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戴冠式を目前に控えたルリタニア王国にただよう陰謀と邪恋の暗雲。王位の簒奪を狙う王弟ミヒャエル大公とヘンツオ伯爵。風雲急を告げる王国の渦中に、偶然とび込んだ国王に瓜二つの英国の快男子ラッセンディルの数奇な三カ月の大冒険。〈剣と恋〉〈義侠と騎士道〉の華ひらく絢爛たる世紀末の宮廷大絵巻。正編と併せて、続編『ヘンツオ伯爵』を収録する。(標題紙より)
ルリタリアの国王戴冠式の前日、ラッセンディルは同じ名前で血のつながりのあるルドルフ国王と交流を持つ。だが酒に薬が混ぜられており国王は昏倒。ラッセンディルは周囲と協力して国王の身代わりを務めるが、その後国王が王弟に囚われて再び入れ替わることができなくなってしまう。という国王を救出して入れ替わりを終了する「ゼンダ城の虜」
その「ゼンダ城の虜」において王妃フラビアと密かに恋仲になっていたラッセンディルだが、二人のやりとりを証明する女王の手紙を、王弟ミヒャエルの側近であったルパート・ヘンツオに奪われてしまう。その手紙を取り戻すために、身代わり劇に加担したフリッツとサプトは奔走し、ラッセンディルもやってくるが……という「ヘンツオ伯爵」。
評判的には「ゼンダ城の虜」の方が有名で評価も高いようなのですが、私としては「ヘンツオ伯爵」までも含めて好きです。悲喜劇として面白いなあと思いました。「ヘンツオ伯爵」でまさか国王がああなるとは……。そして最後にもまたばったんと裏返って、「おおー……」しか声が出なかった。いろいろと予定調和なところがこういう作品は面白いと思っているので、最後まで興味深く読みました。
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