読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
イギリスの有名ミュージシャン、エルトン・ジョン。幼少時から続く孤独、成功の影にあった寂しさ、その時代には禁断であった性的嗜好による心の傷などを明らかにしながら、今に至るまでのその半生を描くミュージカル。
公開中なので続きから。
公開中なので続きから。
実在の人物を、しかも生きている人を扱った作品って、どうしても作る人の色眼鏡が入る気がして苦手なんですが、これはなんだか普通に見られました。なんだろう、創作者、表現者としての側面を強く描いていたからかなあ。
冷戦状態の両親との関係から始まった「愛してもらえない」という孤独がもう辛くて悲しくて。「ハグして」という気持ちだけしかないのに、それをどんどんこじらせて、彼自身を食い物にするもの・人たちに依存しては利用されて捨てたり捨てられたり、ということだったのかなあ。どんなに大きな場所で、大勢の人に求められて歓声を浴びせかけられ、素晴らしい歌を響かせても、だーれもレジー・ドワイト/エルトン・ジョンという人を見ていないのかと思うと、涙が出た。どんなに素晴らしい才能を与えても本当に欲しいものを神様は与えてくれないのだな……とか、求められるがままに期待に応えていくとこんな風に壊れてしまうんだなとか、大勢に愛されるものを作るとこんなに孤独になっていくのか……とか。
最後にいま現在の状況がさらりと描かれるのがまた切ない。どうか幸せでいてほしい。自分を幸せにしてあげてほしい。
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