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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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聖グリセルダ学院の試練 (ルルル文庫)
グリセルダ学院は臨海学校! 元特殊部隊員の王子キアスと恋人同士になったばかりの元暗殺者見習いの少女ティエサはわくわく! そんななか、男装少女フィムが、臨海学校の間にある課題をクリアしなくては学院を去らなくてはならないとわかり…。フィムのため、キアスとティエサは戦いの技を駆使して課題に挑む! そこに次々に生徒が消える事件が…!? そして恋と事件の思わぬ結末とは! フィムの鳥とティエサの主様の因縁もあきらかに!(裏表紙より)

〈聖剣の巫女〉であるフィムは、学院に残るために神武官の首飾りを奪わなければならなくなる。けれどこの神武官のカドリは最強と名高い。ティエサとキアスも協力することになり、臨海学校の間、三人は課題のクリアを目指す。しかし臨海学校の行われるこの島、実は千一星教団の元聖地だったらしい。
『横柄巫女と宰相陛下』に関連する話が出ていると思うんですが、なにぶん読んだのが結構前なので詳しく覚えていない……。とにかく、神代の因縁が現代まで続いていて、それらを守護を受ける者たちや王国を担う若者たちが集っているこの時代は、本当に変革期なのだなあと実感する。
ティエサとトトがちゃんと喧嘩して、元どおりになろうとしているところがよかったなあ。潔い。かっこいい。
次で最終巻。みんながんばれ。
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壊滅騎士団と捕らわれの乙女5 (一迅社文庫アイリス)
黒十字騎士団団長ヴィンセント王子との婚約を国王にも認められた田舎貴族の娘フィーリア。彼女はある日、隣国の王子の結婚式にヴィンセントと共に出席することになってしまった。その国には、かつてヴィンセントが縁談を断って怒らせた王女がいるだけではなく、皇太后が彼の婚約者に相応しいと考えている娘がいるようで——。ただでさえ初めての公式行事で私は不安なのに、この訪問、問題だらけすぎじゃない!?
苦難はまだまだ終わらない。一途すぎる王子の大迷惑な溺愛ラブコメディ第5弾!!(裏表紙より)

皇太后と国王にも認められ、晴れてヴィンセントの婚約者として胸を張れるフィーリアは、いつものように不意打ちみたいにして隣国への外交に連れて行かれてしまう。ヴィンセントが相変わらずツンツンツンツンって感じなんですが、最後にはちょっと優しくなって、よかったなあという気持ち。いや本当に。必ず助けてくれるという安心感は必要だけれど、言葉が通じないとか報われない感じが続くと、さすがに見ていてフィーリアがかわいそうなので……。
次の事件がどうなるのか、楽しみなような不安なような。
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション 1 [DVD]
人類と地球上を覆う生命体スカブ・コーラルの戦い。人類の決戦兵器によって引き起こされた世界の危機。その真実は覆い隠され、十年の時が流れた。英雄アドロックの息子、レントンは鬱屈した日々を送っていた。だがその世界は、少女エウレカによって大きく開かれていく。

テレビシリーズ、映画は視聴済み。テレビシリーズで繰り返し語られていた「サマー・オブ・ラブ」の話を追加して、本編を再構成したもの。おじいちゃんの存在がなくなっているのが寂しい……。
再構成とはいうものの、テレビシリーズの全体的な流れが頭に入っていないとちょっとわかりづらい話になっているなあと思いました。レントンと父の物語として見るなら、という感じなんだけれど、いかんせん成長のきっかけたるエウレカの魅力がほとんど伝えられないまま話が進められる(回想する)ので、レントンの物語をまとめましたというだけの映像になっている気がする。
前日譚たるサマー・オブ・ラブが描かれていたのは、本編の補足的にとてもよかったです。というか、タルホとホランドすごいな。エリートだな……。
羊たちの沈黙  (特別編) [AmazonDVDコレクション]
FBI捜査官となるべく訓練中のクラリスは、国内を騒がせているとある猟奇殺人の犯人の手がかりを得るべく、連続殺人犯である囚人ハンニバル・レクターと面接することになる。鋭い観察眼と紳士的な態度のレクターに気に入られたらしいクラリスは、彼のヒントから少しずつ犯人に近づいていき……。

隙間なくきっちり定められた印象の作品でした。なんというか、期待してもどうにもならないものはどうにもならない、という潔さを見せつけられた気がする。レクター博士がクラリスに感情移入するなり何なりして、改心する展開を求める観客に、そんな都合のいいことは起こらないとはっきり言っているような感じ。
クラリスが若々しさと凛とした強さを持つ美しい女性で、かっこよかったなあ。
過保護のカホコ DVD BOX
お姫様は女王様にすべて決めてもらっていました――カホコは、母親にすべての行動を委ねる究極の箱入り娘。そんな母娘に、父親も周囲も口に出せずにいる。けれどある日、カホコは同じ大学で絵を描いている初くんと出会う。カホコのおかしなところをずばずば言う彼にどんどん惹かれていって……。

過保護に育てられた箱入り娘が、大きく成長する家族もの。カホコがカホコらしさを失わずに、ばらばらになりかけた家族をまとめてくれて本当によかった。大切に育てられたことで優しく大きくなった心が、多分みんなを惹きつけるんだろうなあ。普段言えないようなことを、拙いながらも一生懸命に言うシーンはたくさんあったけれど、いつも真剣に聞き入ってしまった。
初くんがまた、歯に衣着せぬ物言いで痛いところも突くんだけれど、カホコのことを応援し始めると、背中を押すようなことをいっぱい言ってくれて、いい人だなあとしみじみしました。
家族のいいところも悪いところもしっかり描いていて、あるある感がすごかった。
オープニングのカホコのコスプレ、最後がシンデレラじゃないかー! と中の人ネタ的に興奮しました。
とても面白かったです。
プラネテス Blu-ray Box 5.1ch Surround Edition
人類が地球や宇宙ステーション、月で生活している時代。この頃、宇宙開発によって発生したスペースデブリが大きな社会問題となっていた。宇宙関連の会社ではそのデブリを回収する部署が置かれており、星野八郎太や田名部愛はそこに所属する通称「デブリ屋」だ。仕事を通じて人々の思いや、宇宙、また地上に残されている貧困や紛争の問題にぶつかる二人は……。

原作は未読。タナベのキャラクターが、何も知らない若い女性がただわめいているだけのようで最初は辛かったんですが、いろんな人が登場して様々な問題が浮き彫りになるにつれて、かなり濃い人間ドラマになっていて、とても面白かったです。後半の宇宙防衛戦線とか、木星行きの選抜試験とか、きついところもありつつずしっとくるエピソードでよかったし、タナベの色々はかなりリアリティがあって、二人の選択がすごく、じいんときました。
一番「きゃあああ!!」ってなったのはプロポーズのところでした。なんだそれ。なんだそれー! めちゃくちゃロマンティックじゃないですかやだー!!
クラウド アトラス [DVD]
6つの時代と場所。それを繋ぐのは一人の人物。あるときは航海中の船の中で、またあるときには音楽を志して、別のときでは原子力発電所とジャーナリストに、あるいは老いた作家、または統一政府ができた遥かな未来、そして文明崩壊後の地球で。巡る魂は、時代をつないで未来へ至る。

六つの物語が交差するSF。原作は未読。
歪んでしまいかけた魂が、どこかの時点で「よりよい未来」を望んだことで世界が少しだけ救われた、そんな印象を受けました。その近くにはその魂を愛した誰かがいて、ぐるぐる巡っている……語彙が足りなくて申し訳ないんですが、すごく宇宙的だな、と思う。終わらない争いを続けながらも、少しずつ、本当に目に見えないくらい少しずつ、善い未来を目指して進む。そんなちっぽけでささやかな歩みもまた、宇宙の果てしなさを感じさせる。
自分の善良なる声に正直になって選んだ未来が収束するラスト、すごくよかったです。
何者 DVD 通常版
ひとつの部屋に集まる大学生の五人の男女。彼らの共通点は就活が目前にあること。思うようにいかない就職活動に思い悩みながら、様々な手段を用いて自身をアピールし、周りが一歩先を行っているような気がして焦燥感を覚え、SNSに悩みを書き出す。しかしそんなグループにも崩壊のときが訪れた。

原作は読了済。ネタバレを知っていると、どの辺りが伏線なのかなーというのが見られて面白いんですが、でもやっぱりすべてがばたばたーっと裏返るようにして真相が明らかになるところは心臓に悪い。呼吸が浅くなる。就活にのぞむ人たちの闇を覗き込むと、本当に強い力が引き込まれてしまう……病む……。
ツイートした内容や過去の出来事を舞台にしている演出は、かなり怖かった。不特定多数の人にさらされて、それがまったく知らない人たちに娯楽めいた何かとして消費されているの、めちゃくちゃきつい。縋るようにして駆けつけた拓人に瑞月が、ちゃんと自分の言葉、生身の声であなたの脚本が好きだったと告げるのは、Web上ではなかなか得られない、実態の伴った商人だったんだなと思いました。だからラストはあんな風に、もがきながら進んでいく拓人で終われたんだと思う。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとは——。山本周五郎賞受賞作。(裏表紙より)

美術館の監視員の女性の話から始まってくる物語がどう関係してくるんだろう、と思った時点で、この物語に引き摺り込まれていたのかもしれない。
「生きてる」と感じる絵画とそれを描くルソーに魅入られた二人の奇妙な七日間が、作中の謎の鍵とされるルソーの物語とシンクロするようで、こういう恋や愛や思いがあるんだなあとしみじみした。お金や価値の話をする外野の人たちが無粋に感じられるのも、作品や伝えたいものがある人たちのことをしっかり描いているからなんだろう。
面白かったです。
聖グリセルダ学院の祭典 (ルルル文庫)
初の学院祭の準備に華やぐ学院で、ティエサは皆と共に、学院祭でラララ叢書を布教すべく「ラララの会」を発足させた。そんななか、キアスを好きだと気付いたティエサは、恥ずかしさのあまりキアスを避け続け、一方キアスもティエサを思い切り意識する日々を送っていた。二人の恋はちょっぴり進展しそうな気配だが、ある事件をきっかけに、学院内に広まった「王女グリセルダの呪い」という謎めいた噂に巻き込まれ……!?(裏表紙より)

学院祭と、新しい友人と、彼女たちの知らないところで蠢く大人たちの陰謀の伏線の巻。
一見賑やかな学園ものっぽいけど、さらっと書かれる世界観や社会状況、歴史といった根底にあるものが、この青少年たちの未来を運命付けてしまっているのだと思うと、なんかもう、負けるな頑張れー!! って気持ちになる。アマリアとシアーハの運命が悲しいんだよ……みんなで大人たちの企みを打ち砕いてくれ……!
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Author:月子
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