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辺境の老騎士 1
この旅に目的地はない。
旅の空で死ぬための道行きなのだ。
長年仕えた領主の家に引退を願い出、騎士・バルドは旅に出た。この世を去る日も遠くないと悟り、珍しい風景と食べ物を味わうために。相棒は長年連れ添った馬一匹の気ままな旅。
彼は知らない。
それが新たな冒険の幕開けとなることを。(帯より)

老騎士が、目的地をさだめず旅に出て、各地のうまいものを食しながら、世界の不思議やあちこちで起こっている事件や陰謀に関わっていく物語。騎士物語というのか、とても不思議な読み心地で、何よりご飯が本当に美味しそう!
食材や料理はこの世界独自のものなのですが、描写から、きっとこんな味、こんな食感、こんな香りが……と想像するのがすごく楽しい。
それから、歳をとって様々な経験をしたからこそ、相手を見極めることができたり、戦うことができたりっていうところがすごく説得力があって面白かった。かあっこいい……って思いました。
この世界の不思議がまだまだたくさんあるようなので、家同士、国同士の争いごとも気になりますが、バルドが伝説になるような出来事も読みたいなあと思いました。続き気になる。
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Author:月子
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