読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
一部の富める者たちが謳歌する快楽都市・東京。カメラマンの雑賀は、友人の依頼で秘密倶楽部の潜入取材を行うことになった。そこで謎の儀式と遭遇、少女・天王寺神楽と出会った雑賀は、彼女によって特殊能力に目覚めてしまう。元に戻りたいという思いと神楽の境遇を知った雑賀は彼女とともに逃亡。能力者たちから追われることになるが……。
自由を知るアウトローなカメラマン。不遇の立場にいる財閥の令嬢。二人の逃避行と特殊能力。これだけのワードが揃っていて、おじさんが女子高生を連れて逃げるっていう時点でたいへんおいしい。セクシャルなシーンも多いのですが、それがまた退廃的で享楽的な世界観を表していて面白いなあ!
非常にウケたのが、神泉が神楽に対して「男をたらしこんで」の流れから銀座が神楽に対して放った「泥棒猫!」です。言っている本人たちにブーメランだよ! って笑ってしまった。
それから「半期決算報告」の回が面白い。話の前半まとめが爆発等による費用を表示しながら進められるんですが、壊しまくりで笑うし、会費まで細かく収支つけてるの真面目で噴く。他にはめちゃめちゃお金使ってるくせに、神泉の密葬代が安くて切ない……。
アウトローなおじさんが、余命半年の少女にほだされて「生きろ!」と叫び、「愛している」と告げるのに胸が熱くなります。雑賀に執着してヤバそうだった銀座も最後にはイイ女で……。そうだよなあ愛した男が別の女のために命をかけて、あまつさえその男から「そいつを連れて逃げろ」って託されちゃうんだぜ……。この辺りアツいわー。
最後はちょっとどたばたした感はあったけれども、かっこいい男の人の話でした。
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