読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
派手な化粧と短くした制服のスカート姿、いわゆるギャルの女子高生さやか。野球に打ち込む弟ばかりを優先する父親の権威が強い家庭に生まれ育ったさやかは、母親の勧めで塾講師の坪田の元へ通うことになる。自分の可能性を信じてくれる坪田に励まされ、目標を慶應に定めた、学年ビリのギャルの大学受験物語。
男尊女卑的な考えを持つ父親が、弟ばかりを重んじるせいでひねくれて育ったさやか。同じ思いをしながら諦めている妹や、娘をより大事にしようとする母親に支えられ、塾通いを始めて、恩師となる坪田と出会う。
こういう大人のそそのかすような言動って好きじゃないんですが、それ以上に父親や学校の担任の言動がひどい。「クズ」って本当に子どもに言う大人がそんなにいるの?
それでも、やる気になった娘をとことん応援しようと家のこともやって働く母親や、遊びながらも真剣に勉強するさやかを尊重してくれた友人たち、一緒に勉強していた塾の仲間たちなんかが、さやかに「頑張れ」って無言の、ちょっとした言葉や態度で応援してくれているのが伝わってくるのがかなり泣けました。こういうのって単純に応援の言葉をもらうよりも励みになる。プレッシャーにもなるから心配していたけれど、頑張り通したさやかは本当にすごかった。
父親や弟との距離はなかなか縮まらないだろうけれど、大人になっていくにつれて付き合い方がわかるようになるから、きっと大丈夫だろう。
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