見た目美少女のユキノジョウ、家出少年ジャック、シルバーの血を持つハイド。そして、アリス。
孤独を抱え、ときに街に飲み込まれそうになりながら、それでも強く生きる少年たちの物語がここに!
ホワイトハート新人賞受賞作登場!!(裏表紙より)
少年の一人称で語られる、とある凄惨な事件。そして、少年たちの帰らない日々の物語。
語り口が面白くて、この言葉の乱れっぷりにうわあとなりながらも嫌いじゃない。世界を斜めに見ている感じ。諦めと、燻り。この本の中のものが、通り過ぎて二度と戻ってこないあの眩しい日の出来事である、という最初から悲劇的な結末を予感させても、なんでもない日々が宝物だったんだという思いが伝わってくるようで、痛いような泣きたいような気持ちになりました。
面白かったです。
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