読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
幼い姉弟という二人の子どもを育てる母親は、不仲だった夫と別れ、シングルマザーとして生きていかねばならなくなった。幼子を抱えた生活は苦しく、やがて水商売を始めるが、次第に子どもたちを省みることができなくなり……。
児童虐待と、シングルマザーと、貧困を描いた映像作品。ただ日常を切り取っただけの淡々とした映像ですが、人が生きること、日々一部分を強調されて報道される児童虐待や育児放棄の苦しさがただただそのままそこにあって、きつい。この国のどこかで起きていることを遠くから見せられているだけの気がしてきて、ただ食いつなぐ子どもが何を思っているのか、無残な状況でも帰宅した母親にまとわりつく無邪気さに、息を飲むしかできなくて、本当に辛かった。
しかしラストシーン。部屋を片付け、子どもたちを片付けたのは、多分いま妊娠していて姉弟のことを思い出したから帰ってきたんだよね……とか、結局自分で流産を選ぶのか、とか、ここが一番考えるところが多くてきつかった。
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