読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
彩はバイトで知り合った20歳年上の伊藤さんとお付き合いをしている。のんびりと一緒に暮らしていたある日、父親がやってきてここに住むという。頑固な父と、穏やかながらも将来性はあんまりない伊藤さん、そして彩という三人での生活が始まるが、次第に父と伊藤さんの間に不思議な絆が生まれ……。
邦画らしい、『人』を描いた作品だなあと思いました。原作があるんですね。
彩と伊藤さんの関係は穏やかとか惰性とか将来性がないとか言われるかもしれないんですけれど、本人たちのペースがあって、それが一般的には理解されにくいという雰囲気。教師をやっていて堅実を描いたようであっても問題を抱えている父親という人。同居の父を疎んじるというテンプレな兄。どこにでもいそうな人たちの、普通でもあり、異質でもあるごく当たり前の風景が、見ていてほんのりと沁みる、じわじわとした作品だと思いました。
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