読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
亡くなった祖母が実は再婚していたことを知った司法浪人の健太郎。フリーライターをしている姉の手伝いで、実の祖父の過去を調べることになったが、生前の祖父を知る人々は彼を「臆病者」と謗り、別の人物は激怒するなど、まったく人となりが見えない。だが最後に尋ねた闘病中の井崎は時間をかけて二人に、当時の出来事、そして祖父のことを語り始めた。
「ヘルタースケルター」から続いて見たものなんですが、二作品の視点の違いが面白い。こちらは完全に、第二次世界大戦下における男性の世界と、人の真心や情の話ですね。
当時の価値観で異常者だったであろう宮部。この作品はフィクションですが、だからこそ当時の「これは正しいことではない」「こんなのは嫌だ」という思いを結集した人物をこうして作り上げることができたんだろうな。傑物すぎて、現代の価値観でも宮部のようなことはできないと思います。
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