読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「れんげ野原のまんなかで」
秋庭市のススキ野原にぽつんと建てられた秋庭市立秋庭図書館に勤める文子。辺鄙な所にある為に人はほとんど訪れず、文子たちはのんびりとしていたが、様々な事件が起こり始める。五つの物語。
こういう本だいすき! 穏やかな日々のちょっとした事件が楽しくて、嬉しくなる。雰囲気が良い。続きがあるのなら読みたいと思う。
あんまり人物描写がないのは、自由に当てはめようという意図なのかな? 優しい空気、謎を楽しむにはこの本は素敵だと思う。
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「ブレイブ・ストーリー」(上)
何事もない生活を送っていたワタルに突然降りかかった両親の離婚話。家を出てしまった父、憔悴し自殺未遂を図る母。こんな運命、変えてやる。転校生ミツルの誘いをきっかけに、ワタルは運命を変える事の出来る女神の住む世界<幻界(ヴィジョン)>に旅立つ。
少年の冒険物語は王道ですが、すごく好きでした。
冒険に出るまでが長くて、小学生のワタルが直面するには辛い問題があって、ワタルがどんな人物なのかがちゃんと描かれていて、冒険に出る頃には目が離せなくなっている。
覚えきれない地名もありましたが、世界観は分かり易くて、入り込みやすい。
ラストへ向かう、ミツルとの最後のシーンには、何故か胸が詰まって泣いてしまいました。ワタルもミツルも、どちらも現実的な人間の姿に感じられたからだと思います。
どうも私は本当に少年少女が大好きらしい(今更)(物凄く今更)成長していけるっていうのは本当に素敵ですよね。




「DIVE!!」〈1〉
日本ではまだマイナースポーツの水泳競技「飛び込み」。高さ十メートルからの飛翔。時速六十キロの急降下。わずか一・四秒の空中演技。それに魅せられた知季、飛沫、要一が目指すのはオリンピック。クラブの存続をかけ、オリンピックという夢の為に、彼らは飛翔する。
スポ根です。読みやすくて、共感しやすくて、良い本でした。
一巻は知季を書き、二巻は飛沫を、三巻は要一が主人公で、四巻は全ての結果を書く。
四巻はもうどきどきのしっぱなし。演技する度に点数が出て、主人公である三人の順位が上下する度に息を呑む。
飛び込みというスポーツがどんなものなのかは知りませんでしたが、物語の中で情熱を注ぐ少年たちがいるという事で、すごく知りたくなりました。わずか一・四秒の世界の中で、こんな葛藤があるのかと。
それぞれの思い、それぞれの夢。読み終えた後は真っ直ぐに走りきったような気分になれる、そんな物語でした。