読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

更年期がーという話題が主だった。どういう療法があってそれをした友達がいて、みたいな。群さん自身も女性としてなんとかなろうと頑張っているご様子。これを読んでいると、群さんは普通のおばちゃんなんだなあと思う。日々をこつこつ生きている感じが良い。
「目指すは品格」から。群さんは三十代の女性に「中高年の女性で流行を追っている人、若い人に人気があるデザイナーの服を着ている人がいるが、あなたから見てどうなのか」と聞いてみた。その女性というのはファッション関係の仕事をしている。彼女は「どこか無理がある感じがして、あれは痛々しい」と答えた。それからある日テレビを見ていると、お洒落問題に積極的に発言している人が出ていた。この人は痩せていて美意識にこだわりがあるけれど、子どももいる人なのに話し方に品がなかった。
この辺なんだか印象に残っている。
緋色の椅子



ニオルズから旅立っていった幼馴染みのルカに会いに、セツは王都バーゼンへ。ルカは国王の息子で、王位を継ぐ為に王都に向かったのだ。しかし披露目の際に王として現れたのは、ルカではない全くの別人だった。
ルカを探すセツたち。セツたちの思いが辿っていこうとするルカの思いは、やがて多くの人々の思いの強さを問うていく。
一番大切にしたい漫画。
こてこての恋愛物より、心の繋がりを大事にしたいと夢見ている私には、ラストが泣けて仕方がなかった。
モノローグが祈りに満ちていて綺麗。
この言葉が二人のどちらでも意味が取れて、胸がぎゅっとする。
一話一話の細かい所が繊細な大きな物語を作っていて、あの伏線この伏線とラストに向けて綺麗に重なっていくのがたまらない。
巻末にある、物語の断片のたくさんの絵が好きです。ちょこちょこ小ネタが効いていてとても嬉しいし胸がときめく。こういうシーンがあったんだよと想像を巡らせるのが楽しい。
残念な事に好き嫌いが分かれる絵なんですが、私は好きです。話はもっと好きです。緋色を布教し隊。これは二回以上読んで伏線を探してにやにやすると良いと思う。



ニオルズから旅立っていった幼馴染みのルカに会いに、セツは王都バーゼンへ。ルカは国王の息子で、王位を継ぐ為に王都に向かったのだ。しかし披露目の際に王として現れたのは、ルカではない全くの別人だった。
ルカを探すセツたち。セツたちの思いが辿っていこうとするルカの思いは、やがて多くの人々の思いの強さを問うていく。
一番大切にしたい漫画。
こてこての恋愛物より、心の繋がりを大事にしたいと夢見ている私には、ラストが泣けて仕方がなかった。
モノローグが祈りに満ちていて綺麗。
さみしい時は
空をあおぎ
あの人の暮らす地の
空を想う
きっと幸せに
笑っていると
唱えて日々を
越えてきた。3巻・LAST ACTより
この言葉が二人のどちらでも意味が取れて、胸がぎゅっとする。
一話一話の細かい所が繊細な大きな物語を作っていて、あの伏線この伏線とラストに向けて綺麗に重なっていくのがたまらない。
巻末にある、物語の断片のたくさんの絵が好きです。ちょこちょこ小ネタが効いていてとても嬉しいし胸がときめく。こういうシーンがあったんだよと想像を巡らせるのが楽しい。
残念な事に好き嫌いが分かれる絵なんですが、私は好きです。話はもっと好きです。緋色を布教し隊。これは二回以上読んで伏線を探してにやにやすると良いと思う。

「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ二編を含む、趣向を凝らした十作を収録。『まどろみ消去』に続く第二短篇集。(裏表紙より)
全編素晴らしく読み応えのある一冊だった。やはり一冊を通して書かれる物よりはトリックが簡単な物で、よくあるモチーフだったりするんだけれど、きっちり書いているのは森博嗣の魅力。
「小鳥の恩返し」。可愛らしい。登場人物たちが。そして切ない。小鳥の名前は「キヨシ」。清の字かなと考えた。
「片方のピアス」。結局残ったのはどちらだったのか。曖昧に書いて考えさせているように感じた。流れ的にはトオルのようだけれど、逆も有り得る。
「僕に似た人」は一番毛色が違う。でも好き。森博嗣は思考や迷いを書かせると、すごく上手いと思う。僕が誰か分からなかったんだけれど、小学生と読んでびっくりした。
「河童」はとても文学的だった。芥川の「河童」は読んだ事がないんだけれど、何か引用があるんだろうか。
「気さくなお人形、19歳」。れんちゃん登場。確か第二シリーズくらいで登場するんだったか? 二次創作サイトさんでちょこちょこ絵を見ていたので、こんな子だったのかとちょっとびっくりした。一人称が僕って、ちょっと私はひいてしまう。
ついうっかり睦子叔母様を萌絵の大人バージョンとして読んでしまう。どの本かは忘れたけれど、睦子叔母と萌絵の、小説という文字媒体そのものをトリックとした小説はとても面白かった。だから叔母様が萌絵と重なって見える。

「はるかな空の東―クリスタライアの伝説」
ナルはどこか異国の顔立ちの小学生。不思議な家族と暮らしている。ナルはよく夢を見た。自分とそっくりの少女と閉じ込められた塔の一室で会話する夢。そして耳に残るオルゴールのメロディー。そうしてある日叔母ハヤミから貰った「小鳥の言葉がわかる石」をきっかけに、家族たちが話している異国の言葉を理解し、自分の世界の存在を知る。夢の中の少女が自ら死に至ろうとした時、ナルは自分の元の世界に立っていた。
一番好きな児童文学。これが私のルーツかもしれない。十の紋章と神々と歌い手。設定だけでわくわくさせてくれる。自分が趣味でも物を書くようになった今では、三点リーダの数などが気になってしまうんだけれど。
私はナルが主人公だと思っているんですが、ある意味ハヤミも主人公と言えるかもしれません。
ナルの「自分は悪い子だから」。トオヤの「自分は可愛くない子だから」。それぞれに子どもで、でもだからこそ重い悩み。ハヤミの力の無さに苛まれる気持ちもよく分かる。
サフィアとトオヤ、サフィアとハヤミ、サフィアとサーヤ。それぞれ対立しあって面白い。トオヤの場合、千年の王と邪神の化身という対立。ハヤミの場合、力の強い魔術師と持たない魔術師。サーヤの場合、祝福されぬ者と祝福された者(神々の祝福という点ではそれぞれの祝福と言えるかも)
サーヤの立ち位置が昔からすごく好きだった。強さと弱さの中間にいる感じがしたからかも。本当は一番弱い人で、だから紋章を受け継いだように思う。そしてナルもそれに続くから、ハヤミと旅立つんだと思う。
続編を待ち望んでいる作品。この大陸でお話が続いて欲しいな。

ある日、突然にとなり町との戦争がはじまった。だが、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。それでも、町の広報誌に発表される戦死者数は静かに増え続ける。そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕に」、町役場から一通の任命書が届いた……。見えない戦争を描き、第17回すばる新人賞を受賞した傑作。文庫版だけの特別書き下ろしサイドストーリーを収録。(裏表紙より)
ただひたすらに淡々とした作品、という感じ。主人公が激する事はないし、そうピンチに陥る事もなく、静かに話が進む。それが目的の物語と思われる。文章が詩的で、表現が多用されていると感じた。
「戦争」は見えないところで進む、という民衆にとっての真理を描いた作品だと思うが、色を持っている人物が少ないように思う。香西さんの弟やそのおかっぱ頭の友人が、唯一本物の人間らしいキャラクターだった。

「れんげ野原のまんなかで」
秋庭市のススキ野原にぽつんと建てられた秋庭市立秋庭図書館に勤める文子。辺鄙な所にある為に人はほとんど訪れず、文子たちはのんびりとしていたが、様々な事件が起こり始める。五つの物語。
こういう本だいすき! 穏やかな日々のちょっとした事件が楽しくて、嬉しくなる。雰囲気が良い。続きがあるのなら読みたいと思う。
あんまり人物描写がないのは、自由に当てはめようという意図なのかな? 優しい空気、謎を楽しむにはこの本は素敵だと思う。