読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
場末のマジックバーで働く晴夫。母はおらず父とも疎遠。そんなある日、父が亡くなったと警察から連絡がくる。確認に行った晴夫だったが、その時雷が落ち、気付けば昭和48年の浅草にタイムスリップしていた。
冴えない主人公。両親の縁が薄く、心のどこかで二人を恨みながら大人になった彼が、タイムスリップした先で両親と一緒に過ごすようになるというお話。だめな父親とマジックのコンビを組まされ、苦労している母親を見て少しずつ気持ちを変えていく。
自分が今こうなのは親のせいだ、と思いながらどこか逃げていた晴夫が、両親のことを知ることで支えを得て、たった一人孤独な舞台に立つというのは胸を打ちます。一人なんだけれど一人じゃない。そしてその舞台で消えるっていうのは、最高のマジックであり奇跡だなあ……うまい。
息子と父親の、インド人と中国人の奇術ショーみたいなのがすごく面白い笑 普通にこれだけ見ても面白いと思う。大泉さんのマジック、多分実際にご本人がやっていらっしゃると思うんですけど、すごく上手ですごい。
最後はちょっとあっけなかったんですが、そのすこーんと突き抜けるような終わり方は、まさに青空であり晴れた空であるなあ、なんて思いました。
PR